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RC造マンションの壁の構造:ドンドンとコンコンの違い
RC造(鉄筋コンクリート造)マンションにおいて、壁を叩いた時の音が「ドンドン」と「コンコン」とで異なるのは、壁の内部構造の違いによるものです。都心部で多く見られる高層RCマンションでは、隣室間の壁に厚みのあるコンクリート壁が使用されていることが多いです。これは、遮音性や耐火性を高めるためです。一方、低層のRCマンションや、コストを抑えたマンションでは、軽量鉄骨のフレームに石膏ボードを貼っただけの壁、あるいはコンクリートの厚みが薄い壁が使われている場合があります。そのため、叩くと「コンコン」と軽い音がします。
「ドンドン」という音は、コンクリートの厚みと密度によるものです。「コンコン」という音は、内部に空洞があるか、コンクリートの厚みが薄いことを示唆しています。
賃貸と分譲マンションの違い:遮音性能への影響
賃貸マンションと分譲マンションでは、遮音性能に対する基準やコスト意識が異なります。賃貸マンション、特に低層のものは、コスト削減のため、隣室間の壁の遮音性能が低い場合があります。一方、分譲マンション、特に高層のものは、居住者の快適性やプライバシー保護のため、より高い遮音性能が求められます。そのため、壁の構造に違いが生じ、叩いた時の音にも差が出ます。
新築マンションでも壁の構造を確認する方法
新築マンションであっても、壁の構造を確認することは可能です。
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1. 設計図面を確認する
最も確実な方法は、設計図面を確認することです。図面には壁の断面図が記載されており、コンクリートの厚みや内部構造がわかります。契約前に必ず確認しましょう。
2. 分譲会社に直接問い合わせる
設計図面だけでは不明な点があれば、分譲会社に直接問い合わせましょう。担当者に壁の構造や遮音性能について詳しく質問し、具体的な数値データ(遮音等級など)を提示してもらうように依頼します。
3. 完成前のマンションを見学する
可能であれば、完成前のマンションを見学し、実際に壁を叩いて確認してみるのも有効です。ただし、完成前の状態では、内装が未完成なため、正確な音の判断は難しい場合もあります。
4. 専門業者に依頼する
どうしても不安な場合は、建築音響の専門業者に依頼して、遮音性能の測定を行うことを検討しましょう。費用はかかりますが、客観的なデータに基づいて判断できます。
クロス屋さんの視点
クロス屋さんの視点からすると、壁の内部構造は直接関係ありません。クロスは壁の表面に貼る仕上げ材であり、壁の構造自体を変えることはありません。しかし、壁の厚みや材質によって、クロスを貼る際の作業性や仕上がりは変わってきます。例えば、コンクリートの厚い壁は、下地処理に時間がかかる場合があります。
ホームシアターを楽しむための対策
ホームシアターを楽しむ上で、隣室への音漏れを防ぐためには、以下の対策が有効です。
- 防音室の設置:最も効果的なのは、専用の防音室を設置することです。専門業者に相談して、予算や部屋の広さに合わせた最適な防音室を設計・施工してもらいましょう。
- 防音カーテンや防音パネルの活用:防音カーテンや防音パネルは、手軽に設置できる防音対策です。壁や窓に設置することで、音漏れを軽減できます。
- 吸音材の設置:吸音材は、部屋の中の音を吸収し、反響音を減らす効果があります。壁や天井に吸音材を設置することで、音漏れを抑制し、音質も改善できます。
- 低音域対策:ホームシアターでは低音域の音圧が高い傾向があります。低音域の音漏れを防ぐためには、低音吸収材を使用したり、壁や床に制振材を施工するなどの対策が必要です。
- 音量の調整:近隣への配慮として、音量を適切に調整することも重要です。
まとめ
RC造マンションであっても、壁の構造は様々です。引越し前に、設計図面を確認したり、分譲会社に問い合わせたりすることで、壁の構造や遮音性能について事前に確認することが可能です。ホームシアターを楽しむためには、適切な防音対策を行うことが重要です。不安な場合は、専門業者に相談することをおすすめします。