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80歳祖母への適切な介護サービス選び:特養と老健の比較
80歳のお祖母様の認知症の症状が悪化し、ご家族の皆様が大変な状況にあるとのこと、心よりお見舞い申し上げます。便を撒き散らすなどの行動、そしてデイサービスでも対応に苦慮されている状況、ご家族の皆様の疲労とストレスは計り知れません。特養の入所待ちが200人と長く、老健の費用負担が大きいという現実、そしてお祖母様の不安定な状態…様々な問題を抱えていることがわかります。
まずは、ご質問にある「特養=特別養護老人ホーム、老健=有料老人ホーム」という解釈についてですが、これは正確ではありません。
特養(特別養護老人ホーム)と老健(介護療養型医療施設、介護老人保健施設)の違い
特養と老健はどちらも高齢者の介護施設ですが、その目的、利用条件、費用負担などが大きく異なります。
- 特養(特別養護老人ホーム):介護度が高く、家庭での介護が困難な高齢者を対象とした施設です。要介護3以上の方が利用できる公的な介護保険施設で、利用料は所得に応じて決定されます。待機者が多く、入所まで長期間待つのが一般的です。主な目的は、終身的な介護を提供することです。
- 老健(介護老人保健施設):医療と介護を一体的に提供する施設です。要介護1以上の方が利用でき、短期入所(リハビリテーション目的)と長期入所があります。医療処置が必要な方や、リハビリテーションが必要な方にも適しています。利用料は介護保険と自己負担で構成され、特養よりも費用が高くなる傾向があります。主な目的は、在宅復帰支援です。ただし、在宅復帰が困難な場合は、長期入所も可能です。
さらに、質問文に含まれる「有料老人ホーム」は、上記2つとは異なる種類の施設です。有料老人ホームは、民間事業者が運営する施設で、サービス内容や費用は様々です。介護保険のサービスを利用できる場合もありますが、基本的に自己負担が大きくなります。
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お祖母様への最適な介護プラン:現状と選択肢
現在のお祖母様の状況、そしてご家族の負担を考慮すると、以下の点を検討する必要があると考えます。
1. 現状の状況把握と専門家への相談
まずは、ケアマネージャーと詳細な状況を共有し、お祖母様の状態を正確に把握することが重要です。認知症の進行度、身体機能の状態、精神状態などを詳しく評価してもらうことで、最適な介護プランを立てることができます。
2. 老健の費用負担について再検討
老健の入所費用が高いと感じるかもしれませんが、介護保険の給付と公的年金を考慮すると、負担が軽減できる可能性があります。ケアマネージャーに詳細な費用内訳と、利用可能な公的支援制度について相談しましょう。また、ご家族の収入や資産状況なども考慮して、経済的な負担を軽減する方法を検討する必要があります。
3. 短期入所による一時的な負担軽減
老健の短期入所を利用することで、ご家族の負担を一時的に軽減することができます。デイサービスだけでは対応できない状況であれば、老健の短期入所を利用して、お祖母様の状態を安定させ、ご家族の休息を確保しましょう。
4. 在宅介護支援サービスの活用
特養入所待ちの間、在宅介護を継続する場合は、様々な在宅介護支援サービスを活用しましょう。
- 訪問介護:自宅にヘルパーが訪問し、身体介護や生活援助を行います。
- 訪問看護:看護師が自宅に訪問し、医療的なケアを提供します。
- デイサービス:日中、施設に通い、介護やレクリエーションなどを利用できます。
- ショートステイ:短期入所を利用し、ご家族の負担を軽減します。
これらのサービスを組み合わせることで、在宅介護を継続しやすくなります。
5. その他の選択肢:グループホーム
特養や老健以外にも、グループホームという選択肢があります。グループホームは、少人数で共同生活を送る施設で、認知症の高齢者向けに適した環境が整えられています。費用や待機期間は施設によって異なりますが、特養や老健よりも比較的入所しやすい場合があります。
専門家の意見:介護相談支援センターの活用
介護に関する不安や疑問は、介護相談支援センターに相談することをお勧めします。専門の相談員が、個々の状況に合わせた適切なアドバイスや情報提供をしてくれます。
まとめ:ご家族の負担軽減と祖母の安心を最優先に
お祖母様の介護は、ご家族にとって大きな負担となることは間違いありません。しかし、適切なサービスを利用し、ご家族と専門家の協力を得ることで、負担を軽減し、お祖母様の生活の質を高めることが可能です。焦らず、一つずつ問題を解決していくことが重要です。ケアマネージャーや介護相談支援センターと密に連携を取り、最適な介護プランを一緒に作り上げていきましょう。