・賃貸のクリーニングって前の方が退去した後に、必ず入る訳ではないのですか?
・入った部屋が明らかにリフォーム、クリーニング等されていないにも関わらず、(床にも大きな染み等有)自分が退去するときには原状回復とかで敷金など引かれるのでしょうか?
・入居時のゴキブリの死骸、画鋲等も踏まえて、クリーニングをお願いすることは出来ますか?
よろしくお願いします。
Contents
賃貸物件のクリーニング事情と入居時の対応
新居への期待感いっぱいの入居日に、ゴキブリの死骸や壁に刺さった画鋲…想像しただけでもゾッとしますね。 今回のケースは、残念ながら清掃が適切に行われていなかったことが明らかです。 では、一つずつ質問にお答えしていきましょう。
賃貸のクリーニングは必ず入るわけではない?
結論から言うと、賃貸物件のクリーニングは、前入居者退去後に必ず行われるとは限りません。 多くの不動産会社では、清掃業者に依頼してクリーニングを行うのが一般的ですが、その清掃のレベルや頻度、内容については、契約書や物件の状況によって大きく異なります。
例えば、原状回復義務を負うのはあくまで前入居者であり、通常の使用による損耗を除き、清掃は前入居者の責任です。しかし、不動産会社によっては、スムーズな入居促進や物件の価値維持のために、退去後の清掃を義務づけている場合もあります。 契約書に明記されているか、もしくは不動産会社に直接確認することが重要です。
リフォーム・クリーニングされていない部屋での原状回復
部屋の状態が明らかにリフォームやクリーニングされていないにも関わらず、退去時に原状回復費用を請求される可能性は残念ながらあります。 ただし、これは「通常の使用による損耗」を超える範囲の汚れや破損の場合です。 床の大きな染みなども、入居時の状態を写真や動画で記録しておくことが重要です。
- 入居時の状態を記録する: 写真や動画で、ゴキブリの死骸、画鋲、床の染みなど、全ての状況を詳細に記録しましょう。日付と時間、場所も明確に記録することが重要です。これは、後々のトラブルを避けるための重要な証拠となります。
- 不動産会社への報告: 入居後すぐに、不動産会社に現状を報告し、写真や動画の証拠を提示しましょう。 クリーニングや修繕を依頼し、その対応状況についても記録を残しておきましょう。
- 契約書を確認: 契約書に、清掃や修繕に関する条項が記載されているか確認しましょう。 特に、原状回復義務に関する記述をよく読んで理解しておきましょう。
入居時のゴキブリ死骸や画鋲の対応
はい、入居時のゴキブリの死骸や画鋲についても、不動産会社にクリーニングを依頼することは可能です。 これは、契約上の瑕疵(かし)に該当する可能性があります。 瑕疵とは、物件に欠陥がある状態を指し、不動産会社にはその責任があります。
不動産会社に連絡し、状況を説明してクリーニングを依頼しましょう。 写真や動画の証拠を提示することで、対応をスムーズに進めることができます。 もし、不動産会社が対応に消極的な場合は、弁護士や消費者センターに相談することも検討しましょう。
専門家の視点:弁護士からのアドバイス
弁護士の視点から、このケースをどのように対処すべきか、具体的なアドバイスを以下に示します。
まず、入居時の状態を詳細に記録することが非常に重要です。写真や動画だけでなく、できれば日付と時間、場所を記録したメモも残しましょう。これは、後々のトラブル発生時に、客観的な証拠として役立ちます。 また、不動産会社とのやり取りは全て記録しておきましょう。メールや電話の内容、面談時の記録など、証拠となるものは全て残しておくべきです。
不動産会社が適切な対応を取らない場合は、内容証明郵便で改善を要求することを検討しましょう。内容証明郵便は、送付内容が確実に相手に届いたことを証明できるため、法的効力を持つ文書です。 それでも改善が見られない場合は、弁護士への相談を検討しましょう。弁護士は、あなたの権利を保護し、適切な解決策を提案してくれます。
重要なのは、冷静に、そして証拠をしっかり残しながら対応することです。感情的に対応するのではなく、客観的な事実を基に主張することで、より効果的な解決が期待できます。
具体的な行動ステップ
1. **証拠の確保:** ゴキブリの死骸、画鋲、床の染みなどを写真・動画で撮影し、日付・時刻を記録。
2. **不動産会社への連絡:** 電話またはメールで状況を説明し、クリーニング・修繕を依頼。証拠写真を添付。
3. **書面での記録:** 不動産会社とのやり取りは全て記録(メール、電話メモなど)。
4. **対応状況の確認:** 不動産会社からの回答と対応状況を記録。
5. **必要に応じて弁護士相談:** 不動産会社が適切な対応を取らない場合、弁護士に相談。
まとめ:安心安全な賃貸生活のために
今回のケースは、賃貸物件における清掃の重要性と、入居者としての権利保護の大切さを改めて示しています。 入居前に物件の状態をしっかり確認し、問題があればすぐに不動産会社に連絡することが重要です。 また、写真や動画などの証拠をしっかり残しておくことで、後々のトラブルを回避することができます。 安心して快適な賃貸生活を送るためにも、これらの点をしっかりと意識しましょう。