RC造ビルの最上階で発生する打撃音:原因究明と対策

以前建てたビルでのことで質問があります。7階建てのRC造のビルです。最上階の部屋で打撃音がしています。原因がわからなく困っています。どなたか同じようなことがないか教えてください。 音が出る時間帯は、お昼を除く時間で、一番多いのは夜7時くらいから9時くらいまでです。音は金属音(コンクリートをハンマーで叩いたような音)で結構大きな音です。音がする場所は天井・通気管の近くの壁です。音の近くには洗面所・洗濯機庫・通気管・などがあり原因は設備関係のようなんですが、給水・排水・換気・下の階の建具など考えられる音の発生源は調べたのですが原因がわかりません。建物は5階までが同じ形で6.7階がセットバックで半分位狭くなっています。音が鳴るのは最上階の北側の部屋だけです。4年間調査していますが全く原因がわかりません。わかる方がいましたら対処法をお教えください。よろしくお願いします。

RC造ビルにおける深夜の打撃音:原因の可能性と調査方法

7階建てRC造ビルの最上階で発生する、夜7時~9時頃に集中する金属音(コンクリートをハンマーで叩いたような音)というご相談ですね。4年間も原因不明とのこと、大変お困りのことと思います。まずは、可能性のある原因を一つずつ検証していきましょう。 発生場所が天井と通気管付近の壁という点、そして時間帯から、設備関係が原因である可能性が高いと考えられます。

可能性のある原因と調査方法

1. 設備機器の振動:

* 給排水管: 給水ポンプや排水管の振動が、建物の構造を通じて音として伝わる可能性があります。特に夜間は、使用頻度が低いことから、微細な振動がより顕著に聞こえる場合があります。
* **調査方法:** 給水ポンプや排水管に直接触れて振動を確認します。夜間に発生する振動を測定する機器(加速度センサーなど)を用いると、より正確なデータが得られます。また、給排水管の保温材の劣化や緩みも確認しましょう。
* 空調設備: ビル内の空調設備(ファン、モーターなど)の振動が、通気管を通じて伝播している可能性があります。特に、夜間は空調設備の稼働状況が変化することがあります。
* **調査方法:** 空調設備の稼働状況を確認し、稼働時と停止時で音の変化を比較します。設備の固定状態や防振対策の状況も確認が必要です。
* 洗濯機・乾燥機: 最上階に設置されている洗濯機や乾燥機の振動が、建物の構造を通じて伝わっている可能性も考えられます。
* **調査方法:** 洗濯機・乾燥機の設置状況を確認し、防振ゴムの劣化や設置位置のずれがないかを確認します。稼働中の振動を測定することも有効です。
* エレベーター機械室: エレベーターの機械室からの振動が、建物の構造を通じて伝わっている可能性があります。特に、夜間はエレベーターの使用頻度が低いため、微細な振動がより顕著に聞こえる場合があります。
* **調査方法:** エレベーター機械室の点検を行い、機械の動作音や振動を確認します。必要であれば、専門業者に点検を依頼しましょう。

2. 外部要因:

* 近隣の工事: 夜間の工事による振動が、建物の構造を通じて伝わっている可能性があります。
* **調査方法:** 近隣に工事現場がないかを確認します。工事の音や振動を記録し、音源特定を行うことも有効です。
* 風による共振: 高層階では、風による建物の共振が原因で音が発生することがあります。
* **調査方法:** 風速計を用いて風速を測定し、風の影響を調査します。

3. 建物構造上の問題:

* 躯体の劣化: 建物の老朽化により、躯体の強度が低下し、微細な振動が音として増幅されている可能性があります。
* **調査方法:** 建物の定期点検記録を確認し、躯体の劣化状況を把握します。必要であれば、専門業者に建物の診断を依頼しましょう。
* 6階、7階のセットバック: 建物の形状変化によって、特定の階に振動が集中する可能性があります。
* **調査方法:** 構造設計図を確認し、セットバック部分の構造が振動に与える影響を専門家に相談しましょう。

専門家への相談

上記の方法で原因を特定できない場合は、建築音響の専門家や建築士に相談することをお勧めします。専門家は、建物の構造や設備状況を詳細に調査し、原因を特定するための適切な方法を提案してくれます。また、原因特定後には、適切な対策を提案し、施工までサポートしてくれるでしょう。

具体的な対策

原因が特定された後、適切な対策を行うことが重要です。

対策例

* **防振ゴムの交換: 機器の振動が原因であれば、防振ゴムの交換や追加によって振動を抑制できます。
* **制振材の施工: 壁や天井に制振材を施工することで、振動の伝播を抑制できます。
* **給排水管の補修: 配管の劣化や緩みが原因であれば、配管の補修や交換が必要です。
* **空調設備のメンテナンス: 空調設備の点検やメンテナンスを行い、振動の原因を解消します。
* **吸音材の設置: 音が気になる箇所に吸音材を設置することで、音の反射を抑制し、騒音を軽減できます。

まとめ

RC造ビルの最上階で発生する打撃音の原因究明は、地道な調査と専門家の知識が必要となります。焦らず、一つずつ可能性を検証し、必要に応じて専門家の力を借りながら解決に導きましょう。 早期に原因を特定し、適切な対策を行うことで、快適な居住空間を取り戻せるはずです。

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