高齢の父親による物置化された部屋への対処法

父が物を溜め込んでしまい部屋が片付きません。私が小さい頃はまだ物も少なかったように思うのですが(それでもTVなどで見る他の家庭より多い…気がします)ここ数年、物が異常に増えてしまい、リビングも通路も人がやっと通れるぐらいの広さしかありません。父は安いものがあるとなんでも買ってきてしまいます。主に服だと思うのですが、いかんせん袋に入ったままで一体何を買ってきたのかわかりません。 しかも、それでちょっと古くなった服を捨てて買ってきた服を着るならまだしも…来ていた服が擦り切れるまで着ています。部屋の隅に山のように服が積んであるのに。 そのおかげで10年以上開けていない服の入った袋などがあったり、「片付ける」と言っておいた場所にさらに物を積んでいって…気づけば片付けると言ってから3年以上経っている物もあります。迷惑です。わたしもあまり片付けができないので人のことは言えないのですが、私と比べると父は異常です。なんでもとっておきたがる…スーパーの袋もご丁寧に畳んで保管、数年前の観光マップも埃まみれで保管…本当に迷惑です。 数年前、私が使っている部屋の一角に本棚を置きたいと母に言ってから少し経ったら、本棚を置く予定地に父の小物入れの棚?のようなものが置かれ、そこにメガネやら時計やらを入れ始め、私が激怒したのですが一切反省なし。 そこから私の使っている部屋に父の荷物が流れ込み、気がつけば私の部屋の3分の1が父のもので埋め尽くされてしまいました。 あまりに荷物が多いので小さなトランクルームを借りたのですが、そこも気がつくと天井まで父のものでいっぱいに…中まではいれません。3.11の時には荷物で通路が塞がれてしまった上に、勝手に非常用のリュックを移動していた(多分荷物が入らなかったからどこかに移動させた)ためにとても怖い思いをしました。 そういうことを言ってももう何を言っても聞かないのです。私も母も怒るのですが改善する様子は一切なし。昔テレビでやっていた「なんでも捨てる」という片づけ術を紹介していた女性をみて『こいつ頭おかしい』と言っていたのを未だに覚えています。 どうすればいいでしょうか?

深刻な状況:高齢者の持ち物問題と安全性の確保

ご質問にある状況は、単なる片付けの問題ではなく、高齢者の「所有物への執着」と「安全リスク」が深刻に絡み合った問題です。怒鳴ったり、説得を試みても効果がないのは、ご父親にとって物への執着が強い、あるいは認知機能の低下などが影響している可能性があります。 まずは、感情的な対立を避け、冷静に状況を分析し、段階的に解決策を検討していくことが重要です。

解決へのステップ:専門家も活用した段階的アプローチ

この問題解決には、ご家族だけで抱え込まず、専門家の力を借りることも有効です。以下に、段階的なアプローチをご紹介します。

ステップ1:現状把握と安全確認

まずは、ご自宅とトランクルームの現状を客観的に把握しましょう。

  • 危険箇所を特定する:通路の狭窄、転倒リスクのある場所、火災時の避難経路の確保状況などを確認します。写真や動画で記録しておくと、後々の状況説明にも役立ちます。
  • 所有物の種類と量を把握する:ご父親が所有する物の種類と量を大まかに把握します。これは、今後の片付け計画や、専門家への相談にも役立ちます。
  • 緊急時の避難経路を確保する:最低限、避難経路を確保し、非常用持ち出し袋へのアクセスを容易にします。必要であれば、ご父親の理解を得ながら、一時的に荷物を移動させることも検討しましょう。

ステップ2:ご父親とのコミュニケーション

ご父親とのコミュニケーションは、怒りを抑え、共感と理解を示すことが大切です。

  • 穏やかな言葉遣い:批判や非難ではなく、心配や不安を伝えるようにしましょう。「お父さんの安全が心配」「物が多すぎて困っている」といった言葉を選びましょう。
  • メリットを提示する:片付けによって得られるメリット(安全性の向上、生活空間の広がり、探し物にかかる時間の短縮など)を具体的に説明しましょう。例えば、「部屋が片付いたら、一緒に旅行に行こう」など、ご父親の興味を引く提案も有効です。
  • 少しずつ片付ける:一気に片付けようとせず、小さな目標から始めましょう。例えば、「今日はこの棚だけ片付けよう」など、無理のない範囲で進めます。
  • 思い出の品への配慮:古い写真や手紙など、ご父親にとって大切な思い出の品は、無理に捨てさせようとせず、整理・保管方法を一緒に考えましょう。デジタル化なども検討できます。

ステップ3:専門家の活用

ご家族だけで解決が困難な場合は、専門家の力を借りましょう。

  • 整理収納アドバイザー:整理収納の専門家である整理収納アドバイザーは、客観的な視点から片付けをサポートし、ご父親とのコミュニケーション方法についてもアドバイスしてくれます。
  • 認知症専門医:ご父親の行動が認知機能の低下と関連している可能性がある場合は、認知症専門医への相談が重要です。専門医は、ご父親の状態を正確に評価し、適切な対応策を提案してくれます。
  • 福祉サービス:高齢者の生活支援を行う福祉サービスも活用できます。家事援助サービスや訪問介護サービスなどを利用することで、ご家族の負担を軽減できます。

ステップ4:継続的な取り組み

片付けは一度で終わるものではありません。継続的な取り組みが重要です。

  • 定期的な整理:定期的に不要な物を処分し、新しい物の購入を制限することで、再び物が溜まるのを防ぎます。
  • 家族会議:定期的に家族会議を開き、現状を確認し、課題を共有することで、継続的な取り組みを維持できます。
  • ご父親の趣味や活動を支援する:ご父親の趣味や活動を支援することで、物への執着を軽減できる可能性があります。新しい趣味を見つけるお手伝いをするのも良いでしょう。

具体的なアドバイス:小さな変化から始める

いきなり全てを変えるのではなく、小さな変化から始めましょう。例えば、

* 1日10分だけ片付ける:毎日10分だけ、特定の場所を片付けることを習慣化します。
* 不要な物を1つ捨てる:毎日1つでも不要な物を処分する習慣をつけます。
* 買い物リストを作る:衝動買いを防ぐために、買い物リストを作成し、必要な物だけを購入するようにします。
* 新しい収納方法を導入する:見やすく、取り出しやすい収納方法を導入することで、物の管理が容易になります。

専門家の視点:高齢者の所有物への執着

高齢者の所有物への執着は、単なる「物への執着」ではなく、様々な要因が複雑に絡み合っている可能性があります。過去の思い出、安心感、孤独感、認知機能の低下などが影響しているケースも少なくありません。専門家のサポートを得ながら、ご父親の気持ちに寄り添い、段階的に解決していくことが重要です。

まとめ

高齢者の所有物問題への対処は、時間と忍耐を要する課題です。しかし、ご家族の協力と専門家のサポートを得ながら、段階的に取り組むことで、安全で快適な生活空間を取り戻すことが可能です。焦らず、一歩ずつ進めていきましょう。

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