4階建てと3階建ての建築費、なぜこんなに違う?25坪の増築で400万円アップの理由を徹底解説

鉄骨3階建て25坪を依頼したら予算内に収まったのに、4階建て25坪を見積り依頼したら400万円跳ね上がりました。そんなにお金かかかるのですか? 大きな違いは、3階建てでは吹き抜けのスペースを一部ロフト(4畳)にしていた部分を4階建てでは部屋(4畳)に変更。建物高さは70cm高くなるだけです。

400万円の価格差を生んだ要因:階数増加による建築コストの急増

4階建てと3階建てで400万円もの価格差が生じたのは、単純に階数が増えたことだけではありません。いくつかの要因が複雑に絡み合っています。質問者様のケースでは、吹き抜けを部屋に変更したことも大きな影響を与えていると考えられます。以下、詳細に見ていきましょう。

1. 構造体の強化と基礎工事の増強

建物の階数が増加すると、構造体の強度を確保するために、より多くの鉄骨や補強材が必要になります。特に、鉄骨造の場合、高い耐震性と剛性を確保するために、柱や梁の断面寸法を大きくしたり、本数を増やす必要が出てきます。これは、材料費だけでなく、施工費も増加させる要因となります。また、建物の高さが増すことで、基礎工事もより大規模なものとなり、地盤改良費用なども増加する可能性があります。70cmの高さ増加は、一見すると小さな変化に見えますが、構造計算上は大きな影響を与え、基礎部分の補強や変更が必要になった可能性が高いです。

2. 外壁・屋根材の増加

4階建てになると、外壁や屋根の面積が増加します。そのため、使用する材料の量が増え、当然ながら費用も高くなります。また、高所作業の危険性が増すため、施工費も高くなる傾向があります。

3. 昇降設備の必要性

3階建てまでは階段だけで済んでいたものが、4階建てになると、高齢者や体の不自由な方がいる場合、エレベーターの設置を検討する必要が出てくるかもしれません。エレベーターの設置費用は非常に高額です。質問者様のケースでは、エレベーターの設置は検討されていないかもしれませんが、階段の幅を広げたり、手すりを設置するなどの改修が必要になった可能性も考えられます。

4. ロフトから部屋への変更によるコスト増加

質問者様は、吹き抜けの一部をロフトから部屋に変更されています。一見すると小さな変更のように思えますが、これがコスト増加に大きく寄与している可能性があります。ロフトは、基本的に床面積に含まれません。一方、部屋として使用する場合は、床面積に含まれ、それに伴い、断熱材、内装材、設備費用など、様々なコストが追加で発生します。4畳という面積は小さく見えますが、天井、壁、床、窓、ドアなどを含めた工事費用は無視できません。

5. その他の諸費用

建築費用には、材料費や人件費以外にも、設計費用、申請費用、地盤調査費用、保険費用など、様々な諸費用が含まれます。階数が増加すると、これらの諸費用も比例して増加する傾向があります。

具体的な対策とアドバイス

4階建ての建築費用が高額になった理由を理解した上で、今後の対策を考えてみましょう。

1. 設計段階での綿密な計画

建築を依頼する前に、設計者と綿密な打ち合わせを行い、予算と希望を明確に伝えましょう。設計段階でコストを抑える工夫をすることで、大幅なコスト増加を防ぐことができます。例えば、建材の選定、間取りの工夫、設備の簡素化などを検討しましょう。

2. 複数の業者から見積もりを取る

複数の建築業者から見積もりを取り、比較検討することが重要です。業者によって価格やサービス内容が異なるため、最適な業者を選ぶことでコスト削減につながります。

3. 省コストを実現する建材の選択

高価な建材にこだわる必要はありません。コストパフォーマンスの高い建材を選択することで、費用を抑えることができます。例えば、外壁材や内装材などを検討する際に、価格と性能のバランスを考慮しましょう。

4. 必要最小限の機能に絞り込む

本当に必要な機能に絞り込み、不要な機能は省くことで、コストを抑えることができます。例えば、最新の設備や高機能なシステムは、必ずしも必要ではありません。

5. 融資の活用

住宅ローンなどの融資を活用することで、建築費用を負担しやすくなります。金融機関に相談し、最適な融資プランを選びましょう。

専門家の視点:建築コストを抑えるためのポイント

建築コストを抑えるためには、設計段階からの綿密な計画が不可欠です。経験豊富な建築士に相談し、予算内で実現可能な設計案を作成してもらうことが重要です。また、建材の選定や施工方法についても、専門家のアドバイスを受けることで、コスト削減につながります。

まとめ

4階建てと3階建ての建築費の差は、構造体の強化、外壁・屋根材の増加、そしてロフトから部屋への変更など、複数の要因が複雑に絡み合っているため、単純に高さの違いだけでは説明できません。建築計画を綿密に行い、複数の業者から見積もりを取り、コストパフォーマンスの高い建材を選択することで、予算を抑えた建築を実現できる可能性があります。

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