賃貸借契約トラブル!滞納家賃と現状回復費用、誰が負担する?

2年ほど前に、私(家主)と借主との間で賃貸借契約を行い、契約書の記載事項に「第三者への部屋の貸し出を禁止」と表示していたのですが…約1ヶ月後、借主の従業員らしき方が住んでいる事を知りました。私は、その人を追い出すように借主に注意をしたのですが…借主は「その第三者には身寄が無く、全て私(借主)が責任を負う」との返答。契約時期が冬でしたので、身寄の無い人を寒空に出すのは私自身も気が引けたため、渋々了承しました。それから2年後、借主が家賃4ヶ月分を滞納する事となり、今月末に借主に対して家賃未納による少額訴訟を行う事となりました。ですが昨日、滞納した家賃を今週末に支払うとの約束を頂き、建物を明け渡す口約束をしたのですが…借主の第三者が荷物を引き払うとの話を、借主の口から聞きました。家賃を支払われた事を前提に質問なのですが、その場合、現状回復として借主(第三者)の所有物が撤去されなかった際、①撤去費用は借主に請求しても良いものなのでしょうか?※その第三者への連絡先は不明です。建物の鍵は借主が所有しております。②同様に修繕費も有るのですが(エアコンの穴・汲み取り式トイレの汚物・等)これらの請求は可能でしょうか?③撤去されなかった物への見積書を作成して、請求に応じられなかった場合、それらを少額訴訟において、借主に請求できるのでしょうか?私(家主)としては賃貸借の契約上、借主に対しての請求を行ない、その上で借主が損害を被ったのなら、『借主と第三者との間で支払請求を行なうべきなのでは?』と考えているのですが、その様な解釈でよろしいのでしょうか?賃貸借契約に落ち度が有った事を…今になって後悔しています。どうか、皆様のお力を貸してください。よろしく お願いします。補足誠に身勝手で申し訳ありません。至急、ご回答を お願いします。『故意による修繕費の請求』は、契約書に記載しております。

賃貸借契約における家主と借主の責任

今回のケースは、賃貸借契約における家主と借主の責任、そして第三者の関与が複雑に絡み合った問題です。まずは、基本的な賃貸借契約のルールを確認し、そこから具体的な解決策を探っていきましょう。

賃貸借契約の基本

賃貸借契約とは、家主が借主に物件を貸し出し、借主が家主に対して家賃を支払う契約です。この契約において、借主は物件を善良な管理者の注意をもって使用する義務があります。これは、物件を破損させない、汚さない、そして第三者に貸し出さないことを含みます。家主は、借主に物件を平和に享受させる義務を負います。

今回のケースにおける問題点

今回のケースでは、借主が契約に違反して第三者に部屋を貸し出したこと、そして家賃を滞納したことが問題です。さらに、第三者が物件に損害を与えている可能性もあります。家主としては、これらの問題に対して適切な対応を取る必要があります。

現状回復費用と修繕費の請求について

家賃の滞納問題とは別に、現状回復費用と修繕費の請求について、個別に見ていきましょう。

① 撤去費用について

借主が第三者の荷物を撤去しなかった場合、その撤去費用は借主に請求できます。賃貸借契約において、借主は物件を元の状態に戻す(現状回復)義務を負います。第三者の荷物が残っている状態は、現状回復義務違反にあたります。第三者への連絡先が不明であっても、借主は契約上の責任者であるため、借主に請求するのが適切です。家主は、撤去費用を算出するために、複数の業者に見積もりを依頼し、その見積書を証拠として提示する必要があります。

② 修繕費について

エアコンの穴やトイレの汚物などは、借主の責任で修繕する必要があります。契約書に「故意による修繕費の請求」と記載されているので、これらの損害は借主に請求できます。こちらも、複数の業者に見積もりを依頼し、見積書を証拠として提示することが重要です。

③ 少額訴訟における請求

撤去費用と修繕費の見積書を作成し、借主が請求に応じない場合は、少額訴訟で請求できます。裁判所は、見積書や契約書などの証拠を元に判断を行います。少額訴訟は、比較的迅速かつ簡便な手続きで解決できるため、有効な手段と言えます。

家主としての対応と今後の対策

今回のケースでは、家主として以下のような対応が考えられます。

  • 借主に対して、撤去費用と修繕費の支払いを請求する内容証明郵便を送付する。
  • 内容証明郵便で回答がない場合、少額訴訟を起こす。
  • 裁判において、見積書、契約書、写真などの証拠を提出する。

今後の対策としては、以下のような点に注意しましょう。

  • 賃貸借契約書をしっかりと作成し、第三者への貸し出し禁止を明確に記載する。
  • 契約締結時に、借主の身元をしっかり確認する。
  • 定期的に物件の状況を確認する。
  • 家賃滞納が発生した場合、迅速に対応する。

専門家の意見

弁護士などの専門家に相談することで、より適切な対応策を検討することができます。特に、少額訴訟などの法的措置を取る場合は、専門家のアドバイスを受けることが重要です。

まとめ

今回のケースは、賃貸借契約における家主と借主の責任、そして第三者の関与が複雑に絡み合った問題です。家主は、契約書をしっかりと作成し、借主の身元を確認するなど、トラブルを未然に防ぐための対策を講じる必要があります。トラブルが発生した場合には、速やかに対応し、必要に応じて専門家のアドバイスを受けることが重要です。

ネットで買うなら?いろのくにのおすすめインテリア(PR)