賃貸物件の建築構造が不動産会社によって違う!?その理由と見極め方

同じ建物で建築構造が不動産屋によって違います。部屋によって違うのですか?賃貸を探しており、気になった物件を見つけました。住所の町名も外観も間取りも同じ建物がいくつかの不動産屋からでているのですが…不動産屋によって建築構造の表記が違います。鉄骨(1件)・RC(2件)・PC(1件)とありました。こんなことってあるんですか?どれが本当かわからなくて困っています。本当の建築構造を知るのは大家さんに聞くしかないですよね?

同じ建物なのに建築構造が違う?その理由とは

同じ建物なのに、不動産会社によって建築構造の表記が違うというのは、残念ながら珍しくありません。その理由は主に以下の3点に集約されます。

  • 情報提供元の違い:不動産会社は、物件情報を大家さんや管理会社から仕入れています。情報源によって、建築構造に関する情報の正確性や詳細さが異なる可能性があります。例えば、古い資料に基づいて記載されている場合や、担当者の知識不足による誤記なども考えられます。
  • 部分的な改修工事:建物全体ではなく、一部の増築や改修工事が行われた場合、その部分の建築構造が元の建物とは異なる可能性があります。例えば、RC造の建物に鉄骨造の増築部分があるといったケースです。この場合、不動産会社によっては、建物全体の構造ではなく、主要部分の構造を記載している可能性があります。
  • 表記の曖昧性:「鉄骨造」「RC造」「PC造」といった建築構造の表記自体に曖昧性がある場合があります。例えば、「鉄骨造」であっても、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)と混同されるケースもあります。不動産会社によって、これらの表記の解釈が異なる可能性も考えられます。

RC造、鉄骨造、PC造…それぞれの違いと特徴

建築構造の違いを理解することで、物件選びの精度を高めることができます。それぞれの構造の特徴を簡単にまとめました。

RC造(鉄筋コンクリート造)

鉄筋とコンクリートを一体化させた構造で、耐震性・耐久性に優れ、遮音性も高いのが特徴です。重量感があり、高級感のある建物が多い傾向にあります。一方で、建築コストが高く、改修が難しいというデメリットもあります。

鉄骨造

鉄骨を骨組みに使用した構造で、軽量で施工が早く、自由な設計が可能です。比較的コストを抑えられるため、マンションやオフィスビルなどで多く採用されています。ただし、耐火性や断熱性に配慮が必要です。

PC造(プレキャストコンクリート造)

工場で事前に部材を製造し、現場で組み立てる構造です。工期が短く、コストを抑えられるのがメリットです。近年では、デザイン性の高い建物にも採用されるケースが増えています。一方で、大きな地震には弱いという指摘もあります。

本当の建築構造を知るための具体的な方法

不動産会社によって建築構造の情報が異なる場合、どのようにして本当の建築構造を調べれば良いのでしょうか?以下の方法を試してみてください。

  • 複数の不動産会社に問い合わせる:複数の不動産会社から同じ物件の情報を得て、建築構造の表記に違いがないか確認しましょう。もし違いがあれば、その理由について各社に問い合わせてみましょう。
  • 管理会社に直接問い合わせる:不動産会社を経由せずに、建物の管理会社に直接問い合わせるのも有効です。管理会社は建物の詳細な情報を保有しているため、正確な建築構造の情報を得られる可能性が高いです。
  • 建物の登記簿謄本を確認する:登記簿謄本には建物の構造に関する情報が記載されています。有料ですが、法務局で取得可能です。最も正確な情報を得る方法ですが、専門知識がないと解釈が難しい場合があります。
  • 建築確認申請書を確認する:建築確認申請書には建物の詳細な設計図面などが含まれており、建築構造についても明確に記載されています。市区町村の役所で閲覧できます。
  • 大家さんに直接問い合わせる:最終的には大家さんに直接問い合わせるのが最も確実な方法です。ただし、大家さんとの直接交渉は、不動産会社を通すよりもハードルが高い場合があります。

専門家の意見:建築士の視点

建築士の視点から見ると、不動産会社によって建築構造の情報が異なるのは、情報伝達の過程での誤解や、資料の古さなどが原因として考えられます。正確な情報を把握するためには、上記の方法で複数ルートから情報を集め、整合性を確認することが重要です。特に、古い建物や改築された建物については、建築確認申請書などの資料を確認することで、より正確な情報を得ることができます。

まとめ:情報収集を徹底し、納得のいく物件選びを

賃貸物件を選ぶ際には、建築構造の情報だけでなく、耐震性、防音性、設備、周辺環境など、様々な要素を総合的に判断することが重要です。複数の情報源から得た情報を比較検討し、疑問点があれば積極的に不動産会社や管理会社に問い合わせることで、納得のいく物件選びを実現しましょう。 今回のケースのように、建築構造の情報に食い違いがある場合は、大家さんへの直接の問い合わせが最終的な解決策となります。 しかし、事前に複数の方法で情報を集めることで、大家さんへの問い合わせをスムーズに行うことができるでしょう。

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