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賃貸契約解除と返金請求の可能性
今回のケースは、賃貸物件の重大な瑕疵(かし)に該当する可能性が高いため、契約解除と損害賠償(全額返金を含む)の請求が可能です。 内覧時に発見できなかったような、多数のゴキブリの糞の存在は、明らかに居住に適さない状態であり、不動産会社には告知義務違反があったと言えるでしょう。 不動産会社社長の対応も、問題を軽視し、入居者側の責任に転嫁しようとする姿勢が見られます。これは、プロとしての責任感の欠如であり、契約解除の正当性をさらに強めます。
契約解除の法的根拠
民法では、賃貸物件に重大な瑕疵がある場合、借主は契約解除を請求できます。 今回のケースでは、以下の点が契約解除の根拠となります。
- 告知義務違反: ゴキブリの大量発生は、明らかに居住に支障をきたす重大な瑕疵です。不動産会社は、この事実を事前に告知する義務がありました。告知義務違反は、契約解除事由となります。
- 瑕疵担保責任: 賃貸物件には、瑕疵担保責任(物件に欠陥があった場合の責任)があります。 ゴキブリの大量発生は、この瑕疵担保責任に該当します。 不動産会社は、現状回復の義務を負います。
- 不当な対応: 不動産会社社長の対応は、誠意を欠き、問題解決に全く協力的な姿勢が見られません。これは、契約解除の理由として考慮される可能性があります。
全額返金の可能性と手続き
全額返金が認められるかどうかは、具体的な状況や交渉次第ですが、可能性は高いと言えます。 ゴキブリの糞の量、不動産会社の対応の悪さ、そして契約解除の申し入れが迅速に行われた点が有利に働きます。
具体的な手続き
- 証拠の確保: ゴキブリの糞の写真や動画を撮影し、証拠として残しておきましょう。 部屋の状況を詳細に記録することが重要です。 できれば、内覧時の写真なども比較対照として残しておくと効果的です。
- 内容証明郵便による請求: 契約解除の意思と、損害賠償請求(全額返金)を内容証明郵便で送付します。 内容証明郵便は、証拠として非常に有効です。 請求内容を明確に記載し、証拠となる写真や動画も添付しましょう。 弁護士に依頼して作成してもらうのも良いでしょう。
- 交渉: 不動産会社と交渉を行い、返金条件について話し合います。 交渉がまとまらない場合は、裁判を検討する必要があります。
- 弁護士への相談: 交渉が難航する場合は、弁護士に相談することをお勧めします。 弁護士は、法的知識に基づいて適切なアドバイスを行い、必要であれば裁判手続きをサポートします。
専門家の視点:弁護士からのアドバイス
弁護士に相談することで、より確実な契約解除と返金を実現できる可能性が高まります。弁護士は、以下の点についてアドバイスやサポートを行います。
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- 法的根拠の確認: 契約解除の法的根拠を明確にし、請求内容の妥当性を確認します。
- 証拠の整理: 証拠となる資料を整理し、裁判で有効に活用できるようサポートします。
- 交渉の代行: 不動産会社との交渉を代行し、有利な条件で解決を目指します。
- 裁判手続き: 交渉がまとまらない場合は、裁判手続きをサポートします。
ゴキブリ対策と予防
今回のケースのような事態を避けるため、賃貸物件を選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。
- 内覧を徹底的に行う: 日中だけでなく、夜間や早朝など、時間帯を変えて内覧し、ゴキブリの痕跡がないか確認します。 隅々までチェックし、少しでも気になる点があれば、不動産会社に確認しましょう。
- 過去の履歴を確認する: 物件の過去の履歴(リフォーム歴など)を確認し、ゴキブリの発生歴がないか確認します。
- 契約書をよく読む: 契約書に、ゴキブリ対策に関する記述がないか確認します。
- 信頼できる不動産会社を選ぶ: 評判の良い不動産会社を選ぶことが重要です。 口コミサイトなどを参考に、信頼できる会社を選びましょう。
まとめ
今回のケースは、不動産会社の重大な過失が認められる可能性が高く、契約解除と全額返金が認められる可能性があります。 しかし、スムーズに解決するためには、証拠の確保、内容証明郵便による請求、そして弁護士への相談が重要です。 将来、同様のトラブルを避けるためにも、物件選びの際には細心の注意を払い、信頼できる不動産会社と契約することが大切です。