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1990年築SRC構造マンションの耐震性:安心できるレベル?
1990年築のSRC構造マンションにお住まいの方から、地震に対する不安の声をいただきました。東北地方太平洋沖地震以降、多くの皆さんが建物の安全性について改めて考える機会が増えたと思います。ご心配されている気持ち、痛いほどよく分かります。
まず結論から申し上げると、1990年築のSRC構造マンション、特に9階という高さであれば、一般的な「並み規模」の地震で倒壊する可能性は非常に低いと言えます。ただし、「潰れない」と断言することはできません。なぜなら、地震の規模や地盤の状況、建物の維持管理状況など、様々な要素が影響するからです。
SRC構造の強みと限界
SRC構造とは、鉄骨鉄筋コンクリート造のことで、鉄骨の強度とコンクリートの耐久性を組み合わせた、非常に堅牢な構造です。特に耐震性においては、RC造(鉄筋コンクリート造)やS造(鉄骨造)よりも高い耐震性を有するとされています。1990年当時、建築基準法に基づいて適切に設計・施工されたSRC構造マンションであれば、相当な地震力にも耐えられるように設計されているはずです。
しかし、SRC構造であっても、老朽化による劣化や、設計段階での想定を超える巨大地震には対応できない可能性があります。また、地盤の液状化など、建物の構造以外の要因によっても被害を受ける可能性があることも考慮しなければなりません。
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地震によるマンションの被害を最小限に抑えるために
では、具体的にどのような対策を取れば、地震による不安を軽減できるのでしょうか?
1. 建物の点検と修繕
まず重要なのは、建物の定期的な点検と必要な修繕です。マンションの管理組合を通じて、専門業者による建物の耐震診断や、老朽化部分の修繕計画が立案されているか確認しましょう。
特に、1990年築のマンションは、築年数が経過しているため、外壁のひび割れ、配管の老朽化など、地震による被害を受けやすい箇所がないか注意深くチェックする必要があります。
2. 自宅の家具の固定
地震で大きな被害をもたらすのは、家具の転倒や落下です。タンスや本棚などの大型家具は、壁にしっかり固定しましょう。市販の耐震グッズを活用することで、比較的簡単に固定できます。
また、食器棚などの収納家具の中身も、落下防止対策を施しておきましょう。食器類は、緩衝材で包んで収納し、転倒防止用のストッパーを使用するのも有効です。
3. 非常時の備え
地震はいつ起こるか分かりません。非常食や飲料水、懐中電灯、ラジオ、救急箱などの備蓄をしておくことは、非常に重要です。また、家族で避難場所や避難経路を確認しておき、緊急連絡手段についても話し合っておきましょう。
4. 専門家への相談
不安が解消されない場合は、建築士や耐震診断の専門家に相談することをお勧めします。専門家であれば、建物の構造や耐震性について正確な情報を提供し、具体的な対策をアドバイスしてくれるでしょう。
角部屋の安全性について
質問者様は角部屋にお住まいとのことですが、角部屋は、壁が外側に面しているため、地震による揺れが大きくなる可能性があります。しかし、SRC構造であれば、その影響は比較的少ないと考えられます。
ただし、角部屋は窓が多い場合が多く、窓ガラスの破損による被害が懸念されます。窓ガラスに飛散防止フィルムを貼るなどの対策を検討しましょう。
まとめ:安心と安全のための具体的な行動
1990年築のSRC構造マンションにお住まいの方にとって、地震への不安は当然のことです。しかし、適切な対策を行うことで、その不安を軽減し、安全に暮らすことは可能です。
この記事で紹介した対策を参考に、ご自身のマンションの状況を把握し、必要な対策を講じてください。そして、定期的な点検と修繕、家具の固定、非常時の備えを徹底することで、地震に対する備えを万全にしましょう。
ご自身の安全を守るためにも、積極的に行動を起こすことをお勧めします。