部屋の張り紙の上から漆喰は塗れますか?DIYで壁を漆喰塗りする際の注意点

部屋の張り紙の上から漆喰は塗れますか?今は素人でも塗ることができる漆喰がDIYショップでも売られているらしいですけど・・・簡単にできるものですか?

DIYブームにより、手軽に手に入る漆喰を使って、お部屋の壁を自分自身でリフォームする方が増えています。特に、自然素材である漆喰は、調湿効果や消臭効果など、健康にも良い影響を与えることから人気です。しかし、既存の壁の状態によっては、漆喰を塗る前に下地処理が必要となる場合があります。今回の質問は、壁紙の上から直接漆喰を塗ることができるのか、そしてDIYで簡単にできるのかという点です。結論から言うと、壁紙の上から直接漆喰を塗るのはおすすめできません。簡単そうに思えても、下地処理を適切に行わないと、仕上がりが悪くなったり、最悪の場合、漆喰が剥がれてしまう可能性があります。

漆喰塗りの下地処理:なぜ壁紙の上塗りではダメなのか?

漆喰は、石灰を主成分とする自然素材の塗料です。吸着性が高く、下地との密着性が非常に重要になります。壁紙の上から直接塗ると、以下の問題が発生する可能性があります。

  • 密着不良:壁紙の材質によっては、漆喰が十分に密着せず、剥がれやすくなります。特にビニール壁紙は、漆喰との相性が悪く、剥がれやすい傾向があります。
  • ひび割れ:壁紙と漆喰の伸縮率の違いにより、乾燥後にひび割れが発生する可能性があります。
  • カビ・ダニの発生:壁紙と漆喰の間に湿気がこもり、カビやダニが発生する可能性があります。
  • 仕上がりの悪さ:下地処理が不十分な場合、漆喰の塗りムラや凹凸が目立ち、仕上がりが悪くなります。

これらの問題を防ぐためには、適切な下地処理が不可欠です。具体的には、以下の手順を行う必要があります。

漆喰塗りのための適切な下地処理手順

1. 壁紙の剥がれや汚れの確認と除去

まず、既存の壁紙に剥がれや汚れがないかを確認します。剥がれやすい部分や浮いている部分は、完全に剥がす必要があります。ヘラやスクレーパーを使って丁寧に剥がしましょう。汚れは、中性洗剤で洗い流し、完全に乾燥させます。壁紙の材質によっては、下地処理剤が必要になる場合もあります。

2. 下地処理剤の塗布

壁紙を剥がした後、下地処理剤を塗布します。下地処理剤は、漆喰との密着性を高め、ひび割れを防ぐ効果があります。ホームセンターなどで手軽に購入できます。種類も豊富なので、使用する漆喰の種類や下地の状態に合わせて適切なものを選びましょう。特に吸い込みの強い下地には、シーラーを塗布することで漆喰の吸い込みを均一にし、仕上がりのムラを防止します。

3. パテ処理(必要に応じて)

下地処理剤を塗布した後、壁面に凹凸や穴があれば、パテで埋めましょう。パテが乾燥したら、サンドペーパーで研磨し、平らな面を作ります。この作業は、仕上がりの美しさに大きく影響します。

4. 漆喰の塗布

下地処理が完了したら、いよいよ漆喰の塗布です。説明書をよく読んで、適切な方法で塗布しましょう。一度に厚く塗るのではなく、薄く数回に分けて塗ることで、より綺麗に仕上がります。乾燥時間は、使用する漆喰の種類や環境によって異なりますので、注意が必要です。

DIYで漆喰塗りをする際の注意点

漆喰塗りは、一見簡単そうに見えますが、下地処理を適切に行わなければ、失敗する可能性があります。特に、初めてDIYに挑戦する方は、以下の点に注意しましょう。

  • 時間をかけること:下地処理は、全体の作業時間の半分以上を占めることもあります。焦らず、丁寧に作業を行いましょう。
  • 必要な道具を揃えること:ヘラ、ローラー、バケツ、サンドペーパーなど、必要な道具を事前に揃えておきましょう。質の良い道具を使うことで、作業効率が上がり、仕上がりが良くなります。
  • 換気をよくすること:漆喰は、乾燥する際に粉塵が発生します。換気を十分に行い、マスクを着用して作業しましょう。
  • 専門家のアドバイスを受けること:どうしても不安な場合は、ホームセンターの店員や専門業者に相談しましょう。専門家のアドバイスを受けることで、失敗を防ぐことができます。

専門家の視点:漆喰のプロが語るポイント

漆喰職人の視点から見ると、壁紙の上からの直塗りは絶対に避けなければなりません。下地処理の重要性を改めて強調します。壁紙の種類によっては、剥がれ落ちた壁紙の接着剤が漆喰の密着を阻害し、最悪の場合、数年後に剥がれ落ちてしまう可能性があります。また、漆喰は呼吸する素材です。壁紙という不透湿性の素材の上では、その特性を十分に発揮できません。より良い仕上がりと、漆喰本来の機能を最大限に活かすためには、必ず下地処理を徹底しましょう。

まとめ

部屋の張り紙(壁紙)の上から直接漆喰を塗ることは、仕上がりの悪さや剥がれ、カビなどのリスクを高めるため、おすすめできません。DIYで漆喰塗りに挑戦する際は、適切な下地処理を必ず行いましょう。下地処理を丁寧に行うことで、美しい仕上がりと、漆喰の持つ優れた機能を長く楽しむことができます。時間と手間はかかりますが、自分自身で仕上げた壁は、格別な満足感を与えてくれるはずです。

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