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鉄筋コンクリート造マンションの防音性と、聞こえる音の原因
鉄筋コンクリート造のマンションは、一般的に木造マンションに比べて防音性が高いとされています。しかし、完全に音が遮断されるわけではなく、今回ご相談いただいたように、隣室や上下階からの生活音が聞こえることは、決して珍しいことではありません。特に、低価格帯のマンションでは、防音性能に差が出ることがあります。
ご報告いただいた音の問題を個別に見ていきましょう。
聞こえる音の原因と対策
* 隣の台所の蛇口を閉める時の「キュ」音:これは、配管の振動が壁を伝わって聞こえている可能性が高いです。配管の防振対策は、専門業者に依頼する必要があります。
* 隣の洗濯機やテレビの音:これは、壁や床の遮音性能が低いことが原因です。遮音材の追加など、後付けでの対策も可能です。
* 上の階の人の足音:これは、床の遮音性能が低いことが原因です。床への防音対策として、カーペットや防音マットなどを敷くことが有効です。
* 部屋のドアを開け閉めする時の「ガラガラ」音:これは、ドアの隙間からの音漏れや、ドア自体の構造による振動が原因です。ドアの隙間を埋めるパッキンを取り付けたり、ドアクローザーの調整を行うことで改善できる可能性があります。
* 外の車の走行音:これは、窓の遮音性能が低いことが原因です。二重窓への交換や、遮音カーテンの設置などが有効です。
* 隣が玄関を閉めた時の風圧で自分の部屋の木のドアがガタガタなる:これは、ドアの取り付けが甘かったり、建物の気密性が低いことが原因です。ドアの調整や、気密性の向上を検討する必要があります。
低価格帯マンションの防音性の現状
ご質問にあるように、「高級マンションじゃないし、家賃が安いので問題ない」とのことですが、防音性能は価格と必ずしも比例するとは限りません。しかし、一般的に、低価格帯のマンションでは、防音材の費用を抑えているケースが多く、遮音性能が低い傾向にあります。
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鉄筋コンクリート造であっても、壁や床の厚さ、使用する建材の種類、施工精度などによって防音性能は大きく異なります。そのため、同じ鉄筋コンクリート造のマンションでも、防音性能に差が生じるのは当然のことです。
具体的な防音対策と費用
防音対策は、DIYでできるものから専門業者に依頼するものまで、様々な方法があります。
DIYでできる防音対策
* カーペットやラグの敷設:足音対策として最も手軽で効果的な方法です。厚手のものや防音効果のある素材のものを選びましょう。費用は数千円から数万円程度です。
* カーテンやブラインドの設置:外部からの騒音対策として有効です。遮音性の高いカーテンやブラインドを選びましょう。費用は数千円から数万円程度です。
* ドアの隙間埋め:ドアパッキンなどを利用して、ドアと枠の隙間を埋めることで、音漏れを防ぎます。費用は数百円から数千円程度です。
* 家具の配置:家具を壁際に配置することで、音の反射を防ぎ、防音効果を高めることができます。
専門業者に依頼する防音対策
* 遮音シートの施工:壁や天井に遮音シートを貼ることで、遮音性能を高めます。費用は施工面積によって異なりますが、数万円から数十万円程度かかります。
* 二重窓の設置:窓からの騒音対策として効果的な方法です。費用は窓の大きさや種類によって異なりますが、数十万円程度かかります。
* 防音ドアの設置:既存のドアを、防音性能の高いドアに交換します。費用はドアの種類やサイズによって異なりますが、数十万円程度かかります。
専門家の意見:建築音響の専門家への相談
防音対策に迷う場合は、建築音響の専門家に相談することをお勧めします。専門家は、建物の構造や音の問題点を正確に診断し、最適な対策を提案してくれます。費用は、診断料や対策費用を含め、数万円から数十万円程度になる可能性があります。
まとめ:状況を把握し、適切な対策を
鉄筋コンクリート造のマンションであっても、防音性能にはばらつきがあります。今回のような状況は、必ずしも「酷い」わけではありませんが、生活に支障をきたすレベルであれば、対策を検討する必要があります。まずは、DIYでできる簡単な対策から試してみて、それでも改善しない場合は、専門業者に相談することをお勧めします。 費用対効果を考えながら、最適な対策を選びましょう。