高齢の母と賃貸契約:保証人としての責任と退去後の修繕費用について

元母ですが住み込み先での仕事中に脳卒中で倒れてしまい仕事を辞める事になりました。当然住む場所がなくなり退院もできない状態でしたので仕方なく私が保証人になりアパートを借りたのですが、この先死んだ場合は部屋の修繕費は私が払わないといけないですよね?保証人を辞める場合は一度部屋を出てもらい新たに部屋探ししてもらうしかないですか?

高齢の親の賃貸契約と保証人:責任と手続きについて

ご母堂様の脳卒中による入院、そして住居確保のため保証人になられたとのこと、心よりお見舞い申し上げます。状況から、ご心配されているのは賃貸契約における保証人の責任と、将来的なリスク、そして保証人からの解除手続きについてですね。一つずつ丁寧に解説いたします。

保証人としての責任:修繕費用負担の可能性

まず、ご母堂様が亡くなられた場合、部屋の修繕費用を保証人が負担しなければならないかという点ですが、これは契約内容によって大きく異なります。一般的に、賃貸契約書には「原状回復義務」という条項が記載されています。これは、借主(ご母堂様)が退去する際に、通常の使用による損耗を除き、建物の状態を借りる前の状態に戻す義務を負うというものです。

しかし、「通常の使用による損耗」の範囲は曖昧であり、解釈が難しい点です。例えば、経年劣化による壁紙の変色や床の傷みは、通常使用による損耗とみなされることが多いですが、故意による破損や、極端な汚れなどは、借主の責任となります。

ご母堂様が亡くなられた場合、ご母堂様の遺産から修繕費用が支払われるのが一般的です。しかし、遺産が不足している場合、保証人であるあなたが責任を負う可能性があります。そのため、賃貸契約書をよく確認し、修繕費用に関する記述を詳細に確認することが重要です。特に、「借主の故意または過失による損害」「通常の使用を超える損耗」といった部分に注意深く目を通してください。

また、契約時に連帯保証人となっているか、保証人となっているかによっても責任の範囲が変わってきます。連帯保証人は、借主と同様に責任を負うため、修繕費用を負担する可能性が高くなりますが、保証人は借主が支払えない場合に責任を負うという限定的な責任を負う場合が多いです。契約書をよく確認しましょう。

具体的な修繕費用の例と対応策

例えば、壁に大きな穴が開いている、水回りに深刻な故障があるなど、通常の使用を超える損傷がある場合は、修繕費用を負担する可能性が高くなります。しかし、経年劣化による壁紙の黄ばみや、小さな傷などは、通常使用による損耗とみなされ、修繕費用を請求される可能性は低いでしょう。

修繕費用を少しでも抑えるためには、退去前に現状を写真や動画で記録しておくことが重要です。また、不動産会社に退去の意思を伝え、原状回復工事の見積もりを依頼し、内容を確認することも大切です。不当な請求をされた場合、専門家(弁護士など)に相談することも検討しましょう。

保証人契約の解除:手続きと注意点

保証人契約を解除するには、不動産会社と話し合い、合意を得る必要があります。一度部屋を出てもらう必要があるかどうかは、契約内容や不動産会社の判断によって異なります。

しかし、ご母堂様の状況を考慮し、無理に退去を迫ることは現実的ではありません。不動産会社と丁寧に相談し、状況を説明し、保証人変更契約解除について交渉しましょう。

保証人変更が認められれば、新しい保証人を立て、ご母堂様はそのまま居住を続けることができます。契約解除が認められれば、ご母堂様は退去しなければなりませんが、状況を説明することで、柔軟な対応をしてくれる可能性があります。

専門家への相談

保証人契約は複雑な法律問題を含むため、弁護士や司法書士に相談することを強くお勧めします。専門家のアドバイスを受けることで、ご自身の権利と義務を明確に理解し、適切な対応をとることができます。

高齢者の住まい探しとサポート

ご母堂様の今後の生活についても、早急に検討する必要があります。高齢者向けの住宅や介護施設など、さまざまな選択肢があります。地域包括支援センターや社会福祉協議会などに相談し、適切な住まいとサポートを見つけるお手伝いをしてもらいましょう。

高齢者向け住宅は、バリアフリー設計や介護サービスの提供など、高齢者の生活をサポートする機能が充実しています。介護施設は、介護が必要な高齢者にとって最適な選択肢です。

まとめ:冷静な対応と専門家の活用が重要

高齢者の賃貸契約と保証人に関する問題は、複雑でデリケートな問題です。冷静に状況を把握し、契約書の内容をしっかりと確認することが重要です。必要に応じて、弁護士や司法書士、不動産会社、地域包括支援センターなどの専門家に相談し、適切なアドバイスを受けながら、問題解決に取り組んでください。ご母堂様とご自身の未来のために、最善の選択をしてください。

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