陸屋根のオーバーフローとドレン詰まり対策:高齢者世帯向けバリアフリー住宅の防水対策

先日、陸屋根の防水工事を行なったのですが、その時疑問が生じましたので質問させてください。1.オーバーフローの義務は無いのですか。2.ドレンが詰まったら問題はありませんか。建物概要 RC造平屋建、陸屋根の面積は約90㎡弱 陸屋根片勾配(1/90)、水下側に横引きドレン2箇所 四方をパラペットで囲まれており、再浅部580mm、最深部680mm 近くの崖からの落ち葉が多い(防水施工時は毎朝清掃)。また、桜島の降灰の影響を受ける。補足早速の回答ありがとうございます。一部補足させていただきます。1.防水の保証については問題ないと考えています(ウレタン塗膜X-2工法) 2.最初にいただいた図面では、水下のパラペットがなかった(降灰について心配が少なくなる) ここからは、推測ですが 3.平屋建て1LDK、玄関が広めの引戸のよう→バリアフリー仕様、子供が居ない→施主様は高齢者? であれば上がり口のない屋上に上がって清掃は難しい(勝手な推測ですが) ドレンが詰まって雨水がパラペット上部まで溜まると仮定すれば、4,50tの水が溜まる計算になるわけで、防水層どころか躯体の方に負担がかからないかと心配です。この質問の趣旨は自分自身の懸案を元請様に進言すべきかどうか悩んでの質問でした。パラペットがもう少し低ければ(10cm~20cm)全然気にしない構造なんですけどね。

陸屋根のオーバーフロー:義務とリスク

RC造平屋建て、約90㎡の陸屋根に、横引きドレン2箇所を設置した防水工事後の疑問についてですね。まず、オーバーフローの設置義務についてですが、明確な法的義務はありません。しかし、ドレンの詰まりによる雨水の滞留は、建物の構造や防水層に深刻なダメージを与える可能性があるため、リスク管理の観点からオーバーフローの設置を検討すべきです。特に、ご質問のケースのように、落ち葉や降灰の影響を受けやすく、高齢者世帯で屋上清掃が困難な状況では、オーバーフローは非常に重要です。

ドレン詰まりのリスクと対策:高齢者世帯の視点

ドレンが詰まった場合、雨水は屋根上に滞留し、その重量は想像以上に大きくなります。90㎡の屋根に40~50tもの水が溜まる可能性があるというご懸念は、十分に現実的なものです。これは防水層だけでなく、建物の躯体にも大きな負担をかけ、ひび割れや漏水、最悪の場合、建物の倒壊につながる可能性も否定できません。

具体的な対策

高齢者世帯で屋上へのアクセスが困難な点を考慮すると、以下の対策が有効です。

  • オーバーフローの設置: パラペットの高さが580~680mmと比較的高いですが、パラペット上部にオーバーフローを設置することで、雨水が屋根上に溜まるのを防ぎます。設計段階で検討すべきでしたが、後付けでも対応可能な場合があります。専門業者に相談しましょう。
  • ドレン清掃の容易化: 落ち葉や降灰によるドレン詰まりを防ぐためには、定期的な清掃が不可欠です。しかし、高齢者世帯では清掃が困難なため、以下の対策を検討しましょう。
    • ドレンに防虫ネットやフィルターを取り付ける: 落ち葉やごみの侵入を防ぎます。
    • 遠隔操作可能なドレン清掃システムの導入: 高圧洗浄機などを用いた清掃システムを導入することで、地上から清掃が可能になります。
    • 定期的な専門業者による清掃: 清掃を専門業者に委託することで、安全かつ確実に清掃できます。
  • 雨水貯留槽の設置: オーバーフローと併せて雨水貯留槽を設置することで、雨水を有効活用し、排水システムへの負担を軽減できます。環境にも配慮した対策です。
  • パラペットの高さの見直し: 現状のパラペット高さが懸念材料となっているのであれば、元請け業者に相談し、安全性を確保しつつ、パラペットの高さを下げる可能性を検討してみましょう。10~20cmの低減でも、雨水滞留量を大幅に減らす効果が期待できます。

元請け業者への進言

ご自身の懸念を元請け業者に伝えることは、非常に重要です。安全面に関する懸念は、遠慮なく伝えるべきです。具体的には、ドレン詰まりによる雨水滞留リスク、高齢者世帯における清掃の困難さ、そしてそれらによる建物の損傷の可能性について、具体的な数値や資料を添えて説明しましょう。

進言時のポイント

  • 冷静に事実を伝える: 感情的な表現ではなく、客観的なデータに基づいて説明しましょう。
  • 具体的な解決策を提案する: 問題点だけでなく、具体的な解決策を提案することで、建設的な議論を進めることができます。
  • 専門家の意見を参考にする: 建築士や防水工事の専門家の意見を参考に、より説得力のある主張を展開しましょう。
  • 書面で記録を残す: 口頭でのやり取りだけでなく、メールや手紙で記録を残すことで、後々のトラブルを防ぎます。

まとめ:安全で安心できる住まいづくり

陸屋根の防水工事において、オーバーフローの有無やドレン詰まりのリスクは、建物の寿命や居住者の安全に大きく影響します。特に、高齢者世帯では、屋上へのアクセスが困難なため、より慎重な対策が必要です。元請け業者との良好なコミュニケーションを図り、安全で安心できる住まいを実現しましょう。

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