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中古マンション購入における諸費用とローンについて
42歳、派遣社員3年目のお母様が、1700万円の中古マンション購入を検討されているとのこと。お子様2人と同居されており、将来を見据えた賢明な判断と言えるでしょう。しかし、中古マンション購入には様々な費用がかかります。一つずつ丁寧に解説していきます。
① 保証人不要の生命保険料は諸費用に含まれるか?
近年、保証人不要の住宅ローンが増えています。その代わり、団体信用生命保険(団信)への加入が必須となるケースが多いです。この保険料は、毎月のローン返済に加算されるのではなく、初期費用として一括で支払うのが一般的です。 ローン申し込み時に、保険会社と契約し、保険料を支払います。 具体的な金額は、ローンの金額、借入期間、ご自身の年齢や健康状態によって異なりますので、金融機関に確認が必要です。
② フラット35「凛」のメリット・デメリット
フラット35「凛」は、女性向けの住宅ローンです。他のフラット35と比較して、金利優遇があるわけではありません。メリットは、女性専用の相談窓口が設置されている点です。住宅ローンに関する不安や疑問を、女性スタッフに相談できるのは大きな安心材料となるでしょう。また、フラット35のメリットである、長期固定金利、全期間固定金利、金利引下げなどのメリットはそのまま享受できます。 ご自身の状況に合わせて、他のローンと比較検討することが重要です。
③ 頭金を入れるメリット
頭金を入れると、ローンの金額が減り、毎月の返済額が少なくなる、金利負担が軽減される、返済期間を短縮できるといったメリットがあります。また、審査が通りやすくなるというメリットもあります。 ただし、頭金を入れるためには、まとまった資金が必要となります。 妹さんの場合は、10年後に一括返済を予定されているので、頭金を多く入れることで、10年後の返済負担を軽減できる可能性があります。頭金を入れるかどうかは、妹さんの資金状況とリスク許容度を考慮して決定すべきです。
④ 予想される費用と固定資産税
月に8万5千円のローン返済に加え、以下の費用がかかります。
- 管理費・修繕積立金:月額2万円
- 駐車場代:月額1万円
- 固定資産税:物件価格と地域によって変動。年間数万円程度を想定。
- 火災保険:初期費用として一括支払い。金額は物件価格や保険内容によって異なる。
- 不動産取得税:物件価格に応じて発生。数万円~数十万円程度。
- 仲介手数料:物件価格の3%+6万円(税別)程度。
- 登記費用:数万円程度。
- その他諸費用:検査費用、測量費用など。数万円程度。
ベランダ部分も固定資産税の評価対象となります。 固定資産税は、市町村が毎年課税する税金です。物件の評価額に基づいて計算されるため、ベランダ面積も考慮されます。
これらの費用に加え、リフォーム費用なども考慮する必要があるかもしれません。築14年の中古マンションですので、修繕が必要な箇所が出てくる可能性があります。
10年後の完済に向けたプランニング
妹さんは10年後に一括返済を予定されていますが、そのためには、綿密な計画と資金管理が不可欠です。
- 毎月の収支管理:収入と支出を詳細に記録し、残高を把握する。
- 緊急時の備え:予期せぬ出費に備え、一定額の貯蓄を確保する。
- 10年後の資金計画:10年後に必要な資金を算出し、具体的な貯蓄プランを作成する。
- 副業の検討:収入を増やすために、副業を検討する。
10年後の収入が確実であるか、その金額で本当に一括返済が可能なのか、慎重に検討する必要があります。 もし、計画通りにいかない場合のリスクヘッジも考えておくべきです。
専門家への相談
住宅ローンの専門家や不動産会社に相談することで、より具体的なアドバイスを得ることができます。 複数の金融機関からローンを比較検討することも重要です。 また、住宅購入後の維持管理費用についても、専門家の意見を聞きましょう。
まとめ
中古マンション購入は、大きな決断です。しかし、妹さんのように、将来を見据え、計画的に進めることで、安心してマイホームを手に入れることができます。 この記事が、妹さんのマンション購入の参考になれば幸いです。