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外部フィルター導入のメリット・デメリット:60cm水槽での熱帯魚飼育を例に
現在、60cm水槽に上部フィルターを使用されているとのこと。熱帯魚飼育に外部フィルターが必要かどうかは、飼育規模や目標とする水槽環境によって大きく変わってきます。単純に「無駄」とは言い切れません。 まずは、外部フィルターのメリットとデメリットを、60cm水槽での熱帯魚飼育を例に見ていきましょう。
外部フィルターのメリット
- ろ過能力の高さ: 上部フィルターと比較して、ろ過能力が圧倒的に高いです。生物ろ過、物理ろ過、化学ろ過の3つのろ過を効率的に行えるよう設計されており、水槽の水質を安定させるのに非常に効果的です。特に、多くの熱帯魚を飼育する場合や、大型の熱帯魚を飼育する場合は、高いろ過能力が不可欠です。60cm水槽でも、複数匹の熱帯魚を飼育したり、底砂を敷いたりする場合は、上部フィルターではろ過能力が不足する可能性があります。
- 水槽内のスペース確保: 上部フィルターは水槽上部に設置するため、水槽内のスペースを圧迫します。外部フィルターは水槽の外に設置するため、水槽内は広く使えるようになり、レイアウトの自由度が高まります。より自然で美しい水槽を演出したい場合に有利です。
- メンテナンスの容易さ: 外部フィルターは、ろ材の交換や清掃が比較的容易です。上部フィルターと比べて、水槽からフィルターを取り外す必要がないため、水槽内のレイアウトを崩すことなくメンテナンスできます。水槽内の掃除もしやすくなります。
- 静音性: 高性能な外部フィルターは、非常に静音設計になっているものが多く、水槽の設置場所を選びません。寝室など静かな環境でも安心して使用できます。
- 水流の調整: 水流の強さを調整できるモデルが多く、熱帯魚の習性や好みに合わせて最適な水流を作り出すことができます。繊細な水草の育成にも役立ちます。
- 大型水槽への拡張性: 将来、水槽を大型化する場合、外部フィルターはそのまま使用できる可能性が高いです。上部フィルターは水槽サイズに合わせた交換が必要となることが多いです。
外部フィルターのデメリット
- 初期費用が高い: 上部フィルターと比較して、初期費用が高額です。予算に余裕がない場合は、導入が難しいかもしれません。
- 設置スペースが必要: 水槽の横に設置スペースが必要になります。設置場所を確保できない場合は、導入が困難です。
- メンテナンスの手間: ろ材の洗浄など、定期的なメンテナンスが必要です。メンテナンスを怠ると、ろ過能力が低下し、水質悪化につながる可能性があります。
- ホース類の取り回し: ホース類の取り回しには工夫が必要で、水槽レイアウトに影響を与える可能性があります。
60cm水槽での熱帯魚飼育:外部フィルター導入の判断基準
60cm水槽で熱帯魚を飼育する場合、外部フィルターの導入を検討する際の判断基準は以下の通りです。
- 飼育する熱帯魚のサイズと数: 大型魚や多くの熱帯魚を飼育する場合は、外部フィルターがおすすめです。小型の熱帯魚を数匹飼育するだけなら、上部フィルターでも十分な場合があります。
- 水草の量: 水草を多く植える場合は、外部フィルターの方が水質を安定させるのに役立ちます。少量の水草であれば、上部フィルターでも問題ないでしょう。
- 水槽レイアウト: 水槽内のスペースを広く確保したい、レイアウトの自由度を高めたい場合は、外部フィルターがおすすめです。
- 予算: 外部フィルターは高価なため、予算を考慮する必要があります。
- 設置スペース: 外部フィルターを設置するスペースがあるか確認する必要があります。
専門家の視点:アクアリストからのアドバイス
多くの熱帯魚を飼育したり、水草を多く植える予定があるなら、外部フィルターの導入を強くおすすめします。上部フィルターではろ過能力が不足し、水質悪化や病気の原因となる可能性があります。また、外部フィルターは、水槽のメンテナンスを容易にし、より安定した水槽環境を維持するのに役立ちます。
具体的な導入手順とメンテナンス方法
外部フィルターの導入は、以下の手順で行います。
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1. 水槽サイズに合った外部フィルターを選ぶ: 水槽サイズに適切な流量のフィルターを選びましょう。メーカーの推奨値を確認してください。
2. 設置場所を決める: 水槽の横に設置スペースを確保します。ホースの長さや、フィルターの設置場所を考慮しましょう。
3. フィルターを水槽に接続する: 取扱説明書をよく読んで、ホースを水槽とフィルターに正しく接続します。
4. ろ材をセットする: フィルターにろ材をセットします。ろ材の種類や配置は、フィルターの種類によって異なります。
5. 水槽に水を満たす: 水槽に水を満たし、フィルターを起動します。
6. 初期運転: 数日間、フィルターを運転して、ろ過バクテリアを繁殖させます。この間は、水質の変化に注意深く観察しましょう。
定期的なメンテナンスも重要です。
1. ろ材の洗浄: ろ材は、水槽の水で優しく洗い、汚れを取り除きます。 ろ材をすべて交換する必要はありません。
2. ホースの点検: ホースに亀裂や破損がないか定期的に点検します。
3. フィルターの清掃: フィルター本体の汚れを清掃します。
まとめ:あなたの水槽環境に最適なフィルターを選びましょう
60cm水槽に外部フィルターが必要かどうかは、あなたの飼育環境によって異なります。この記事で紹介したメリット・デメリット、そして判断基準を参考に、あなたにとって最適なフィルターを選択してください。 上部フィルターでも十分な場合もありますが、より快適な熱帯魚飼育、そして美しい水槽レイアウトを目指すなら、外部フィルターの導入を検討してみる価値は十分にあります。