C値1.0超えの低気密住宅が合法的に建てられる理由と、高気密住宅化の重要性

C値1超えの低気密住宅がなぜ合法的に立てられるのですか? 気密が低いと… ・室内にすきま風が入り続けるため脱衣場などが寒くなりやすく、ヒートショックでの死亡事故につながる ・水蒸気が壁内で結露し、構造体の腐食に繋がる。また日本の住宅の短寿命の原因にもなる。つまり日本の財産である住宅資産が無為に消滅していく ・室内の空気を清潔に保つため、機械換気が義務化されたのに、すきま風だらけなので、機械換気で計画的に全部屋換気ができない(穴の空いたストローのように…) ・冷暖房コストがかかる…日本全体でエネルギー消費量削減を目指してるのに逆流、またリスクと外貨を使いエネルギー輸入量を増やさなければならなくなる …と低気密であるメリットはない(歴史的建造物は対象外です)…日本全体に多大な損害を与える要素ですから、早急に低気密な住宅の建築を禁止すべきなのに何でそうならないんですか?

低気密住宅が合法的に建てられる理由

C値1.0を超える低気密住宅が合法的に建てられる理由は、主に以下の3点に集約されます。

  • 建築基準法の規定との関係:建築基準法は、住宅の気密性能について具体的な数値基準を定めていません。構造強度や防火性能など、安全性を確保するための基準はありますが、気密性能に関する明確な規制がないため、C値1.0を超える住宅も合法的に建築できるのです。
  • 既存住宅の割合:日本の住宅ストックの多くは、高気密化が求められる以前の時代に建てられたものです。これらの住宅を全て改修するには莫大な費用と時間がかかります。そのため、既存の建築基準法を全面的に見直すには、社会経済的な影響も考慮する必要があり、容易ではありません。
  • 技術革新とコスト:高気密住宅を実現するには、高性能な窓や気密テープなどの材料、そして熟練した施工技術が必要です。これらは、低気密住宅に比べてコストが高くなる傾向があります。そのため、経済的な理由から、低気密住宅を選択する人も少なくありません。特に、建築コストを抑えたい場合、低気密住宅を選択せざるを得ないケースも存在します。

低気密住宅のデメリットと高気密住宅のメリット

質問者様のご指摘の通り、低気密住宅には様々なデメリットがあります。

低気密住宅のデメリット

  • ヒートショックリスクの増加:すきま風により室温が不安定になり、特に脱衣場などの温度差が大きくなり、ヒートショックのリスクが高まります。
  • 結露による建物の劣化:壁体内結露は、建物の腐食やカビの発生を招き、住宅寿命を縮めます。健康被害にもつながる可能性があります。
  • 冷暖房効率の悪さ:冷暖房のエネルギーが外に逃げてしまうため、ランニングコストが高くなります。これは、地球温暖化対策にも逆行する大きな問題です。
  • 換気システムの効率低下:隙間風によって換気システムが本来の性能を発揮できず、室内の空気質の悪化につながります。
  • 住宅資産価値の低下:長期的な視点で見ると、低気密住宅は維持管理コストが高く、資産価値が低下する可能性があります。

高気密住宅のメリット

一方、高気密住宅には多くのメリットがあります。

  • 省エネルギー効果:冷暖房効率が向上し、光熱費を大幅に削減できます。CO2排出量削減にも貢献します。
  • 快適な室内環境:室温が安定し、一年を通して快適に過ごせます。ヒートショックのリスクも低減できます。
  • 結露の抑制:適切な換気システムと組み合わせることで、壁体内結露を抑制し、建物の耐久性を高めます。
  • 健康的な室内環境:適切な換気により、室内の空気質を改善し、健康被害のリスクを低減できます。
  • 住宅資産価値の向上:省エネルギー性や快適性から、高気密住宅は長期的に見て資産価値が高くなる傾向があります。

高気密住宅を実現するための具体的なステップ

高気密住宅を建てる、あるいは既存住宅を高気密化する際には、以下の点を考慮しましょう。

設計段階

  • 高性能な窓の採用:断熱性能の高い窓を選ぶことは、高気密化において非常に重要です。Low-Eガラスやトリプルガラスなどを検討しましょう。
  • 気密性の高い建材の選択:気密テープやパッキンなどの気密材を適切に使用する必要があります。専門業者に相談することをお勧めします。
  • 適切な換気システムの設計:24時間換気システムを計画的に導入し、室内の空気を常に清潔に保ちましょう。計画換気は、高気密住宅において必須です。
  • 気密測定の実施:建築後には、C値測定を実施し、気密性能を確認することが重要です。目標値を事前に設定し、それを達成するように施工管理を行う必要があります。

施工段階

  • 熟練した職人の確保:高気密住宅の施工には、高い技術力を持つ職人が不可欠です。信頼できる業者を選びましょう。
  • 丁寧な施工:隙間なく、正確に施工することが重要です。施工過程でのミスは、気密性能に大きな影響を与えます。
  • 気密検査の実施:施工後には、必ず気密検査を行い、問題点があれば修正しましょう。

専門家の意見

建築士や住宅性能評価士などの専門家は、高気密・高断熱住宅の重要性を訴えています。彼らは、省エネルギー化や健康的な住環境の観点から、高気密住宅の普及を強く推奨しています。

まとめ

C値1.0を超える低気密住宅が合法的に建てられるのは、建築基準法に明確な気密性能基準がないこと、既存住宅の割合が多いこと、そしてコストの問題などが複雑に絡み合っているためです。しかし、低気密住宅はヒートショックや結露などのリスクを高め、住宅寿命を縮めるだけでなく、エネルギー消費の増大にもつながります。将来を見据え、健康で快適、そして環境にも優しい高気密住宅の普及が望まれます。

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