違法建築(容積率オーバー)物件の購入とリスク:吹き抜け増築の是非

土地36坪、建坪率50%、容積率80%の2階建て建売物件の購入を考えています。私の要望で、建坪率50%、容積率95%となるよう、2階部分に6畳分の吹き抜けを作り、完成検査後に吹き抜け部分に床を張り、部屋にしたいと希望しました。しかし、「違法建築になるのでお断りします。JIOの保証が使えなくなります」と言われました。昔は当たり前に行われていた建築オーバーは、今では厳しいのでしょうか?冷静に考えると不安です。もし違法建築(増床)した場合、JIOの10年保証は図面と実物が違う場合でも効きますか?その他、何か問題が発生する可能性がありますか?

容積率オーバーと違法建築:現状とリスク

容積率とは、敷地面積に対する建築面積の割合のことです。今回のケースでは、土地36坪に対して、容積率80%、建坪率50%の建物が計画されています。 ここに6畳分の増築を計画すると、容積率が80%を大幅に超え、違法建築となる可能性が高いです。かつては、建築基準法の解釈の曖昧さを利用した容積率オーバーの建築が行われていたケースもありましたが、現在は厳格に法令が適用されるため、非常に危険な行為です。

違法建築のリスク

違法建築は、様々なリスクを伴います。

  • 法的制裁:建築基準法違反として、是正命令や罰金が科せられる可能性があります。最悪の場合、建物の解体命令が出される可能性も。
  • 保険適用外の可能性:JIOの10年保証は、建築基準法に準拠した建築物に対して適用されます。図面と実物が異なる違法建築の場合、保証が適用されない可能性が非常に高いです。 保証が適用されないと、瑕疵担保責任の問題が発生した際に、補修費用を負担しなければなりません。
  • 売却時の困難:将来、物件を売却しようとした場合、違法建築であることが発覚すると、売却が非常に困難になります。価格が大幅に下がる可能性も。
  • 近隣住民とのトラブル:違法建築は、近隣住民とのトラブルに発展する可能性があります。日照権や眺望権などの侵害を訴えられる可能性も。
  • 金融機関からの融資拒否:住宅ローンを組む際、違法建築であることが発覚すると、融資を拒否される可能性があります。

JIOの10年保証と図面との相違

JIO(住宅瑕疵担保責任保険)は、住宅の瑕疵(欠陥)による損害を補償する保険です。しかし、これは建築基準法に沿って建築された建物に対して適用されるものです。 容積率オーバーなど、建築基準法に違反する建築に対しては、保証の対象外となる可能性が極めて高いです。 図面と実物が異なる場合、特に違法建築にあたる場合は、保証が適用されないと考えておくべきです。

吹き抜けを有効活用する代替案

6畳分の空間を確保したいというご要望は理解できます。しかし、違法建築のリスクを冒すことは避けるべきです。 以下のような代替案を検討してみましょう。

1. 設計段階での変更

建築会社と相談し、設計段階で吹き抜け以外の方法で6畳分の空間を確保できないか検討しましょう。例えば、

  • 収納スペースの見直し:収納スペースをコンパクトにすることで、居住スペースを確保できる可能性があります。
  • 間取りの変更:廊下やトイレなどのスペースを調整することで、居住スペースを確保できる可能性があります。
  • バルコニーの縮小:バルコニーを小さくすることで、居住スペースを確保できる可能性があります。

これらの変更は、建築基準法に準拠した範囲内で行う必要があります。建築会社と綿密に相談し、最適なプランを作成しましょう。

2. 既存の空間の有効活用

既存の空間を有効活用することで、6畳分の空間を確保できる可能性があります。例えば、

  • ロフトの設置:天井高を利用してロフトを設置することで、収納スペースやワークスペースを確保できます。
  • 家具の配置:家具の配置を見直すことで、より広く感じる空間を作ることができます。

3. 別の物件の検討

もし、どうしても6畳分の空間が必要で、設計変更や既存空間の有効活用では実現できない場合は、別の物件を検討するのも一つの方法です。

専門家への相談

建築に関する専門家(建築士など)に相談することも重要です。専門家の意見を聞くことで、より安全で適切な判断ができます。 違法建築のリスクを理解した上で、最適な解決策を見つけるために、専門家のアドバイスを積極的に活用しましょう。

まとめ

容積率オーバーによる違法建築は、様々なリスクを伴います。 JIOの保証も適用されない可能性が高いため、安易な増築は避けるべきです。 設計段階での変更、既存空間の有効活用、あるいは別の物件の検討など、様々な選択肢を検討し、専門家のアドバイスも得ながら、慎重に判断することが重要です。

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