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現状の把握と問題点の整理
まず、現状を整理し、問題点を明確化しましょう。問題点は以下の通りです。
* **契約違反:** 契約時に離婚した夫と同居、娘を施設に入れたこと、甥と同居していることなど、契約内容に反する行為が複数あります。
* **家賃・更新料滞納:** 家賃や更新料の滞納、税金の着服など、金銭的な問題が深刻です。
* **物件の損傷:** タバコによるカビ、湿気、床の腐敗など、物件に深刻な損傷を与えています。
* **不当な要求:** 必要のない改装工事の要求、法外な価格設定など、不当な要求を繰り返しています。
* **行政の対応:** 市役所の対応が不十分であることも問題です。
法的措置と具体的なステップ
現状を踏まえ、具体的なステップを踏んで対応していく必要があります。
1. 弁護士への相談
まず、弁護士に相談することが重要です。弁護士は、状況を正確に判断し、最適な法的措置をアドバイスしてくれます。特に、借家人に障害者手帳があること、生活保護を受けていることなどを考慮すると、専門家の助言が不可欠です。弁護士費用はかかりますが、後々のトラブルを防ぎ、効率的に解決を図るために、費用対効果は高いと言えます。
2. 証拠の収集
弁護士への相談と並行して、証拠を収集しましょう。以下の証拠は非常に重要です。
* **賃貸借契約書:** 契約内容を確認し、違反事項を明確にします。
* **家賃・更新料の領収書、振込明細書:** 滞納状況を証明します。
* **物件の損傷写真・動画:** カビ、湿気、床の腐敗などの状況を記録します。
* **不当な要求に関する書面、メール、録音データ:** 不当な要求を証明します。
* **市役所への相談記録:** 行政への対応状況を記録します。
3. 内容証明郵便による催告
弁護士のアドバイスに基づき、内容証明郵便で退去を催告します。内容証明郵便は、送達記録が残るため、証拠として有効です。催告状には、以下の点を明確に記載しましょう。
* **契約違反の内容:** 具体的にどの契約条項に違反しているかを記述します。
* **損害賠償請求:** 物件の損傷に対する修理費用、滞納家賃・更新料、その他損害を請求します。
* **期限付きの退去要求:** 具体的な退去期限を提示します。
* **訴訟提起の可能性:** 期限までに退去しない場合は、訴訟を起こすことを明確に伝えましょう。
4. 訴訟
催告後も退去に応じない場合は、訴訟を提起する必要があります。訴訟では、弁護士のサポートが不可欠です。裁判では、先に集めた証拠が重要な役割を果たします。
5. 具体的なアドバイス
* **写真や動画の撮影:** 物件の損傷状況を定期的に撮影し、記録を残しましょう。
* **証人確保:** 近隣住民など、迷惑行為を目撃した証人を確保しましょう。
* **記録の保管:** すべてのやり取りを記録し、大切に保管しましょう。
* **感情的にならない:** 相手を挑発したり、感情的に対応しないように注意しましょう。常に冷静さを保ち、証拠に基づいて対応することが重要です。
専門家の視点:不動産管理会社への相談
不動産管理会社に相談することも有効です。管理会社は、このような問題の解決に豊富な経験を持っています。弁護士への相談と並行して、管理会社にも相談し、アドバイスを求めることをお勧めします。
まとめ
迷惑な借家人への対応は、時間と労力を要する複雑な問題です。しかし、適切な手順を踏むことで、解決に導くことができます。弁護士や不動産管理会社などの専門家の力を借りながら、冷静かつ毅然とした対応を心がけましょう。