高気密・高断熱住宅でも起こる?隙間風と家の揺れの原因
新築された高気密・高断熱住宅で、隙間風によるカーテンの揺れや、家全体の揺れを感じているとのこと、ご心配ですね。ペアガラス、アルゴンガス入りと断熱性能は高いものの、いくつかの要因が考えられます。
1. 隣家との距離と風の影響
隣家との距離がわずか2mというのは、風の影響を大きく受けやすい状況です。特に、隣家の24時間換気システムからの風の音が聞こえるとのことですので、その風が建物の隙間に入り込み、カーテンを揺らす原因になっている可能性が高いです。強風時には、風圧によって建物全体が揺れる感覚も生じます。これは、決して異常ではありません。特に、隣家との距離が近い場合、風の影響は顕著になります。
2. 吹き抜けの影響
3箇所の吹き抜けは、風の通り道を作りやすく、建物の揺れや隙間風を助長する可能性があります。吹き抜けは開放感がありますが、風の影響を受けやすいというデメリットも考慮する必要があります。
3. 窓周りの気密性
ペアサッシ、Low-Eガラス、アルゴンガス入りであっても、窓枠と壁の接合部分、窓サッシ自体の気密性に問題がないとは限りません。施工上の不備や経年劣化によって、わずかな隙間から風が侵入する可能性があります。特に引き違い窓は、密閉性が比較的低いと言われています。
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4. 建物の構造と風の影響
木造在来工法の建物は、多少の揺れは正常です。強風時は、建物の構造によっては、揺れを感じることがあります。しかし、気になるほどの揺れや、不安を感じるほどの揺れの場合は、専門家による点検が必要です。
具体的な対策と確認ポイント
では、具体的な対策と確認ポイントを挙げていきます。
1. 窓周りの点検
* 窓枠と壁の接合部:隙間がないか、シーリング材の劣化がないかを確認します。隙間があれば、コーキング材などで補修しましょう。
* 窓サッシ:開閉時のスムーズさ、隙間がないかを確認します。不具合があれば、専門業者に修理を依頼しましょう。
* サッシ周りの気密テープ:サッシと枠の間に隙間がある場合は、気密テープを貼ることで改善できる場合があります。ホームセンターなどで購入可能です。
2. 隣家との境界部分の確認
隣家との境界部分に、風の通り道を作りやすい隙間や開口部がないか確認します。もしあれば、防風対策を検討しましょう。例えば、生垣を植える、フェンスを設置するなどが考えられます。
3. 吹き抜け対策
吹き抜けからの風の侵入を防ぐために、カーテンやブラインドを設置する、風の流れを調整する工夫をするなど、対策を検討しましょう。
4. 専門家への相談
上記の対策を行っても改善が見られない場合は、建築会社や専門業者に相談することをお勧めします。建物の構造や気密性について、専門家の視点から原因を特定し、適切な対策を講じてもらうことが重要です。
5. 24時間換気システムの確認
隣家の24時間換気システムからの風の音について、隣家と相談し、換気システムの調整や、風の流れを変える工夫を検討するのも有効です。
専門家の視点:建築士からのアドバイス
建築士の視点から見ると、隣家との距離が非常に近いことが大きな要因です。強風時は、隣家からの風圧が直接建物の外壁に当たり、揺れや隙間風につながる可能性が高いです。また、吹き抜けの存在も風の影響を大きく受けやすい要因の一つです。
対策としては、窓周りの気密性を高めること、そして隣家との境界部分に防風対策を行うことが重要です。 場合によっては、風の影響を受けにくい建材を使用したり、建物の設計段階で風の影響を考慮した設計にすることも必要です。
まとめ
高気密・高断熱住宅であっても、隣家との距離が近かったり、吹き抜けがあったりすると、強風時に揺れや隙間風を感じる可能性があります。まずは、窓周りの点検、隣家との境界部分の確認、吹き抜け対策を行いましょう。それでも改善が見られない場合は、建築会社や専門業者に相談することが重要です。ご自身の安心安全のためにも、早めの対応を心がけてください。