賃貸物件のゴキブリ被害と契約解除:全額返金は可能?

賃貸契約を結んだ部屋がゴキブリの糞だらけでした。完全に入居するのは少し先ですが、少しずつ荷物を入れる予定なので部屋の寸法を測ろうと部屋に入ったらすごいことに・・・。内覧した際にはなかったと思うんです。部屋中にびっくりするほどあったので気付かないはずはない・・・不動産会社に連絡したら、社長に古い物件(築20年)だし仕方ない。そんなに気になるなら掃除機かければいいんじゃないですか?バルサンすればいいんじゃないですか?と言われました。前住人が退去してから消毒しているのか確認したらしていないとのこと。次の日他の人から、もう一度クリーニング業者を入れてバルサンもこちらでやります。でも入居するまでに1か月位あるならまたご自分でもやってくださいねと言われました。物件管理のずさんさや社長の対応も腹立たしいし、糞の量からしてもバルサンどころですむような数ではないと思うし、もう住む気はないので契約解除を申し入れました。返金等の話はこれからです。こういったケースの場合、全額返金してもらうことは可能でしょうか。こんな物件・不動産会社を選んでしまった自分が一番悪いとわかっているのですが・・・

賃貸契約解除と返金請求の可能性

今回のケースは、賃貸物件の重大な瑕疵(かし)に該当する可能性が高いため、契約解除と損害賠償(全額返金を含む)の請求が可能です。 内覧時に発見できなかったような、多数のゴキブリの糞の存在は、明らかに居住に適さない状態であり、不動産会社には告知義務違反があったと言えるでしょう。 不動産会社社長の対応も、問題を軽視し、入居者側の責任に転嫁しようとする姿勢が見られます。これは、プロとしての責任感の欠如であり、契約解除の正当性をさらに強めます。

契約解除の法的根拠

民法では、賃貸物件に重大な瑕疵がある場合、借主は契約解除を請求できます。 今回のケースでは、以下の点が契約解除の根拠となります。

  • 告知義務違反: ゴキブリの大量発生は、明らかに居住に支障をきたす重大な瑕疵です。不動産会社は、この事実を事前に告知する義務がありました。告知義務違反は、契約解除事由となります。
  • 瑕疵担保責任: 賃貸物件には、瑕疵担保責任(物件に欠陥があった場合の責任)があります。 ゴキブリの大量発生は、この瑕疵担保責任に該当します。 不動産会社は、現状回復の義務を負います。
  • 不当な対応: 不動産会社社長の対応は、誠意を欠き、問題解決に全く協力的な姿勢が見られません。これは、契約解除の理由として考慮される可能性があります。

全額返金の可能性と手続き

全額返金が認められるかどうかは、具体的な状況や交渉次第ですが、可能性は高いと言えます。 ゴキブリの糞の量、不動産会社の対応の悪さ、そして契約解除の申し入れが迅速に行われた点が有利に働きます。

具体的な手続き

  1. 証拠の確保: ゴキブリの糞の写真や動画を撮影し、証拠として残しておきましょう。 部屋の状況を詳細に記録することが重要です。 できれば、内覧時の写真なども比較対照として残しておくと効果的です。
  2. 内容証明郵便による請求: 契約解除の意思と、損害賠償請求(全額返金)を内容証明郵便で送付します。 内容証明郵便は、証拠として非常に有効です。 請求内容を明確に記載し、証拠となる写真や動画も添付しましょう。 弁護士に依頼して作成してもらうのも良いでしょう。
  3. 交渉: 不動産会社と交渉を行い、返金条件について話し合います。 交渉がまとまらない場合は、裁判を検討する必要があります。
  4. 弁護士への相談: 交渉が難航する場合は、弁護士に相談することをお勧めします。 弁護士は、法的知識に基づいて適切なアドバイスを行い、必要であれば裁判手続きをサポートします。

専門家の視点:弁護士からのアドバイス

弁護士に相談することで、より確実な契約解除と返金を実現できる可能性が高まります。弁護士は、以下の点についてアドバイスやサポートを行います。

  • 法的根拠の確認: 契約解除の法的根拠を明確にし、請求内容の妥当性を確認します。
  • 証拠の整理: 証拠となる資料を整理し、裁判で有効に活用できるようサポートします。
  • 交渉の代行: 不動産会社との交渉を代行し、有利な条件で解決を目指します。
  • 裁判手続き: 交渉がまとまらない場合は、裁判手続きをサポートします。

ゴキブリ対策と予防

今回のケースのような事態を避けるため、賃貸物件を選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。

  • 内覧を徹底的に行う: 日中だけでなく、夜間や早朝など、時間帯を変えて内覧し、ゴキブリの痕跡がないか確認します。 隅々までチェックし、少しでも気になる点があれば、不動産会社に確認しましょう。
  • 過去の履歴を確認する: 物件の過去の履歴(リフォーム歴など)を確認し、ゴキブリの発生歴がないか確認します。
  • 契約書をよく読む: 契約書に、ゴキブリ対策に関する記述がないか確認します。
  • 信頼できる不動産会社を選ぶ: 評判の良い不動産会社を選ぶことが重要です。 口コミサイトなどを参考に、信頼できる会社を選びましょう。

まとめ

今回のケースは、不動産会社の重大な過失が認められる可能性が高く、契約解除と全額返金が認められる可能性があります。 しかし、スムーズに解決するためには、証拠の確保、内容証明郵便による請求、そして弁護士への相談が重要です。 将来、同様のトラブルを避けるためにも、物件選びの際には細心の注意を払い、信頼できる不動産会社と契約することが大切です。

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