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25年住んだ賃貸マンションの退去費用に関する不安
25年間居住された賃貸マンションからの退去に伴う現状回復費用について、ご心配されているとのこと、よく理解できます。長期間の居住による経年劣化と、管理会社の対応の難しさ、そして大家さんの姿勢が、不安を増幅させていることと思います。 具体的には、結露によるカビ、壁紙のはがれ、床の傷み、ドアのへこみなど、様々な問題を抱えている状況ですね。
退去時の現状回復費用:何が請求されるのか?
賃貸借契約では、退去時の現状回復義務が借主に課せられます。しかし、その範囲は「通常の使用による損耗」と「故意または過失による損耗」に分けられます。重要なのは、経年劣化による損耗は借主の負担ではないということです。
経年劣化と通常の使用による損耗の違い
* 経年劣化:時間の経過に伴い自然に生じる劣化(例:建物の老朽化、日焼けによる色あせ、設備の機能低下)。借主の責任ではありません。
* 通常の使用による損耗:通常の生活で生じる程度の摩耗や傷(例:壁紙のわずかな汚れ、床の軽い擦り傷)。借主の責任範囲内ですが、過剰な請求はできません。
* 故意または過失による損耗:借主の故意または過失によって生じた損傷(例:壁への大きな穴、ドアの破損)。借主の責任範囲であり、修理費用を負担する必要があります。
今回のケースにおける具体的な検討
ご質問の状況を分析すると、以下の点が問題となります。
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* 結露・カビによる壁紙のはがれ:コンクリート造りの建物の結露は、建物の構造上の問題や換気不足が原因の場合が多く、借主の責任とは言い切れません。管理会社に修繕を依頼した履歴を証拠として残しておくことが重要です。 ダイワリビングへの連絡記録、メールのやり取りなどを保管しておきましょう。
* 床の傷み:長年の使用による擦り傷や小さな穴は、通常の使用による損耗とみなせる可能性が高いです。しかし、過剰な請求がないよう、写真や動画で現状を記録しておきましょう。
* ドアのへこみ:子供の行為によるものですが、故意の行為であるため、修理費用を負担する可能性が高いです。しかし、修理費用が高額になる場合は、交渉の余地があります。 安価な修理方法を提案するなど、費用を抑える努力をしましょう。
* 落書き:子供の落書きは、故意または過失による損耗に該当する可能性があります。現状を写真に撮り、早期に管理会社に報告した記録があれば、交渉材料になります。
管理会社との交渉:ポイント
管理会社との交渉では、以下の点を意識しましょう。
* 証拠を提示する:写真、動画、修繕依頼の記録、メールのやり取りなど、全ての証拠を準備します。
* 冷静に説明する:感情的にならず、事実を淡々と説明します。
* 専門家の意見を聞く:必要であれば、不動産鑑定士や弁護士に相談し、専門家の意見を参考に交渉します。
* 交渉記録を残す:交渉の内容を記録し、証拠として保管します。
* 書面でのやり取りを重視する:口頭での約束は曖昧になりがちなので、書面でのやり取りを心がけましょう。
具体的な交渉例
「結露による壁紙のはがれについては、長年の居住による経年劣化と建物の構造上の問題が原因であり、借主の責任ではないと主張します。管理会社への修繕依頼にも応じて頂けなかった経緯を踏まえ、費用負担は不要であると主張します。」
「床の傷みについては、通常の使用による損耗であり、過剰な修理費用は請求しないようお願いいたします。写真で現状を明確に示し、妥当な範囲での修理費用を提示します。」
「ドアのへこみについては、子供の行為によるものと認識しており、修理費用を負担する意思はありますが、高額な修理費用は避けるため、安価な修理方法を提案します。」
専門家の意見
弁護士や不動産鑑定士に相談することで、法的根拠に基づいた適切な対応が可能になります。特に、高額な請求が予想される場合は、専門家のアドバイスを受けることを強くお勧めします。
まとめ
25年間の居住による経年劣化は、借主の責任ではありません。しかし、故意または過失による損傷については、修理費用を負担する必要があります。管理会社との交渉では、証拠を提示し、冷静に説明することが重要です。必要に応じて、専門家の意見を聞き、適切な対応をしましょう。 敷金30万円は、現状回復費用の一部として充当される可能性が高いですが、過剰な請求には毅然と対応し、交渉を続けることが大切です。 諦めずに、ご自身の権利を守りましょう。