退去時の敷金精算と原状回復:築年数の古い賃貸物件の場合

退去時の敷金について、教えてください!来月、引越すことになり、不動産屋に連絡したところ、退室後に原状回復にかかる費用を差し引いて、連絡しますと言われました。契約書の費用負担一覧に畳みの取り替え、襖等の張り替えとあるのですが、払わないといけないのでしょうか?入居して8年たっています。築20年以上たっているアパートで、私が入居した後、空き部屋が増えたので、空き部屋をリフォームして、リフォームした部屋のみを貸しているようです。たまたま、友人が部屋を探しており、リフォーム後の部屋と今の私たちのリフォームをしていない部屋との家賃が15,000円ほどの差があるので、「古い方の部屋で良いので貸してくれないか?」と不動産に聞いたところ、「(古い部屋の)戸数がまとまればリフォームするので、古い方はもう人に貸す予定はない」と言われたようです。その際も、「原状回復」に当てはまるのでしょうか?何となく、信用できないので見積もり段階で払うのではなく、「原状回復」した状態を見て(確認して)払うことはできるのでしょうか?長くて、すみません。よろしくお願いします!

賃貸物件の退去と原状回復:敷金精算における注意点

賃貸物件を退去する際に、最も重要なのは敷金精算です。 ご質問にあるように、原状回復費用を差し引かれた上で敷金が返還されるケースが一般的ですが、その費用が妥当かどうかを確認することが非常に重要です。特に築年数の古い物件の場合、経年劣化と原状回復の費用負担について、しっかりと理解しておく必要があります。

経年劣化と通常損耗

築20年以上経過したアパートの場合、入居期間8年間に生じた損耗は、必ずしも借主の責任とは限りません。 経年劣化通常損耗は、借主の責任ではなく、貸主が負担すべき部分です。例えば、畳のへたりや襖の痛みなどは、使用年数に伴う自然な劣化であり、必ずしも借主の故意や過失によるものではない可能性が高いです。

契約書と重要事項説明書を確認

まず、ご自身の賃貸契約書と重要事項説明書を再度確認しましょう。契約書には、原状回復に関する特約事項が記載されている場合があります。具体的にどのような修繕が必要とされるのか、費用負担の割合はどのように定められているのか、などを確認することが大切です。特に「畳の取り替え」「襖等の張り替え」について、具体的な条件(例えば、使用年数、損耗の程度など)が記載されているかを確認してください。

「原状回復」の定義と範囲

「原状回復」とは、建物の状態を「入居時の状態」に戻すことではありません。「通常使用による損耗を除き、現状を維持すること」です。 経年劣化による損耗は、借主の負担とはなりません。 ご友人の件で不動産会社がリフォームを予定しているという状況は、現状維持ではなく、建物の価値向上のための改修工事と考えるべきです。 この工事費用は、借主が負担する必要はありません。

見積もりの確認と交渉

不動産会社から原状回復費用に関する見積もりを受け取ったら、必ず内容を精査しましょう。各項目の費用が妥当かどうか、経年劣化による部分と借主の責任による部分がきちんと区分されているかを確認します。 不当な請求と思われる項目があれば、具体的な根拠を提示するよう不動産会社に要求しましょう。

専門家への相談

もし、不動産会社との間で意見が食い違う場合、または見積もりが高額すぎる場合は、弁護士や不動産鑑定士などの専門家に相談することをお勧めします。専門家は、契約書の内容や法令に基づいて、適切な原状回復費用を判断し、交渉をサポートしてくれます。

「原状回復」した状態を確認してから支払う権利

ご質問にあるように、見積もり段階で費用を支払う必要はありません。 「原状回復」工事完了後に、その状態を確認し、納得した上で費用を支払うことができます。 この権利を主張することは、借主として当然の権利です。 不動産会社に、工事完了後の状態確認と精算を申し出ましょう。 その際、写真や動画で証拠を残すことをお勧めします。

具体的なアドバイス

* 契約書と重要事項説明書をもう一度確認する:契約書に記載されている原状回復に関する特約事項を丁寧に確認しましょう。
* 見積書を詳細に確認する:各項目の費用が妥当かどうか、経年劣化と借主の責任による損耗が明確に区分されているかを確認しましょう。不明な点は質問し、納得できるまで説明を求めましょう。
* 写真や動画で証拠を残す:入居時、退去時、そして原状回復工事完了後の状態を写真や動画で記録しておきましょう。これは、後々のトラブルを防ぐために非常に重要です。
* 専門家への相談を検討する:不動産会社との交渉が難航する場合、弁護士や不動産鑑定士などの専門家に相談しましょう。
* 交渉記録を残す:不動産会社とのやり取りは、メールや書面で行い、記録を残しておきましょう。

まとめ:安心して退去するために

築年数の古い賃貸物件の退去は、原状回復費用に関するトラブルが起こりやすいです。 契約内容をしっかり理解し、見積もりを丁寧に確認し、必要であれば専門家に相談することで、安心して退去を進めることができます。 ご自身の権利をしっかり主張し、不当な請求には毅然とした態度で対応しましょう。

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