SketchUp8でインテリアモデリングを行う際に、特定の部品だけを拡大・縮小したい場合、尺度ツールを使うと全体サイズが変わってしまうため、困ることがありますよね。特に、テーブルの天板サイズだけを変更したいのに、脚までサイズが変わってしまうのはよくある悩みです。この記事では、SketchUp8で家具のサイズ変更、特にテーブルの天板サイズだけをW1200からW1400に変更する方法を、尺度ツールを使わずに実現するテクニックを解説します。VWのような2D変形ツールはないものの、いくつかの方法で目的を達成できます。
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SketchUp8でのサイズ変更:尺度ツール以外の方法
SketchUp8には、VWのような直接的な2D変形ツールはありませんが、グループ化、コンポーネント化、移動ツール、押し出しツールなどを組み合わせることで、テーブルの天板だけを拡大できます。以下、具体的な手順と解説です。
1. グループ化またはコンポーネント化による選択範囲の限定
まず、テーブルの天板と脚を個別にグループ化するか、コンポーネント化することが重要です。これにより、天板のみを選択して編集することが可能になります。グループ化とコンポーネント化の違いは、コンポーネント化の方が編集内容がインスタンスに反映されるという点です。複数の同じテーブルを配置する場合はコンポーネント化が効率的です。
- グループ化:天板を選択し、右クリック>「グループを作成」を選択します。同様に脚もグループ化します。
- コンポーネント化:天板を選択し、右クリック>「コンポーネントを作成」を選択します。同様に脚もコンポーネント化します。
2. 移動ツールを使ったサイズ変更
天板のグループまたはコンポーネントを選択し、移動ツールを使用します。移動ツールで天板の端を選択し、マウスでドラッグしてサイズを変更します。この時、Shiftキーを押しながらドラッグすると、均等に拡大・縮小できます。正確なサイズに変更したい場合は、情報ウィンドウで数値を入力して変更することも可能です。
3. 押し出しツールを使ったサイズ変更(厚みのある天板の場合)
天板に厚みがある場合、押し出しツールを使用することでサイズ変更できます。天板のグループまたはコンポーネントを選択し、押し出しツールを選択します。そして、天板の端面を選択し、マウスでドラッグしてサイズを変更します。こちらもShiftキーで均等な拡大・縮小が可能です。
4. スケールツールを部分的に使うテクニック
尺度ツールを直接使うのは避けるべきですが、ある程度の工夫で活用できます。天板のみを選択し、尺度ツールで拡大縮小を試みます。この時、拡大縮小の中心を天板の中心に合わせることが重要です。中心からずれると、歪みが生じます。この方法では完璧なサイズ変更は難しい場合があるので、他の方法と併用することをおすすめします。
より高度なテクニック:コンポーネントの編集
テーブル全体をコンポーネント化し、コンポーネントエディタで編集するのも有効な方法です。コンポーネントエディタでは、コンポーネント内部のジオメトリを編集できます。天板のみを選択して編集すれば、脚のサイズを変えることなく天板のサイズを変更できます。この方法は、複雑な形状の家具を編集する際に特に有効です。
専門家のアドバイス:モデリングの基本
経験豊富な3Dモデラーは、SketchUpを使いこなすために、以下のポイントを重視しています。
- 適切な単位設定:ミリメートルやセンチメートルなど、適切な単位を設定することで、正確なモデリングが可能です。
- ガイドラインの使用:ガイドラインを使用することで、正確な位置にオブジェクトを配置できます。
- レイヤーの使用:レイヤーを使用することで、オブジェクトを整理し、編集しやすくなります。
- グループ化・コンポーネント化の徹底:オブジェクトをグループ化・コンポーネント化することで、編集ミスを防ぎ、作業効率を向上できます。
実践的な例:W1200のテーブルをW1400に変更する手順
具体的な例として、W1200のテーブルの天板をW1400に変更する手順を示します。
- テーブルの天板と脚をそれぞれコンポーネント化します。
- 天板のコンポーネントを選択します。
- 移動ツールを選択し、天板の端を選択します。
- Shiftキーを押しながら、天板を200mm(1400mm – 1200mm)拡大します。
- 必要に応じて、情報ウィンドウで正確なサイズを確認・調整します。
まとめ:SketchUp8での効率的な家具モデリング
SketchUp8で家具のサイズ変更を行う際、尺度ツールに頼らず、グループ化、コンポーネント化、移動ツール、押し出しツールなどを効果的に活用することで、特定の部品のみを正確に編集できます。これらのテクニックを習得することで、より効率的で正確なインテリアモデリングが可能になります。最初は戸惑うかもしれませんが、練習を繰り返すことで、自然と身につくでしょう。ぜひ、この記事で紹介した方法を試してみて、あなたのインテリアモデリングをスムーズに進めてください。