GLとは?内装工事におけるGLの意味と工法を徹底解説

建築に従事している者です。部屋内の内装で出てくるGLとは何を指しているのでしょうか。また、どういう工法なのですか。教えてください。

建築現場で頻繁に使用される「GL」という略語。内装工事に関わる方であれば、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。この記事では、GLの意味、GLを基準とした内装工事の具体的な工法、そしてGLを理解することで生まれるメリットについて、分かりやすく解説します。さらに、GLに関するよくある疑問についても解消していきますので、ぜひ最後までお読みください。

GLとは「Ground Level」の略

GLとは、Ground Levelの略で、基準となる床レベルを指します。具体的には、建物の基礎の最も高い部分、もしくは設計図上で定められた基準となる高さをGL=0.000mとして、そこから上方向をプラス、下方向をマイナスで表します。 建築現場では、建物の高さや各階の床の高さをGLからの高さで表現することで、正確な位置関係を把握し、施工を進めることができます。 例えば、「GL+1000」とは、GLから1メートル高い位置、「GL-500」とは、GLから0.5メートル低い位置を示します。

GLを基準とした内装工事の工法

内装工事においてGLは、床、壁、天井などの位置決めや、設備機器の設置位置を決定する上で非常に重要な役割を果たします。GLを基準とすることで、各工程の正確な施工が可能になり、仕上がりの精度を高めることができます。具体的な工法をいくつか見ていきましょう。

1. 床工事

床工事では、まずGLを正確に確認し、その位置に床の構造材を設置します。その後、床材を施工していきます。床の高さに誤差があると、建具の取り付けや、他の内装材との接続に問題が生じるため、GLの正確な把握は不可欠です。例えば、床暖房の設置位置もGLを基準に決定されます。GLがずれていれば、床暖房の配管位置もずれてしまい、適切な暖房効果が得られない可能性があります。

2. 壁工事

壁工事では、GLを基準に壁の下端の高さを決定します。壁の下端の高さがずれると、床との接続部分に隙間が生じたり、見栄えが悪くなったりする可能性があります。特に、床と壁の境目に巾木などを設置する場合は、GLの正確さが重要になります。また、壁の高さもGLからの高さで管理することで、各階の天井高さを統一することができます。

3. 天井工事

天井工事においても、GLを基準に天井の高さを決定します。天井の高さがずれると、照明器具の設置位置や、換気設備の設置に影響を及ぼす可能性があります。GLからの高さを正確に把握することで、スムーズな天井工事を行うことができます。さらに、天井高さをGLと関連付けて管理することで、各部屋の天井高さを統一し、空間のバランスを整えることができます。

4. 設備機器の設置

洗面台、トイレ、キッチンなどの設備機器の設置位置もGLを基準に決定されます。排水管や給水管の配管工事もGLを基準に行われるため、GLの正確な把握は、設備機器の設置精度に直結します。GLがずれていると、設備機器が傾いたり、排水管が勾配不足になったりする可能性があります。

GLを理解するメリット

GLを正確に理解し、活用することで、以下のメリットが得られます。

  • 施工精度の向上:GLを基準とすることで、各工程の施工精度が向上し、仕上がりの品質を高めることができます。
  • 工程管理の効率化:GLを基準に工程を管理することで、工程管理が効率化され、工期短縮に繋がります。
  • コスト削減:施工ミスによる修正作業や、材料の無駄を減らすことで、コスト削減に繋がります。
  • トラブルの減少:GLを正確に把握することで、施工上のトラブルを減らすことができます。

GLに関するよくある質問

Q1. GLは必ずしも地面の高さとは一致しないのですか?

はい、必ずしも一致しません。GLは設計図上で定められた基準となる高さであり、必ずしも地面の高さとは一致しません。地盤の高低差や、建物の構造によってGLの高さは変化します。

Q2. GLの確認方法は?

GLの確認方法は、設計図を確認するか、現場に設置されているGL表示を確認することです。設計図には、GLの高さや位置が明記されています。現場には、GLを示す標識が設置されていることが多いです。不明な点があれば、監督者に確認しましょう。

まとめ

GLは、内装工事において非常に重要な基準点です。GLを正確に理解し、活用することで、施工精度、工程管理、コスト削減、トラブル防止に繋がります。この記事が、GLに関する理解を深める一助となれば幸いです。

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