鉄筋コンクリートマンションの内壁と遮音性:隣室との壁の厚みと素材について

鉄筋コンクリートマンション内壁、単身者用マンションの鉄筋コンクリートの内壁についてです。現在さまざまな物件を見ているのですが、隣の部屋とを仕きっている壁にはコンクリートそのままのものと、壁を叩くとコンコンと軽い音がするものがあります。コンクリートであれば叩けば硬さですぐ判別できますが、叩くと軽い感じがするのはパネルかボード?(名称は分かりません)で壁が仕切られているからだと思います。そこで質問ですが、パネルやボードで仕切られている場合はやはりコンクリートに壁紙を直貼りしたものよりも壁は薄いですか?また、隣との間が20cm以上の厚みのコンクリート壁にパネルを貼ってから壁紙を張るような施工をすることはあるのでしょうか?この場合遮音性能はどうなのでしょうか?ご回答お願いします。

鉄筋コンクリートマンションの内壁:コンクリートとパネル・ボードの違い

鉄筋コンクリートマンションの隣室を隔てる壁は、コンクリートそのものの場合と、コンクリートの上にパネルやボードを貼って仕上げている場合があります。質問者様がお気づきのように、壁を叩いた時の音の違いで判別できます。コンクリート直貼りの場合は硬く、鈍い音がしますが、パネルやボードが使用されている場合は、比較的軽く、コンコンという音がします。

コンクリート直貼りの場合

コンクリートに直接壁紙を貼る場合は、壁の厚みはコンクリートの厚みにほぼ等しくなります。一般的に、鉄筋コンクリート造のマンションでは、隣室間の壁の厚さは15cm~20cm程度が一般的です。この場合、遮音性能は比較的高いと言えます。ただし、コンクリートの質や施工方法によっても遮音性能は変化します。

パネル・ボードを使用した場合

パネルやボードを使用する場合は、コンクリート壁の上に、石膏ボードや、軽量気泡コンクリートなどのパネルを施工し、その上に壁紙を貼ります。この場合、コンクリート壁よりも壁の厚みは薄くなります。具体的には、パネルやボードの厚み分(数cm)薄くなります。

  • 石膏ボード:軽量で加工性に優れ、コストパフォーマンスが良いことから、最も一般的な内装材です。厚みは9mmが一般的です。
  • 軽量気泡コンクリート(ALC):軽量で断熱性・遮音性に優れています。厚みは数cmから数十cmと様々です。高遮音性を求める場合に使用されることが多いです。
  • グラスウールなどの断熱材:パネルとパネルの間に断熱材を挟み込むことで、断熱性と遮音性を向上させることができます。

パネルやボードを使用することで、壁の厚みは薄くなりますが、必ずしも遮音性能が低いとは限りません。使用する素材や施工方法によって、遮音性能は大きく変わってきます。

20cm以上のコンクリート壁にパネルを貼るケースと遮音性能

20cm以上の厚みのあるコンクリート壁に、さらにパネルを貼るケースは、特に高遮音性が求められる場合に存在します。例えば、防音室や音楽スタジオなどです。この場合、コンクリート壁自体が優れた遮音性を持ちますが、さらにパネルを追加することで、より高い遮音性能を実現できます。

しかし、単身者用の一般的なマンションにおいて、20cm以上のコンクリート壁にパネルを貼ることは、コスト面や施工の複雑さから、あまり一般的ではありません。

遮音性能の向上のための工夫

隣室からの騒音に悩まされる場合は、壁の厚みだけでなく、以下の点にも注意しましょう。

  • 窓の防音性能:窓は音の侵入経路となりやすいので、防音性能の高い窓を選ぶことが重要です。
  • ドアの防音性能:ドアも音の侵入経路となります。防音性能の高いドアを選ぶか、防音シールなどを活用しましょう。
  • 床の防音性能:上階からの騒音対策として、床の防音性能も重要です。防音マットなどを敷くことで、騒音を軽減できます。
  • 家具の配置:家具の配置によって、音の反射や吸収が変化します。騒音源から離れた場所に家具を配置することで、騒音を軽減できます。

専門家の視点:遮音設計のポイント

建築音響の専門家によると、遮音性能は壁の厚さだけでなく、材料の密度、空気層の有無、施工精度など、様々な要素に影響を受けます。単純に壁が厚ければ良いというわけではなく、適切な材料選定と施工が重要になります。

例えば、コンクリート壁に石膏ボードを貼る場合、ボードとコンクリートの間に空気層を設けることで、遮音性能を向上させることができます。また、ボードの接合部を適切に処理することで、音の伝達を抑制できます。

まとめ:物件選びの際に確認すべき点

物件を選ぶ際には、壁を叩いて音を確認するだけでなく、以下の点も確認しましょう。

  • 間取り図:隣室との壁の厚さが記載されている場合があります。
  • 建築図面:壁の構造や材料が記載されている場合があります。不動産会社に確認してみましょう。
  • 過去の入居者からの情報:不動産会社や管理会社に、騒音に関する情報を問い合わせてみましょう。

遮音性能は、快適な生活を送る上で非常に重要な要素です。物件選びの際には、これらの点をしっかりと確認し、納得のいく物件を選びましょう。

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