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RC構造の建物のクラック…本当に危険?
築8年のRC造アパートで、幅5~10mm、長さ6~8本のクラックが発生しているとのこと。しかも、以前コーキングで補修した箇所からも雨漏りが発生しているという状況は、非常に心配ですよね。隣のアパートにクラックがないことから、不安も募るのも当然です。
まず、重要なのはパニックにならないことです。RC構造の建物は、コンクリートの乾燥収縮や地震、地盤沈下などによって、微細なクラックが発生することがあります。全てのクラックが危険を意味するわけではありません。しかし、今回のケースのように幅が広く、複数本ある場合は、専門家の診断が必要不可欠です。
クラックの原因を特定する
クラックの原因を特定するためには、以下の点を詳しく確認する必要があります。
1. クラックの形状と位置
* クラックの幅、長さ、本数、方向などを正確に記録しましょう。写真やスケッチを残しておくと、後々の比較に役立ちます。
* クラックの位置は、壁のどの部分、柱や梁のどの位置にあるのかを特定します。
* クラックの周囲に、ひび割れや変形がないか確認しましょう。
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2. 雨漏りの状況
* 雨漏りの発生箇所、量、時期などを記録します。
* 雨漏りの原因が屋上の防水シートの不具合である可能性が高いですが、他に原因がないか確認が必要です。例えば、窓枠やサッシからの雨漏りの可能性も考えられます。
3. 建物の状況
* 建物の周囲の状況(地盤、隣接建物など)を確認します。地盤の沈下や傾斜などがあれば、クラックの原因となる可能性があります。
* 建物の基礎部分に異常がないか確認します。
専門家への相談と適切な対処法
現状では、施工業者に補修を依頼しているとのことですが、「手抜き」と感じているという点が非常に重要です。 信頼できる専門家(建築士、構造技師など)に相談し、現状のクラックの危険性、原因、適切な補修方法について診断してもらうことを強くお勧めします。
専門家への依頼方法
* 知人や不動産会社などに相談して、信頼できる専門家を紹介してもらう。
* 国土交通省のホームページなどで、建築士や構造技師の検索サイトを活用する。
* 複数の専門家に相談し、意見を比較検討する。
専門家による調査内容
専門家は、以下の点を調査します。
* クラックの幅、長さ、方向、数
* クラックの発生原因(乾燥収縮、地震、地盤沈下など)
* クラックの進行状況
* 建物の構造上の問題点
* 必要な補修方法
適切な補修方法
専門家の診断に基づいて、適切な補修方法を選択します。
* コーキングによる補修:小さなクラックや表面的なクラックには有効ですが、大きなクラックや進行しているクラックには不十分な場合があります。
* 注入工法:クラック内部に樹脂を注入して、クラックを補強する方法。
* 補強工法:鉄筋やFRPなどを用いて、建物の構造を補強する方法。
クラック予防のための日常点検
定期的な点検は、早期発見・早期対応に繋がり、大きな被害を防ぐことに繋がります。
* 年に一度以上の定期点検:壁や天井、床などにクラックがないか、目視で確認しましょう。
* 雨漏りのチェック:雨漏りがないか、特に雨の後などは注意深く確認しましょう。
* 不審な音や振動:建物の異音や振動に気づいたら、すぐに専門家に相談しましょう。
まとめ:安心安全な住まいを守るために
RC構造の建物であっても、クラックが発生することはあります。しかし、幅が広く、複数本ある場合は、放置せずに専門家に相談することが重要です。早めの対応により、建物の寿命を延ばし、安全な生活を守ることができます。 今回のケースでは、施工業者の対応に不安を感じているとのことですので、第二の意見を聞くことで、安心を得られるでしょう。 専門家の的確なアドバイスと適切な補修によって、安心して暮らせる住まいを維持しましょう。