賃貸物件の管理費と修繕問題:猫尿臭、破損箇所の対応、そして現状渡しとは?

賃貸物件の管理費について教えてください。 入居時から、台所の水道部分の付け根部分が掘れていて穴が開いている→管理会社に「気になるならシリコンなどで埋めてください」と言われ自分で実費で補修した。 部屋の異臭(猫の尿臭)がキツイ→管理会社「うちは、このくらいなら退去の時にも文句は言わないので」と、そのまま。(契約する前に下見はしましたが、いろんな窓などを全開にしていたので、あまり匂いが気にならなかった。住んでみて耐えられない異臭に気付きました。) 網戸のがたつき、網に穴が開いている→再々苦情を言ったらがたつきはコマを取り換えて調整してくれるも、穴は「指が通るくらいの穴が開いているわけじゃないんでしょ?あくまで現状渡しですから」と。さらに「気になるなら網にセロテープを張ってもらってもいいです」とのこと。 おまけに入居前に「ハウスクリーニングをする」と言っていたが、引越し前掃除をしていたら大量のホコリとハウスダストと猫の毛、ゴキブリの糞、ちょっと拭いただけでも雑巾が真っ黒。洗面所、風呂、脱衣所、トイレなどカビだらけ。 引越し前にバルサンをしたのに、ゴキブリの糞が見られるし、網戸は容易に虫が入ってこれる穴が開いているため、いろんな虫が入ってくる。 駐輪場の放置自転車がそのままで撤去しない「個人のものなので触れない」と管理会社は言う。 これって管理費で直すものじゃないのでしょうか? どうかアドバイスをください。補足補足です。下見をした際は、上記のような細かいところまで気づきませんでした。カギを受け取って、引越し前に掃除をした際に気付いたこと、引っ越してから気づいたことなど、その都度、管理会社に言いましたが、一度見に来ただけで、あとは「何度も言うように現状渡しです」と言われました。

賃貸物件における管理費と修繕責任:現状渡しとの落とし穴

賃貸物件に住む際に、管理費は重要な要素です。しかし、管理費の範囲と、修繕責任の所在を理解していないと、今回のようなトラブルに巻き込まれる可能性があります。 今回のケースでは、入居前の状態や管理会社の対応に多くの問題点が見られます。管理費は建物の維持管理、共用部分の清掃などに充てられますが、個々の部屋の修繕は必ずしも管理費から賄われるとは限りません。

管理費の範囲と修繕責任

管理費は、建物の共用部分(廊下、階段、エレベーターなど)の維持管理や清掃、ゴミ処理、設備の保守などに充てられます。一方、個々の居住部分の修繕は、原則として借主の責任となります。ただし、「通常の使用」による損耗・故障の場合は、家主または管理会社が修繕義務を負う場合があります。今回のケースで問題となるのは、この「通常の使用」の範囲と、入居時の状態です。

入居時の状態と現状渡し

「現状渡し」とは、物件の現状をそのまま受け入れることを意味します。しかし、これは「重大な瑕疵(かし)」がないことを前提としています。重大な瑕疵とは、居住に支障をきたすような深刻な欠陥のことです。今回のケースでは、以下の点が重大な瑕疵に該当する可能性があります。

  • 猫の尿臭:健康被害を及ぼす可能性があり、居住に支障をきたすレベルの異臭は重大な瑕疵と判断される可能性が高いです。
  • 水道部分の穴:水漏れなどの危険性があり、居住の安全に影響を与える可能性があります。
  • ハウスクリーニング不足:ゴキブリの糞やカビなど、衛生面に深刻な問題があり、居住に支障をきたすレベルの汚れは重大な瑕疵と判断される可能性があります。

これらの問題は、入居前に発見できなかったとしても、契約締結前に管理会社が告知すべき事項であり、告知義務違反に当たる可能性があります。

具体的な対処法と専門家の活用

現状、管理会社は「現状渡し」を盾に責任を回避しようとしています。しかし、前述したように、重大な瑕疵がある場合は、現状渡しを理由に責任を免れることはできません。

1. 証拠の確保

まず、現状を写真や動画で記録しましょう。猫の尿臭、水道部分の穴、カビ、ゴキブリの糞、網戸の破損など、問題点を具体的に撮影し、日付を記録しておきます。これは、後々の交渉や訴訟に重要な証拠となります。

2. 内容証明郵便による抗議

管理会社に、内容証明郵便で改めて問題点を指摘し、修繕や補償を求めましょう。写真や動画などの証拠を添付し、具体的な要求事項(例えば、猫の尿臭対策、水道修理、ハウスクリーニングのやり直しなど)を明確に記載します。

3. 弁護士への相談

内容証明郵便を送付しても改善が見られない場合は、弁護士に相談することをお勧めします。弁護士は、法的観点から適切なアドバイスを行い、必要に応じて管理会社との交渉や訴訟手続きをサポートします。弁護士費用はかかりますが、専門家の力を借りることで、より有利な解決を導きやすくなります。

4. 賃貸借契約書と重要事項説明書を確認

契約書や重要事項説明書に、現状渡しに関する記述や、修繕責任の所在について明確に記載されているか確認しましょう。これらの書類は、紛争解決の際に重要な証拠となります。

専門家の視点:不動産管理士からのアドバイス

不動産管理士の視点から見ると、今回の管理会社の対応は非常に問題があります。「現状渡し」は、物件の状態をそのまま受け入れることを意味しますが、それは明らかな瑕疵がないことが前提です。猫の尿臭やカビ、ゴキブリの糞などは、明らかに居住に支障をきたす瑕疵であり、管理会社は告知義務を怠っています。 また、入居前にハウスクリーニングを行うと告知しながら、実際には不十分な清掃しか行われなかった点も問題です。

これらの問題に対して、借主は管理会社に対して修繕や補償を求める権利を有しています。内容証明郵便で抗議し、それでも解決しない場合は、弁護士に相談することをお勧めします。

まとめ:権利を主張し、快適な住環境を確保しましょう

賃貸物件でのトラブルは、適切な対応を怠ると、長期的なストレスにつながる可能性があります。今回のケースのように、管理会社が責任を回避しようとする場合でも、積極的に権利を主張することが重要です。証拠をしっかり確保し、内容証明郵便で抗議、必要に応じて弁護士に相談することで、快適な住環境を確保しましょう。 管理会社との交渉は、冷静かつ丁寧に進めることが大切です。 感情的な言葉遣いは避け、具体的な事実と証拠に基づいて主張することで、より効果的な交渉が期待できます。

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