10人以下の通所介護施設建設:広さ、設備、そして物件選びのポイント

10人以下の通所介護施設建設の基準について教えて下さい。利用者1人につき3㎡と見ました。10人という事は30㎡の機能訓練室兼食堂。あと相談室、静養室、事務所、調理するなら調理場が必要。風呂も手すりなどつけてバリヤフリーでトイレは車椅子が入れる広さは必須条件なのでしょうか?一軒家を借りるか買うかで考えたら、広さや部屋数考えて条件クリアは色々難しいと言う事ですか?よく小さな民家をちとリフォームして経営してるところありますよね。ちなみに加算は入浴のみです。利用者数も10人以下になると思います。詳しい方、教えて下さい。

10人以下通所介護施設の開設基準と必要な設備

10人以下の小規模な通所介護施設の開設は、大規模施設に比べて敷居が低く、魅力的な事業モデルと言えるでしょう。しかし、快適で安全な施設運営のためには、法令遵守はもちろん、利用者の方々が安心して過ごせる空間づくりが不可欠です。 まずは、必要な広さや設備について詳しく見ていきましょう。

必要な広さと各室の機能

ご質問にあるように、利用者1人あたり3㎡の機能訓練室兼食堂は最低限の基準として考えられますが、実際には、よりゆとりある空間を確保することを強くお勧めします。 3㎡では、車椅子利用者や、複数の方が同時に活動する際の動線を確保することが困難です。 快適な空間を確保するためには、1人あたり4~5㎡を目安に計画することを検討しましょう。10人であれば、40~50㎡の広さが必要になります。

次に、各部屋の機能と必要面積について見ていきましょう。

  • 機能訓練室兼食堂(40~50㎡):機能訓練機器の配置、食事スペース、動線を考慮すると、この程度の広さが必要です。十分なスペースを確保することで、利用者の方々が快適に活動できる空間を作ることが可能です。多目的スペースとして、レクリエーションなども行えるように計画すると良いでしょう。
  • 相談室(8~10㎡):プライバシーを確保できる個室が必要です。相談内容に応じて、個室の広さを調整するのも良いでしょう。
  • 静養室(6~8㎡):利用者の方が休憩できる空間です。ベッドを配置するスペースと、動線を確保する必要があります。必要に応じて複数室用意するのも良いでしょう。
  • 事務所(6~8㎡):事務作業や書類整理を行うためのスペースです。パソコンや収納スペースを確保しましょう。
  • 調理場(10~15㎡):調理設備、作業スペース、衛生管理を考慮した広さが必要です。調理の規模や提供する食事の内容によって広さは調整しましょう。厨房設備の導入には、専門業者への相談が必須です。
  • 浴室(6~8㎡):車椅子対応の手すり、滑り止め、適切な高さのシャワーヘッドなど、バリアフリー設計が必須です。加算対象である入浴サービスの質を高めるためにも、快適で安全な浴室の設計は重要です。浴室の広さは、車椅子での移動や介助を考慮して十分な広さを確保しましょう。
  • トイレ(4~6㎡):車椅子対応のトイレは、十分な広さと適切な設備が必要です。手すり、緊急呼出しボタン、オストメイト対応なども検討しましょう。

これらの面積を合計すると、最低でも100㎡程度の広さが必要になります。これはあくまで最低限の目安であり、利用者の快適性やスタッフの作業効率を考慮すると、さらに広いスペースが必要となる可能性があります。

物件選び:一軒家リフォームの可能性

既存の一軒家をリフォームして通所介護施設を開設するケースは多くあります。メリットとしては、初期費用を抑えられる可能性がある点です。しかし、既存建物の構造や耐震性、バリアフリー化の容易さなどを慎重に検討する必要があります。

リフォーム費用は、建物の状態や改修内容によって大きく変動します。専門業者に調査・見積もりを依頼し、費用と工期を正確に把握することが重要です。また、建築基準法や介護保険法などの法令を遵守しているかどうかも確認しましょう。

専門家への相談と行政への手続き

施設開設にあたっては、建築士、介護福祉士、社会保険労務士など、様々な専門家のアドバイスを受けることが重要です。 彼らは、法令遵守、安全性の確保、効率的な運営方法などについて、的確な助言をしてくれます。

また、保健所や市町村などの行政機関への届け出や許可申請も必要になります。手続きの内容や必要な書類については、事前に確認しておきましょう。

まとめ:快適で安全な施設運営のために

10人以下の通所介護施設の開設は、適切な計画と準備によって実現可能です。しかし、利用者の方々の安全と快適性を最優先に考え、法令を遵守した運営を行うことが不可欠です。 専門家への相談や行政への手続きをスムーズに進めることで、安心して事業をスタートできるでしょう。 決して安易な判断ではなく、綿密な計画と準備を怠らず、利用者の方々にとって最適な施設を目指してください。

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