賃貸物件の臭いで悩んでいます…礼金・敷金の返還は可能?

礼金、敷金は、返却してもらう事はできますか?アパートを賃借し3週間程経ちましたが、部屋の臭いが気になり、頭が痛くなり熟睡できません。このままでは、体調が悪くなる為別のアパートに引っ越したいと思います。不動産会社と大家さんと話をするつもりですが、礼金、敷金を返還してもらう事は出来ますか?

賃貸契約と臭いの問題:解決策を探る

賃貸物件を借りてわずか3週間で、部屋の臭いが原因で体調不良に悩まされているとのこと、大変お辛い状況ですね。 新しい生活を始めるはずが、臭いの問題で快適な生活が送れないのは、大きなストレスになります。 まずは、礼金・敷金の返還の可能性について、そして、現状をどのように改善していくか、具体的なステップを踏んで考えていきましょう。

臭いの原因特定と証拠の確保

まず、臭いの原因を特定することが重要です。 排水溝、ペットの臭い、前の入居者の残留臭、建物の老朽化など、様々な可能性が考えられます。 臭いの種類(カビ臭、ペット臭、タバコ臭など)を具体的に記録し、可能であれば写真や動画で証拠を確保しましょう。 特に、臭いの発生源が特定できるような写真があると、後々の交渉に役立ちます。 もし、臭いの原因が特定できない場合は、不動産会社に原因調査を依頼することも検討しましょう。

賃貸借契約書を確認する

賃貸借契約書をよく読み、契約内容を確認しましょう。 契約書に「原状回復義務」に関する記述があるはずです。 原状回復とは、入居時の状態に戻すことを意味しますが、通常、経年劣化による損耗は借主の負担ではありません。 今回の臭いの問題が、経年劣化によるものなのか、それとも前の入居者や建物の管理状態の問題なのかを判断する必要があります。 契約書に具体的な条項がない場合は、民法や判例を参考に判断することになります。

不動産会社・大家さんとの交渉

臭いの原因が特定でき、それが借主の責任ではないと判断できる場合は、不動産会社と大家さんに状況を説明し、交渉を始めましょう。 証拠となる写真や動画、臭いの記録などを提示し、健康被害を訴えることが重要です。 交渉の際には、冷静かつ丁寧に説明し、書面でのやり取りを残すようにしましょう。 メールや手紙で、状況、要求内容、証拠などを明確に伝え、記録として残しておきましょう。

専門家の意見を聞く

交渉が難航する場合は、弁護士や不動産専門家などに相談することをお勧めします。 専門家の意見を聞くことで、より客観的な判断を得ることができ、交渉を有利に進めることができます。 専門家への相談は、費用がかかりますが、解決への近道となる可能性があります。

礼金・敷金の返還の可能性

礼金と敷金の返還については、状況によって大きく異なります。

礼金

礼金は、一般的に返還されるものではありません。 契約書に特別な条項がない限り、返還請求は難しいでしょう。 ただし、物件に重大な欠陥があり、契約解除に値する場合は、礼金の返還を請求できる可能性があります。 今回の臭いの問題が、居住に著しく支障をきたす重大な欠陥に該当するかどうかが争点となります。

敷金

敷金は、家賃の滞納や物件の損傷に対する保証金として預けられます。 退去時に、物件に損傷がない場合、または経年劣化による損耗を除いて、敷金は全額返還されます。 今回のケースでは、臭いの原因が借主の責任でないことが証明できれば、敷金の返還を請求できます。 ただし、臭いを取り除くための清掃費用などが差し引かれる可能性があります。 しかし、臭いの原因が建物の老朽化や前の入居者の残留臭など、借主の責任ではないと証明できれば、その費用は大家さんの負担となる可能性が高いです。

具体的な解決策とアドバイス

* 証拠をしっかり集める: 写真、動画、臭いの記録、健康被害の記録(医師の診断書など)を準備しましょう。
* 冷静に交渉する: 感情的にならず、事実を淡々と伝えましょう。 書面でのやり取りを必ず残しましょう。
* 専門家に相談する: 交渉が難航する場合は、弁護士や不動産専門家に相談しましょう。
* 契約書をよく読む: 契約書に記載されている条項をよく確認し、自分の権利と義務を理解しましょう。
* 早期解決を目指す: 問題が長期化すると、解決が難しくなる可能性があります。 早急に解決策を探しましょう。

専門家(弁護士)の視点

弁護士の視点から見ると、今回のケースは、賃貸借契約上の「瑕疵担保責任」の問題に該当する可能性があります。 賃貸物件には、居住に適した状態であるべきという義務(瑕疵担保責任)が大家さん側にあります。 もし、臭いが居住に著しく支障をきたす重大な瑕疵であり、それが大家さんの責任だと認められれば、契約解除と礼金・敷金の返還、さらには損害賠償請求も可能となります。 ただし、この判断は、臭いの原因、程度、契約内容などによって大きく変わります。

事例紹介

実際に、類似の事例で裁判になったケースもあります。 例えば、前の入居者のタバコ臭が酷く、健康被害を訴えた結果、大家さんが原状回復費用を負担し、敷金を全額返還した事例があります。 しかし、裁判に至るには時間と費用がかかるため、まずは交渉で解決を目指しましょう。

まとめ

賃貸物件の臭いの問題は、快適な生活を大きく阻害する深刻な問題です。 まずは、臭いの原因を特定し、証拠をしっかり確保することが重要です。 不動産会社や大家さんとの交渉では、冷静かつ丁寧に、そして証拠を提示しながら対応しましょう。 必要に応じて、弁護士や不動産専門家に相談することをお勧めします。 早めの対応が、解決への近道となります。

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