隣家の窓からの視線問題と民法235条:解決策と費用

近隣との問題で民法第235条についての質問です。ご意見、ご回答をいただければと思います。今年7月に当方の家の隣に3階建ての立て売り住宅が建設されました。(完成前に売約済み)この住宅の2階3ヶ所の窓(ジャロジー窓)と当方の2階のリビングの窓1ヶ所(上下開閉)とトイレの窓(ジャロジー窓)それと隣の3階の寝室と思われる部屋の窓(ジャロジー窓)と当方の3階トイレの窓(ジャロジー窓)との部分が完全にではありませんが重なっており、こちらの窓を開ければ家の中、トイレの中は隣から見渡せる状態です。最初はどんな人が引っ越してくるのかもわからず、何も言わなかったのですが引っ越してきてからとてもこの事について気を使う、気にかける隣人ではないようでむこうのジャロジーの窓はほぼ全開、こちらが窓を開ければむこうの家の中が丸見えの状態が続きました。会話もまる聞こえで正直、気分が悪いのである程度閉めるように言いましたがこの事についても気にかけないようでしばらくしてから、やはり窓に目隠しとつけてくれるよう言いました。その場ではわかりましたと言っていたのですが1か月たってもなんの変化もありません。数日前に再度こちらの要望を伝えましたが、立て売りで買っているから知らない、建設業者に言ってくれ、裁判してくれてもかまわないと言う態度でした。行政の住まいの相談センターにも相談しようと思っているのですが、強制的に目隠しをつけさす方法、民事訴訟になった場合に当方の言い分は通るのか?また費用はいくらぐらいかかるのか?こちらの言い分が認められられれば当方の支払った弁護士費用などは先方に請求できるのか?当方の精神的苦痛に対する慰謝料は請求できるのか?など教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。補足yamayanchanさん 何故、お向かいに目隠しをつけさせようとするのですか? お宅が目隠しをつければいいんじゃないでしょうか? 相手は気にならない。 ならば気になる方が目隠しをつける。それが普通だと思うのですが... と このような回答をいただいておりますが民法第235条を理解されての回答なのでしょうか?

隣家の窓からの視線問題:民法235条と解決策

ご近所の窓からの視線が気になり、お困りのことと思います。ご質問にあるように、隣家の窓の位置と、プライバシーの侵害に関して、民法235条(隣地における工作物)が関係してきます。この条文は、隣接地の所有者に対して、工作物(ここでは窓を含む建築物の一部)によって生じる損害を防止する義務を課しています。

しかし、単に「見通せる」という理由だけで、すぐに目隠し設置を強制できるわけではありません。民法235条に基づいて隣家に目隠し設置を求めるには、以下の条件を満たす必要があります。

  • 著しいプライバシーの侵害があること:単に視界に入る程度では不十分で、日常生活に支障をきたすほどの深刻なプライバシー侵害であることを立証する必要があります。例えば、常に監視されているような感覚、落ち着いて生活できない、会話の内容が筒抜けなど具体的な事例を示すことが重要です。
  • 通常の生活において我慢できない程度であること:多少の視界は仕方がないという社会通念を考慮する必要があります。近隣との距離感、窓の大きさ、位置、使用頻度など、総合的に判断されます。
  • 隣家側に過失があること:隣家の窓の位置や設計に問題があった場合、隣家側に過失があると判断されます。建築基準法に違反している、もしくは常識的な範囲を超えていると判断されるケースです。

ご質問の場合、ジャロジー窓がほぼ全開で、室内が丸見えの状態が続いていること、会話も聞こえる状況などから、著しいプライバシー侵害と判断される可能性はあります。しかし、裁判で勝訴するには、これらの点を明確に示す証拠(写真、動画、証言など)が必要となります。

行政への相談と民事訴訟

まずは、お住まいの地域の行政(建築指導課や住まいの相談センターなど)に相談することをお勧めします。行政は、建築基準法の観点から状況を判断し、隣家への指導を行う可能性があります。

行政による指導が効果がない場合、民事訴訟を検討する必要があります。民事訴訟では、弁護士に依頼することが一般的です。弁護士費用は、事件の難易度や弁護士の費用体系によって異なりますが、数十万円から数百万円程度かかる可能性があります。

民事訴訟における勝訴の可能性と費用

裁判で勝訴した場合、隣家に対して目隠しの設置費用、弁護士費用、精神的苦痛に対する慰謝料の支払いを請求できます。しかし、勝訴を保証するものではありません。裁判の結果は、証拠の有無や裁判所の判断によって大きく左右されます。

  • 費用:弁護士費用は着手金と成功報酬で構成されることが多く、着手金は数万円から数十万円、成功報酬は請求金額の一定割合(例えば30%)です。訴訟費用(印紙代、郵便切手代など)も別途必要です。仮に勝訴しても、すべての費用が相手から回収できるとは限りません。
  • 勝訴の可能性:前述の通り、著しいプライバシー侵害と隣家側の過失を立証できれば勝訴の可能性は高まります。しかし、裁判は時間と労力を要します。ご自身の状況を弁護士とよく相談し、費用対効果を検討する必要があります。
  • 慰謝料:精神的苦痛に対する慰謝料は、具体的な状況や裁判所の判断によって金額が大きく異なります。数万円から数十万円程度が目安ですが、保証はありません。

具体的な対策とアドバイス

まずは、隣家との話し合いを改めて試みることをお勧めします。冷静に現状を説明し、具体的な解決策(目隠しの設置方法、費用負担など)を提案しましょう。話し合いが難航する場合は、行政や弁護士に相談し、適切な対応を検討してください。

  • 証拠集め:写真や動画で、窓からの視線、隣家の窓の開閉状況などを記録しましょう。会話の内容が聞こえる場合は、その状況も記録しておくと有効です。
  • 記録を残す:隣家とのやり取り(メール、手紙、会話の内容など)は、日付と内容を記録しておきましょう。これは、裁判になった場合の重要な証拠となります。
  • 専門家の相談:弁護士や建築士に相談し、法的・技術的な観点からアドバイスを受けることが重要です。相談は無料で行っている法律事務所もありますので、まずは相談してみることをお勧めします。
  • 一時的な対策:裁判が長引く可能性を考慮し、カーテンやブラインド、遮光フィルムなどの利用で、一時的に視線を遮断する対策を検討しましょう。

yamayanchanさんへの回答

yamayanchanさんのご意見は、一見すると妥当に思えますが、民法235条を正しく理解しているとは言えません。民法235条は、隣地所有者による工作物(ここでは隣家の窓)によって、著しい損害が生じる場合に、隣地所有者に損害防止義務を課しています。単に「気になる」というレベルではなく、プライバシーの著しい侵害といった「損害」が発生している場合に適用される条文です。ご自身のプライバシーを守るために、隣家に目隠し設置を求めるのは、法的に問題ありません。

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