CGスキルがなくても大丈夫?建築・インテリアデザイン学生のためのCG独学ガイド

建築、インテリアについて学んでる大学生です。CG(フォトショップ)を履修し忘れてしまい、卒業設計などで差が出たりプレゼンテーションボードのクオリティーが低くなってしまうようです。CGって独学で勉強するとしたらどのようにして、いくらぐらいかかりますか?CG学んでなくてもプレゼンテーションはつくれますか?やはり建築系の勉強していてCGやってないはまずいですか?

建築やインテリアデザインを学ぶ大学生にとって、CGスキルは非常に重要です。卒業設計やプレゼンテーションで、クオリティの高い図面やパースを作成し、自分のアイデアを効果的に伝えるためには欠かせない技術と言えるでしょう。しかし、履修を忘れてしまったとしても、まだ諦める必要はありません。この記事では、CGソフトの独学方法、費用、そしてCGスキルがなくてもプレゼンテーションを作成する方法、さらに建築系学生にとってCGスキルが本当に必要なのかを解説します。

CGソフトの独学方法と費用

CGソフトの独学は、適切な方法と計画があれば十分可能です。Photoshopだけでなく、3DモデリングソフトであるSketchUpやBlenderなども選択肢として考えられます。それぞれのソフトの特徴と学習方法を見ていきましょう。

1. Photoshop(2D画像編集)

  • 学習方法:YouTubeチュートリアル、オンライン講座(Udemy、Skillshareなど)、書籍などを活用しましょう。初心者向けの解説動画が多く公開されているので、段階的にスキルを習得できます。具体的には、基本操作、レイヤーの使い方、画像補正、合成技術などを学ぶ必要があります。
  • 費用:Photoshopはサブスクリプションモデルなので、月額料金が発生します。学生向けプランが用意されている場合もあるので、Adobeの公式サイトを確認しましょう。無料トライアルを利用して、自分に合うか確認してみるのも良いでしょう。書籍代やオンライン講座の費用も考慮すると、数千円〜数万円の費用がかかる可能性があります。

2. SketchUp(3Dモデリング)

  • 学習方法:SketchUpは直感的な操作が特徴で、初心者でも比較的簡単に3Dモデルを作成できます。公式のチュートリアルやYouTube動画、オンライン講座などを活用しましょう。基本的なモデリング、テクスチャの貼り付け、レンダリングなどを学ぶ必要があります。
  • 費用:無料版と有料版があります。無料版でも多くの機能を利用できますが、高度な機能やレンダリング機能を利用するには有料版へのアップグレードが必要になります。有料版の費用は、年間数千円〜数万円です。

3. Blender(3Dモデリング、無料)

  • 学習方法:Blenderは無料で利用できる高機能な3Dモデリングソフトです。学習曲線は少し急ですが、多くのチュートリアルやコミュニティサポートがあるので、独学でも十分習得可能です。YouTube、オンライン講座、公式ドキュメントなどを活用しましょう。
  • 費用:無料です。ただし、学習にあたり、書籍やオンライン講座を利用する場合は費用が発生する可能性があります。

CGスキルがなくてもプレゼンテーションは作成できる?

はい、CGスキルがなくても、効果的なプレゼンテーションを作成することは可能です。CGはデザインをより魅力的に見せるためのツールの一つであり、必須ではありません。以下のような方法で、CGを使わずに魅力的なプレゼンテーションを作成できます。

  • 手描きスケッチ:自分の手で描いたスケッチは、温かみとオリジナリティを感じさせ、審査員に強い印象を与えます。色鉛筆や水彩絵の具、ペンなどを使い、空間の雰囲気や素材感を表現しましょう。
  • 模型:建築模型は、空間構成やデザインを立体的に表現するのに最適です。材料選びや製作技術にも工夫を凝らし、完成度の高い模型を作成することで、プレゼンテーションの質を高めることができます。
  • 写真や素材集の活用:高品質な写真や素材集を活用することで、CGを使わなくても、デザインイメージを効果的に伝えることができます。素材サイトやフリー素材サイトなどを活用しましょう。
  • 図面と説明資料:正確な図面と分かりやすい説明資料を組み合わせることで、デザインコンセプトや機能性を明確に伝えられます。図面はCADソフトなどを活用して作成すると、より正確で美しい図面を作成できます。
  • プレゼンテーションスキル向上:CGに頼らずとも、プレゼンテーションスキルを磨けば、審査員を惹きつけることができます。練習を通して、スムーズな説明、分かりやすい資料作成、効果的な視覚資料の活用などを習得しましょう。

建築系学生にとってCGスキルは本当に必要?

結論から言えば、建築・インテリアデザインの学生にとってCGスキルは非常に重要です。しかし、必須ではありません。CGスキルは、デザイン表現の幅を広げ、より洗練されたプレゼンテーションを行うための強力なツールです。しかし、CGスキルがないからといって、デザインの能力が低いとは限りません。重要なのは、デザインのコンセプトやアイデアの質です。CGは、そのアイデアを効果的に伝えるための手段の一つに過ぎません。

CGスキルがない場合でも、上記で紹介した方法を活用し、デザインコンセプトを明確に伝え、プレゼンテーションスキルを磨くことで、十分に評価を得ることができます。ただし、就職活動や将来のキャリアを考えてみると、CGスキルは大きなアドバンテージとなります。多くの企業では、CGスキルのある人材を求めています。そのため、時間を見つけて独学で学ぶことをおすすめします。

専門家の視点:デザインの質を高めるには

建築設計事務所勤務の経験を持つ、一級建築士の山田先生に話を聞きました。

「学生の皆さんにとって、CGスキルは確かに重要です。しかし、それ以上に大切なのは、デザインのコンセプトを明確に持ち、それを伝えるための表現力です。CGはあくまでツールです。ツールを使いこなす技術も重要ですが、そのツールを使う目的、つまり、伝えたいメッセージを明確に持っていることが、より良いデザイン、そしてプレゼンテーションにつながります。」

山田先生は、CGスキルだけでなく、デザイン力、プレゼンテーション力、そしてコミュニケーション能力を総合的に高めることが重要だと強調していました。

具体的なアドバイス

  • まずは無料ツールから始める:Blenderなどの無料ソフトで基本的な操作を学び、徐々に高度なソフトに移行しましょう。
  • 目標を設定する:「卒業設計までに簡単なパースを作成できるようになる」など、具体的な目標を設定することで、学習のモチベーションを維持できます。
  • 継続的に学習する:毎日少しの時間でも良いので、継続的に学習することで、着実にスキルを習得できます。学習記録をつけることで、モチベーションの維持にも繋がります。
  • ポートフォリオを作成する:作成した作品をポートフォリオにまとめて、自分のスキルを可視化しましょう。就職活動にも役立ちます。
  • 積極的に質問する:わからないことがあれば、先生や先輩、オンラインコミュニティなどで積極的に質問しましょう。

CGスキルは、建築・インテリアデザインの分野で活躍するために非常に役立つスキルですが、必須ではありません。独学でも十分習得可能であり、費用も抑えることができます。まずは、自分のペースで学習を進め、デザインの質を高めることに注力しましょう。そして、CGスキルだけでなく、プレゼンテーションスキルやコミュニケーション能力も磨くことで、より魅力的な建築家、インテリアデザイナーを目指してください。

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