高齢者や障害者の安全を守るための拘束具の種類と選び方

身体拘束具ってどのようなものがありますか? ベッド柵やミトンのようなものしか思い浮かびません。

身体拘束具の種類と特徴

身体拘束具は、高齢者や障害者の方の転倒・転落防止、自傷行為防止などを目的として使用されるものです。しかし、人権侵害や身体的・精神的な苦痛を与える可能性があるため、使用にあたっては細心の注意が必要です。 ベッド柵やミトン以外にも様々な種類があり、それぞれの特徴を理解した上で適切なものを選ぶことが重要です。

1. ベッド柵

ベッドからの転落を防ぐための最も一般的な拘束具です。高さや素材、取り付け方法などが様々なタイプがあり、ベッドの種類や利用者の状態に合わせて選択できます。 固定式可動式があり、可動式は必要に応じて取り外せるため、利用者の自由度を高めることができます。 素材も木製の温かみのあるものから、金属製の丈夫なものまで様々です。 選ぶ際には、ベッドとの適合性利用者の体格安全性(挟まり防止など)を考慮しましょう。

2. ミトン

手の動きを制限することで、自傷行為や他者への危害を防ぐためのものです。 通気性の良い素材を選ぶことが重要で、長時間使用する場合でも快適に過ごせるように工夫されています。 しかし、ミトンは脱着が容易なタイプを選ぶことで、必要に応じて自由に手を動かすことができるように配慮することも大切です。 また、サイズ選びも重要で、小さすぎると血行不良を起こす可能性があります。

3. ベルト型拘束具

車椅子やベッドなどに固定するためのベルトです。 転倒防止や体位変換の補助として使用されます。 調整可能な長さパッド付きのものが快適性と安全性を高めます。 使用する際には、適切な締め付け具合を保つことが重要です。 締め付けが強すぎると血行不良や不快感を与えるため、定期的なチェックが必要です。

4. その他の拘束具

上記以外にも、様々な種類の拘束具があります。 例えば、座位保持のためのクッション体位変換のための補助具歩行補助具などがあります。 これらの補助具は、拘束具とは異なるものの、利用者の安全確保に役立ちます。 また、環境調整も重要です。 例えば、転倒防止のために床に滑り止めマットを敷いたり、家具の配置を見直したりすることで、拘束具の使用を減らすことができる場合があります。

身体拘束具を選ぶ際の注意点

身体拘束具は、あくまで最後の手段として使用すべきです。 まずは、環境整備介護方法の工夫など、拘束具を使わずに安全を確保する方法を検討することが重要です。 もし拘束具を使用する必要がある場合は、以下の点に注意しましょう。

  • 医師や専門家と相談する:身体拘束具の使用は、医師や理学療法士、作業療法士などの専門家と相談し、適切な種類と使用方法を決定することが重要です。 利用者の状態や特性を考慮し、最適な方法を選択する必要があります。
  • 最小限の使用に留める:拘束具は、必要最小限の時間だけ使用し、定期的に状態を確認し、必要がなくなればすぐに取り外すようにしましょう。 長時間使用すると、身体的・精神的な負担が増加する可能性があります。
  • 定期的なチェック:拘束具を使用している間は、定期的に利用者の状態をチェックし、肌のトラブルや血行不良がないかを確認する必要があります。 必要に応じて、拘束具の調整や取り外しを行う必要があります。
  • 記録を残す:拘束具の使用状況、利用者の反応、医師や専門家との相談内容などを記録に残しておくことが重要です。 記録は、今後の介護計画の見直しや、問題発生時の対応に役立ちます。
  • 代替手段の検討:拘束具の使用を減らすために、どのような代替手段があるかを常に検討しましょう。 例えば、ベッドサイドテーブルの配置変更、照明の調整、環境の工夫など、様々な方法があります。

インテリアとの調和

身体拘束具は、どうしてもインテリアの雰囲気を損なってしまう可能性があります。 しかし、素材やデザインに工夫を凝らすことで、インテリアとの調和を図ることができます。 例えば、ベッド柵であれば、木製で温かみのあるデザインを選ぶことで、部屋全体の雰囲気を壊さずに使用できます。 また、ベルト型拘束具も、目立たない色や素材を選ぶことで、インテリアに溶け込ませることができます。 部屋全体のカラーコーディネートを考慮し、拘束具が目立たないように工夫することで、利用者の心理的な負担を軽減することもできます。 例えば、ベージュやアイボリーなどの落ち着いた色調の部屋であれば、同系色の拘束具を選ぶことで、自然な雰囲気を保つことができます。

専門家の意見

高齢者介護の専門家である〇〇先生によると、「身体拘束具は、利用者の安全を守る上で重要な役割を果たす一方で、人権侵害や身体的・精神的な苦痛を与える可能性があります。 そのため、使用にあたっては、医師や専門家と十分に相談し、最小限の使用に留めることが重要です。 また、拘束具を使用する際には、利用者のプライバシーにも配慮する必要があります。」とのことです。

まとめ

身体拘束具は、高齢者や障害者の安全を守る上で重要な役割を果たしますが、その使用には細心の注意が必要です。 様々な種類があり、それぞれの特徴を理解した上で、適切なものを選択することが重要です。 また、環境整備や介護方法の工夫、専門家との連携などを通じて、拘束具の使用を最小限に抑える努力をすることが大切です。 インテリアとの調和も考慮し、利用者の生活の質を高める工夫をしましょう。

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