高齢者の介護と夫婦の生活:認知症と高齢者施設での生活

おじいちゃん(90歳)と、おばあちゃん(86歳)の今後についてどうしたら良いのか相談に乗って欲しいです。 二人は主人の祖父母なのですが、おばあちゃんがうつ病とアルツハイマーを患い4年程前から夫婦で老人ホームに住んでいます。老人ホームと言っても、普通のアパートが老人ホームになったような施設です。 おばあちゃんは、初めの頃に同じ話を何度かする程度だったらしいですが、最近では一日中同じ事を話したり聞いたりするそうです。 一人で居る分には、まだ良いとは思いますが一緒にいるおじいちゃんが精神的に参ってきています。 話した事やした事もすぐ忘れてしまい、一度話した・したと言っても”そんな話聞いて無い・やって無い”と言って怒ってしまうそうです。 (うつ病も絡むせいか、ますます怒りっぽくなっているようなのです。元々も真面目で頑固な性格です。) さらに、一緒に住んでいる他の車いすの居住者の方が、皆で集まる広い憩所でおばあちゃんに”部屋に戻りたい”と言ったら、勝手に従業員の方に断わりもせず部屋まで送ってしまい、おばあちゃんの娘(私にとったら姑)が従業員の方に怒られたそうです。しかも、おばあちゃんは送ったことすら忘れています。 おばあちゃんのアルツハイマーさえ、もっと進行が遅ければおじいちゃんと一緒に住めてたかもしれませんが、とにかく徐々に確実に進行してきているのでどうしたら良いのか分かりません。 きっとおじいちゃんから、おばあちゃんを引き離すとまた怒ると思うのですが、従業員の方もおばあちゃんが怒りやすっぽくなってきていることに対して頭を悩ませているようです。 引き離すべきかどうか悩んでいます。 この道のプロの方、どうか今後どうしたら良いのか教えて下さい。宜しくお願い致します。

高齢者の介護における現状と課題

ご質問にある状況は、高齢化社会における多くの家族が直面する困難な問題です。90歳のおじい様と86歳のおばあ様、そしてアルツハイマー型認知症とうつ病を患うおばあ様の介護は、ご家族にとって大きな負担となっていることと思います。特に、おばあ様の症状の進行に伴い、おじい様の精神的な負担も増大している点が深刻です。 現在の老人ホームは、アパートを改修したような小規模な施設とのことですが、介護スタッフの体制や、認知症に対応したケア体制が十分でない可能性も考えられます。おばあ様の行動(他の居住者を勝手に部屋に送ることなど)は、認知症の症状によるものですが、施設側も対応に苦慮している状況が伺えます。

おじい様とおばあ様の今後のために検討すべきこと

まず、現状の把握と専門家への相談が不可欠です。

1. 介護状況の評価と専門家への相談

* ケアマネージャーへの相談: 介護サービス計画(ケアプラン)の見直しが必要です。おばあ様の現在の状態を正確に把握し、適切な介護サービスの提供を受けるために、ケアマネージャーに相談しましょう。 認知症専門医の診察も検討し、薬物療法や非薬物療法の最適な組み合わせを検討する必要があります。
* 医師・精神科医への相談: おばあ様のうつ病とアルツハイマー病の治療状況について、主治医と詳細に話し合い、症状の悪化を防ぐための対策を検討しましょう。薬の調整や、認知症ケアに関するアドバイスを受けることができます。
* 福祉相談窓口への相談: 地域包括支援センターや市町村の福祉相談窓口などに相談することで、介護サービスに関する情報提供や、介護休暇制度などの活用方法についてアドバイスを受けることができます。

2. 介護施設の検討

現在の施設が、おばあ様の状態に対応しきれていない可能性があります。より専門的な介護サービスを提供できる施設への転居を検討する必要があるかもしれません。

* 専門性の高い介護施設: 認知症専門の老人ホームや、医療と介護を一体的に提供する施設などを検討しましょう。これらの施設では、認知症の専門知識を持つスタッフが常駐し、適切なケアを提供できます。
* 施設見学と比較: 複数の施設を見学し、スタッフの対応、施設の環境、介護サービスの内容などを比較検討することが重要です。 見学時に、おばあ様の症状について詳しく説明し、施設側の対応能力を確認しましょう。
* 費用と経済的な負担: 施設の費用は様々です。ご家族の経済状況と相談しながら、適切な施設を選択する必要があります。介護保険制度の利用や、公的支援制度の活用についても検討しましょう。

3. おじい様のケア

おじい様の精神的な負担軽減も重要です。

* レスパイトケアの利用: おじい様を一時的に施設に預けるレスパイトケアを利用することで、ご家族の負担を軽減し、おじい様にも休息の時間を与えることができます。
* デイサービスの利用: デイサービスを利用することで、日中の介護を施設に委託し、おじい様は日中を他の高齢者と交流しながら過ごすことができます。
* 家族や友人、地域社会との連携: ご家族だけでなく、友人や地域社会の支援も活用することで、介護の負担を分散させることができます。

4. おじい様とおばあ様の分離について

おばあ様の症状の進行と、おじい様の精神的な負担を考慮すると、一時的な分離も選択肢として検討する必要があるかもしれません。しかし、これは非常にデリケートな問題であり、おじい様の気持ちを十分に考慮する必要があります。

* 段階的なアプローチ: いきなり分離するのではなく、まずはレスパイトケアなどを利用し、徐々に分離に慣れていく方法が考えられます。
* おじい様への丁寧な説明: 分離の必要性を丁寧に説明し、おじい様の不安や心配を解消することが大切です。 施設のスタッフやケアマネージャーなどの協力を得ながら、おじい様とじっくり話し合う時間を持ちましょう。
* 定期的な面会: 分離後も、定期的に面会することで、おじい様とおばあ様の絆を維持することが重要です。

具体的なアドバイス

まず、ケアマネージャーに相談し、現状を正確に把握してもらいましょう。 そして、専門医の診察を受け、おばあ様の症状に合わせた適切な治療とケアプランを作成することが重要です。 同時に、おじい様の精神的なケアにも配慮し、レスパイトケアやデイサービスなどの利用を検討しましょう。 施設の変更も視野に入れつつ、ご家族でじっくり話し合い、最適な解決策を見つけることが大切です。 焦らず、一歩ずつ進めていきましょう。

まとめ

高齢者の介護は、ご家族にとって大きな負担となるものです。しかし、専門家や地域社会の支援を活用することで、負担を軽減し、より良い生活を送ることができます。 今回のケースでは、まず専門家への相談を最優先し、現状を正確に把握した上で、段階的に対応していくことが重要です。 ご家族の皆様が、少しでも安心して介護に取り組めるよう、心から願っております。

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