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高層マンションにおける地震時の不安と対策
30階建てマンションの3階にお住まいの方から、地震時の不安についてのご相談です。震度5強の地震で部屋の軋み音、バキバキという音、壁の剥がれ、ドアの不具合などを経験され、住むことに恐怖を感じているとのこと。1996年築のマンションということで、建物の老朽化も懸念されます。
まず、ご安心ください。地震による建物の損傷は、必ずしも建物の倒壊を意味するわけではありません。しかし、ご経験された状況は、専門家による点検が必要なレベルです。
地震時の軋み音や異音の原因
地震時の軋み音やバキバキという音は、建物の構造材(柱や梁)の変形や、建材の接合部のずれなどが原因で発生することがあります。特に、築年数の経過した建物では、経年劣化による木材の乾燥や金属の腐食などが影響し、地震時の揺れに対して脆弱になっている可能性があります。 震度3程度の地震でも軋む音がしていたとのことですので、既に何らかの劣化が進行している可能性が高いです。
壁の剥がれやドアの不具合
壁の剥がれやドアの不具合も、地震による建物の揺れが原因と考えられます。特に、内装材の固定が不十分であったり、経年劣化によって接着力が弱まっている場合、地震の揺れによって剥がれ落ちる可能性があります。ドアの不具合は、ドア枠の変形や、ドアの開閉機構の破損などが原因と考えられます。
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高層マンションの耐震性と液状化対策
1996年築の高層マンションは、現在の耐震基準とは異なる基準で建設されている可能性があります。しかし、当時の基準も一定の耐震性を確保するものでした。ただし、経年劣化や地震による損傷によって、耐震性が低下している可能性も否定できません。
液状化については、建物の基礎構造が重要です。一般的に、高層マンションは杭基礎を採用しており、地盤の液状化による影響を受けにくい設計になっています。しかし、液状化の影響を受けやすい地盤に建設されている場合、基礎部分の損傷や、地盤沈下などが発生する可能性があります。
専門家による点検と対策の必要性
ご自身の安全を守るためにも、専門家による建物の点検を強くお勧めします。
専門家への依頼方法
* 管理会社への連絡: まずはマンションの管理会社に状況を報告し、専門家による点検を依頼しましょう。管理会社は、建物の維持管理責任を負っています。
* 建築士や構造技師への依頼: 管理会社からの対応に不安がある場合、または迅速な対応を求める場合は、建築士や構造技師に直接依頼することも可能です。インターネット検索や、地域の建築士会などで専門家を探すことができます。
* 保険会社への連絡: 火災保険や地震保険に加入している場合は、保険会社に状況を報告し、点検や修理に関する相談を行いましょう。
点検内容
専門家による点検では、以下の項目について調査が行われます。
* 建物の構造体の損傷状況(ひび割れ、変形など)
* 内装材の損傷状況(剥がれ、破損など)
* 機械設備の損傷状況(ドア、エレベーターなど)
* 地盤の状況(液状化の有無など)
具体的な対策
点検の結果に基づいて、必要な補修や補強工事を行います。具体的には、以下の様な対策が考えられます。
* ひび割れの補修: コンクリートのひび割れは、エポキシ樹脂などで補修します。
* 壁の補強: 壁の剥がれや損傷が大きい場合は、補強材を取り付けるなどの対策が必要です。
* ドアの修理または交換: ドアの不具合は、修理または交換が必要となる場合があります。
* 基礎補強: 液状化の影響を受けている場合は、基礎の補強工事が必要となる場合があります。
地震対策のためのインテリア選び
地震対策は建物だけでなく、インテリアにも配慮することでより安全な住まいを実現できます。
家具の固定
地震で家具が倒れてくることは大きな危険です。大型家具は壁に固定し、転倒防止対策をしましょう。市販の家具転倒防止金具を活用しましょう。
耐震性の高い家具を選ぶ
家具を選ぶ際には、耐震性も考慮しましょう。しっかりとした造りの家具を選ぶことが重要です。
収納の工夫
地震で物が飛び散らないように、収納は整理整頓し、落下防止対策を行いましょう。
防災グッズの備蓄
非常食、飲料水、懐中電灯、ラジオなどの防災グッズを備蓄し、いざという時に備えましょう。
まとめ
地震はいつ起こるか分かりません。今回の経験を教訓に、専門家による建物の点検を受け、必要な対策を行うことが重要です。また、インテリアにも工夫を加えることで、地震による被害を最小限に抑えることができます。安全で安心できる住まいづくりを目指しましょう。