高齢の母と同居のための増改築:費用とプランニング

家の増改築について教えてください。現在、足の悪い妻の母がいます。もう、80歳が近い年ですので将来は家に呼んで同居してもいいかと思っています。ただ、わが家の構造はトイレ、風呂、寝室は扉や、襖で仕切っていますがそれ以外は間仕切りがありませんし、1階と2階で30坪程度の小さな家です。よって、母用に6畳程度の部屋を増築したいと思っているのですが、増築費としていくらかかるか全くわかりません。大手のハウスメーカーでどのくらいかかるものでしょうか?詳しい方よろしくお願いします。

高齢者向け住宅改修:増築費用とプランニング

80歳近いご高齢のお母様と同居を検討されているとのこと、心温まるお話です。しかし、30坪の住宅に6畳の部屋を増築するとなると、費用や設計、そしてお母様の生活動線を考慮したプランニングが重要になります。増築費用は、ハウスメーカー、設計内容、使用する建材などによって大きく変動します。以下、具体的な費用やプランニングについて解説します。

増築費用:想定される範囲と影響要素

6畳程度の増築費用は、ハウスメーカーによって異なりますが、最低でも150万円から300万円程度を見込んでおくべきでしょう。これは、単純な部屋増築の場合です。

以下のような要素が費用に影響を与えます。

  • 基礎工事の必要性:既存住宅の基礎に増築部分の基礎を繋げる必要がある場合、費用が上昇します。地盤調査が必要になる可能性もあります。
  • 外壁・屋根工事:増築部分の外壁と屋根を既存部分と整合性を持たせる必要があります。材料や工法によって費用が変動します。
  • 内装工事:床、壁、天井の仕上げ、建具(ドア、窓)など、内装のグレードによって費用が大きく変わります。バリアフリー対応の設備(手すりなど)も考慮すると、さらに費用が増加します。
  • 水道・電気・ガス工事:増築部分への給排水、電気、ガス配管工事が必要です。既存配管を利用できるかによっても費用が変わります。
  • 設計費用:設計事務所に依頼する場合は、別途設計費用が発生します。ハウスメーカーに依頼する場合は、設計費用が含まれていることが多いですが、詳細な設計変更があれば追加費用が発生する可能性があります。
  • 申請費用:建築確認申請などの行政手続きに必要な費用も必要です。
  • 解体費用:既存の構造物を解体する必要がある場合、解体費用が発生します。

高齢者配慮の設計ポイント:バリアフリーと生活動線

お母様の足の悪い状況を踏まえ、バリアフリー設計を重視することが重要です。

  • 段差の解消:玄関、廊下、部屋の出入り口など、段差をなくす、または極力少なくする工夫が必要です。スロープの設置や段差解消用のプレートなどを検討しましょう。
  • 手すりの設置:廊下、トイレ、浴室などに手すりを設置することで、転倒防止に繋がります。材質やデザインにも配慮しましょう。
  • 広めの通路:車椅子を使用する場合を想定し、通路幅を広く確保しましょう。最低でも80cm以上の幅が推奨されます。
  • スイッチ・コンセントの位置:車椅子や高齢者が使いやすい高さにスイッチやコンセントを設置しましょう。
  • トイレ・浴室のバリアフリー化:トイレには手すり、温水洗浄便座などを設置し、浴室には手すり、滑り止め、洗い場への段差解消などを検討しましょう。高齢者向けのユニットバスも選択肢の一つです。
  • 照明:明るさ、スイッチの操作性にも配慮しましょう。センサーライトなども有効です。
  • 収納:使いやすい高さの収納スペースを確保しましょう。頻繁に使うものは手の届く位置に配置します。

ハウスメーカー選びと相談

複数のハウスメーカーに見積もりを依頼し、比較検討することをお勧めします。それぞれのハウスメーカーの強みや弱み、対応力などを比較し、ご自身の要望に合ったメーカーを選びましょう。

相談する際には、

  • お母様の状況(足の悪いことなど)
  • 希望する増築規模(6畳)
  • 予算
  • 希望する設備(バリアフリー設備など)

などを明確に伝えましょう。

専門家への相談:建築士・ケアマネージャー

建築士に相談することで、より最適な設計プランを作成できます。また、ケアマネージャーに相談することで、高齢者にとって使いやすい住環境を作るためのアドバイスを受けることができます。

まとめ:計画的な増改築で快適な同居を実現

高齢の母と同居するための増改築は、費用や設計、そしてお母様の生活動線を考慮した計画が重要です。複数のハウスメーカーに見積もりを依頼し、専門家の意見を参考に、最適なプランニングを行いましょう。焦らず、時間をかけて計画を進めることで、お母様と快適な生活を送れる住まいを実現できるはずです。

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