Contents
40年前の増築と現在の問題点:日照権侵害の可能性
ご実家の隣に建てられた倉庫の増築によって、現在、日照権が侵害されている可能性があります。40年前の建築基準法や、当時の行政の対応によっては、現在の基準に合致しない違法建築である可能性も否定できません。特に、建築確認申請を経ずに増築された場合、違法建築と判断される可能性が高いです。 ご自宅の建て替えを検討されている中で、真南に位置する倉庫が日照を遮るため、計画に大きな影響が出ているとのこと、大変お困りのことと思います。
違法建築への対処法:行政への相談と法的措置
まず、行政への相談が重要です。お住まいの市町村の建築指導課などに、状況を説明し、相談してみましょう。具体的な手順としては、以下の通りです。
- 相談窓口への連絡:市町村の建築指導課などに電話で相談し、状況を説明します。必要に応じて、倉庫の建築時期や増築状況の写真、父親からの聞き取り内容などを準備しておきましょう。
- 現地調査の依頼:行政担当者に現地調査を依頼します。調査の結果、違法建築と判断された場合は、是正勧告や行政代執行などの措置が講じられる可能性があります。
- 証拠の収集:写真や図面、証言など、違法建築を証明する証拠をできる限り集めておきましょう。これは、今後の対応において非常に重要になります。
行政への相談は、まず第一歩として非常に重要です。行政が違法建築と判断した場合、所有者に対して是正命令が出される可能性があります。しかし、行政の対応には時間がかかる場合もありますし、必ずしも所有者が是正に応じる保証はありません。
法的措置:隣地所有者との交渉と訴訟
行政への相談と並行して、隣地所有者との交渉も検討しましょう。話し合いの場を設け、日照権の侵害について説明し、解決策を探ることを試みます。 話し合いがうまくいかない場合は、弁護士に相談し、法的措置を検討する必要があるかもしれません。具体的には、以下の様な選択肢があります。
ネットで買うなら?いろのくにのおすすめインテリア(PR)
- 損害賠償請求:日照権の侵害によって被った損害(例えば、建物の価値の低下など)を請求することができます。
- 建築確認申請の取り消し請求:もし、倉庫の増築に建築確認申請があった場合、その申請の取り消しを請求できます。
- 建築差止請求:今後の建築行為を差し止めるよう請求することができます。
ただし、訴訟は時間と費用がかかります。弁護士に相談し、勝訴の見込みや費用対効果などをよく検討した上で、決断する必要があります。
日照権と建築基準法:専門家の意見
日照権は、法律で明確に規定されている権利ではありませんが、民法上の「隣地所有者間の権利義務」として認められています。建築基準法は、建物の高さや配置などについて規定しており、日照を確保するための基準も含まれています。40年前の基準と現在の基準は異なる可能性があり、その違いを専門家に確認してもらうことが重要です。
専門家への相談:建築士・弁護士
建築士や弁護士に相談することで、より具体的な解決策を見つけることができるでしょう。建築士は、建築基準法に関する専門知識を持っており、違法建築の有無や日照権の侵害の程度を判断することができます。弁護士は、法的措置に関する専門的なアドバイスを提供し、交渉や訴訟をサポートしてくれます。
建て替え計画への影響と対策
倉庫の日照の影響を考慮した上で、建て替え計画を立てる必要があります。例えば、
- 建物の配置:倉庫の影響を受けにくい場所に建物を配置する。
- 窓の配置:日当たりが良い場所に窓を配置する。南側の窓を小さくしたり、庇をつけたりするなど工夫する。
- 採光設備:トップライトや採光窓などを設置する。
- 建物のデザイン:日陰になりにくいデザインにする。
といった対策を検討しましょう。建築士と相談しながら、最適な設計プランを作成することが重要です。
まとめ:段階的な対応と専門家の活用
40年前の違法建築による日照権侵害問題は、行政への相談、隣地所有者との交渉、そして必要に応じて法的措置という段階的なアプローチが必要です。 それぞれの段階で、建築士や弁護士などの専門家のアドバイスを受けることが、スムーズな解決に繋がるでしょう。 焦らず、一つずつ問題に対処していくことが大切です。 ご自身の権利を守り、快適な住まいを実現するために、積極的に行動を起こしましょう。