賃貸物件の清掃不備と修繕:入居時の気になる箇所への対応

先日、賃貸アパートに入居しました。入居した際に気になる箇所が何点かありましたので、補修・交換等してもらえるのか質問させて下さい。ちなみに新築ではありません。(築6年程度) ①キッチンのコンロ置き場横のステンレス板の焦げ跡について。(清掃はしてあるが小さい傷や焼け跡がある) ②キッチン下の収納部分のステンレス床の前入居者がつけた、物を置いた跡(色写り?) ③キッチンのシンク内の水跡(カルキ跡?) ④リビング、収納内の壁の汚れ、痛み その他にも色々ありますが、この4点はどうしても気になり、明日管理会社の担当の方に見に来てもらう予定となっています。管理会社の方は、「直せる部分は訪問して確認し修繕させて頂こうと思いますが、何分新築では無いので、交換はちょっと・・まぁ一先ずお伺いします。」との事でした。確かに部屋全体もクロスの張替もしてあり、清掃もして見た目は綺麗ですが、いざ住んでみると内見時には気にしていなかった住んでみないと見えない部分がたくさん見えてきました。そこで、①②④は貸主の責任で交換して貰えないのでしょうか?それとも症状としては経年劣化に近い内容で、私のように気にさえしなければ通常使用できる物・設備なので、新築ではない中古の賃貸なのだから仕方ないという理由で貸主に交換の義務は無いものなのでしょうか?(あくまで現況渡しと言われると不利ですかね)今回の内容については入居者の私の意見は正直通りにくいでしょうか?申し訳ないですが御回答宜しくお願いいたします。

賃貸物件の清掃状況と修繕義務:入居者の権利と注意点

賃貸物件に入居後、清掃状態に問題がある場合、修繕や交換を依頼できるかどうかは、物件の状態、損傷の程度、そして契約内容によって大きく異なります。今回のケースでは、築6年の物件で、清掃済みとされていますが、入居後に気になる点が複数見つかったとのことです。具体的に、キッチンのステンレス部分の焦げ跡や色移り、シンクの水垢、壁の汚れなどを挙げられています。

貸主の修繕義務と「現状渡し」について

まず重要なのは、民法上の「修繕義務」です。貸主は、賃貸物件を「使用・収益に適する状態」で提供する義務があります。これは、入居時に「普通に使用できる状態」であることを意味します。ただし、「現状渡し」という条件が付いている場合、現状の状態を承知の上で契約していることになります。しかし、「現状渡し」であっても、明らかに使用に支障があるような重大な瑕疵(かし)は、貸主が修繕する義務があります。

ケースごとの検討:焦げ跡、色移り、水垢、壁の汚れ

それでは、それぞれのケースについて、貸主の修繕義務の有無を検討してみましょう。

①キッチンのコンロ置き場横のステンレス板の焦げ跡

小さな傷や焼け跡は、前入居者の使用によるものと考えられます。程度にもよりますが、日常生活に支障がない程度の軽微なものは、経年劣化として認められる可能性が高いです。しかし、ステンレス板全体に広範囲にわたる焦げ跡や、穴が開いているなど、著しい損傷がある場合は、修繕または交換を請求できる可能性があります。写真や動画で証拠を残しておくことが重要です。

②キッチン下の収納部分のステンレス床の前入居者がつけた、物を置いた跡(色写り?)

これも前入居者の使用によるものと考えられます。色移りが軽微であれば、経年劣化として扱われる可能性が高いです。しかし、日常生活に支障をきたすレベルの色移りや、ステンレスの変色、腐食などが認められる場合は、修繕または交換を請求できる可能性があります。こちらも証拠となる写真を撮影しておきましょう。

③キッチンのシンク内の水跡(カルキ跡?)

シンクの水垢は、長期間の使用によるものであれば、経年劣化と判断される可能性が高いです。ただし、清掃しても落ちないような頑固な水垢や、シンクに穴が開いているなどの損傷がある場合は、修繕または交換を請求できる可能性があります

④リビング、収納内の壁の汚れ、痛み

壁の汚れや痛みは、程度によって判断が異なります。軽い汚れであれば、入居者自身で清掃できる範囲かもしれません。しかし、大きな汚れや、剥がれ、穴など、明らかに使用に支障がある状態であれば、修繕または交換を請求できる可能性があります。特に、カビや湿気による損傷は、貸主の責任となる可能性が高いです。

管理会社との交渉:具体的な対応策

管理会社は、「新築ではないので交換は難しい」としていますが、「使用に適する状態」を維持する義務は、築年数に関わらず存在します。まずは、管理会社担当者に見てもらい、写真や動画などを提示して、損傷の程度を明確に伝えましょう。

具体的な交渉ステップ

1. 証拠写真の提示:全ての気になる箇所を写真や動画で撮影し、管理会社に提出します。
2. 具体的な問題点の指摘:単に「汚い」ではなく、「コンロ横のステンレスに直径5cmの焦げ跡がある」「シンクに頑固な水垢があり、清掃しても落ちない」など、具体的な問題点を明確に伝えましょう。
3. 修繕または交換の要求:具体的な修繕内容(例:ステンレス板の交換、壁の補修、シンクの磨きなど)と、その根拠を説明します。
4. 交渉の記録:メールや電話でのやり取りは、記録を残しておきましょう。
5. 専門家の意見の活用:必要であれば、不動産会社や弁護士などに相談し、専門家の意見を参考に交渉を進めましょう。
6. 書面での回答を求める:口頭での約束ではなく、書面で回答をもらうようにしましょう。

専門家の視点:弁護士や不動産会社への相談

交渉が難航する場合は、弁護士や不動産会社に相談することをお勧めします。専門家は、法律的な観点からアドバイスをしてくれるので、より有利に交渉を進めることができます。

まとめ:賃貸物件の清掃状態と修繕、諦めないで交渉を

賃貸物件の清掃状態に問題がある場合、諦めずに交渉することが重要です。証拠をしっかり残し、具体的な問題点を明確に伝えることで、貸主が修繕または交換に応じてくれる可能性があります。交渉が難航する場合は、専門家の力を借りるのも有効な手段です。快適な生活を送るためにも、積極的に行動しましょう。

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