陸ガメ飼育に必要なもの:準備編
陸ガメ飼育は、水棲ガメに比べて水換えの手間が少ない反面、適切な環境づくりが重要です。 「水がいらない」という認識は誤解を招きやすいので、まずは必要なものをしっかり準備しましょう。
1. 飼育ケージ(水槽)
陸ガメの種類や大きさによって適切なサイズを選びましょう。小型種なら60cm水槽、大型種なら120cm水槽以上が必要になることもあります。ケージの素材は、脱走防止と清掃のしやすさを考慮し、ガラス製またはプラスチック製がおすすめです。床材には、爬虫類用の砂、バークチップ、ペーパータオルなどを使用します。床材は、カメの消化器系に影響を与える可能性があるので、安全な素材を選ぶことが重要です。
2. 温度管理
陸ガメは変温動物なので、適切な温度を保つための保温器具が必要です。バスキングライト(紫外線灯を含む)と、床暖房などの保温器具の併用が一般的です。 バスキングライトは日光浴を再現し、紫外線はカルシウムの吸収を助けます。温度計で温度を常に確認し、適切な温度範囲(種類によって異なります)を維持しましょう。
3. 隠れ家
陸ガメは隠れ家が好きです。シェルターとして、石、流木、人工のシェルターなどを設置しましょう。隠れ家は、カメが落ち着いて過ごせる安全な場所を提供します。
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4. 給餌器と水入れ
エサは、給餌器を使用すると清潔に保てます。水入れは、常に清潔な水を用意しましょう。脱水症状を防ぐため、常に新鮮な水を供給することが大切です。
5. その他必要なもの
* 餌:陸ガメの種類に合わせた餌が必要です。野菜、果物、昆虫などを与えますが、種類によって適切な餌の種類や割合が異なります。
* カルシウム剤:甲羅の成長に必要なカルシウムを補給するために、カルシウム剤を定期的に与えましょう。
* 清掃用具:ケージの清掃には、ヘラ、ブラシ、消毒液などが必要です。
* 温度計・湿度計:ケージ内の温度と湿度を常に確認するために必要です。
おすすめの種類と価格
陸ガメの種類は多岐に渡り、それぞれ飼育難易度や価格が異なります。初心者向けとしては、比較的飼育しやすい以下の種類が挙げられます。
1. ヘルマンリクガメ
比較的飼育しやすい種類として人気があります。価格は個体差がありますが、5万円~10万円程度です。
2. ホルスフィールドリクガメ(ロシアリクガメ)
小型で飼育しやすい種類です。価格は3万円~7万円程度です。
3. ギリシャリクガメ
飼育難易度はやや高めですが、美しい模様が魅力です。価格は5万円~15万円程度です。
価格には、カメの大きさや個体差、購入場所によって大きな変動があります。信頼できるブリーダーやペットショップから購入することが大切です。
陸ガメ飼育の注意点
1. 適切な温度・湿度管理
陸ガメの健康を維持するために、適切な温度と湿度を保つことは非常に重要です。温度や湿度が低いと、病気にかかりやすくなります。
2. 適切な餌やり
陸ガメの種類に合わせた餌を与え、偏食にならないように注意しましょう。カルシウム不足は、甲羅の変形や軟化を引き起こす可能性があります。
3. 定期的な清掃
ケージ内は常に清潔に保つ必要があります。糞や食べ残しを放置すると、細菌や寄生虫の繁殖につながります。
4. 獣医師への相談
陸ガメが病気になった場合は、爬虫類に詳しい獣医師に相談しましょう。早期発見・早期治療が大切です。
一人暮らしと陸ガメ飼育
一人暮らしで家を開けている時間が長い場合、陸ガメは寂しがるかどうかは、個体差や性格によって異なります。毎日必ず世話をする時間を取り、十分な量の餌と新鮮な水を用意しておけば、問題なく飼育できます。 ただし、長期間留守にする場合は、ペットシッターを依頼するなど、適切な対応が必要です。
セキセイインコとの同居について
セキセイインコと陸ガメの同居は、基本的に避けるべきです。 セキセイインコは、陸ガメにとってストレスとなる可能性があり、また、病気の感染リスクも高まります。別々の場所で飼育するようにしましょう。
まとめ
陸ガメの飼育は、適切な環境と知識があれば、楽しく飼育できます。 しかし、責任ある飼育が求められます。 この記事を参考に、準備を万全にしてから飼育を始めることをおすすめします。 不明な点があれば、専門家や獣医に相談しましょう。