賃貸住宅の結露・カビ問題:住人の責任はどこまで?

部屋の湿気とカビ発生は全て借り手の過失ですか? 賃貸で部屋を借りて2か月目、ワードローブに入れてあった服にカビがついてしまい処理に大変な思いをしました。 どうもいつも服がちょっと湿った感じで不快に感じてはいたのですが、カビのシミを発見するまではまさかこんなにひどいとは思いませんでした。今そのワードローブには何も入れることができません。外壁に面した壁紙がカビで黒くなっていました。 服を別の備えつけの棚に移動したのですが、なんとその棚でもカビが発生じ始め、どこへ逃げてもカビが追いかけてくるようです。 部屋は北向きで、角部屋。寝室は外壁に面しており結露が生じやすいのだと思います。 最近その部屋に居ると咳がひどくなる傾向があります。すぐに契約解除をして引っ越しをしたいのですが、契約違反だという理由で大家からの同意を得られないで困っています。 カビをエタノールで拭いてもまた発生してきます。これは建物のせいで、私が換気をしていないからではないと思うのですが 大家は『結露の発生は住人の過失、我々は住宅の専門家でそういう例は知り尽くしている』と言って聞きません。 こんなことってまかり通るのでしょうか? きれいにならない壁に関しても敷金から差し引かれるようで、それは不当だと思うのですが結露・湿気・カビの発生が私の生活スタイルによるものではないと証明するにはどうしたらいいかわかりません。 どなたかアドバイスを頂ければ幸いです、よろしくお願いいたします。

賃貸住宅における結露・カビ問題の責任

賃貸住宅で発生した結露やカビは、必ずしも借り手の責任とは限りません。 大家(家主)には、居住に適した状態の住宅を提供する義務があります。 建物の構造上の欠陥や、適切なメンテナンス不足によって結露やカビが発生した場合、その責任は大家側にあります。 一方、借り手にも、適切な換気や室温管理を行う義務があります。 問題は、その責任の境界線はどこにあるかということです。

結露・カビ発生の原因を特定する

まず、あなたの部屋の結露・カビ発生の原因を特定することが重要です。 以下の点をチェックしてみましょう。

  • 建物の構造:北向きで角部屋という点は、結露リスクが高いことを示唆しています。外壁の断熱性能が低い、窓の気密性が悪い、換気設備が不十分などの可能性があります。 写真や動画で証拠を記録しておきましょう。
  • 窓の結露:窓ガラスに大量の結露が発生していませんか? 窓枠のカビも確認しましょう。 これは建物の断熱性能の低さを示す重要な証拠となります。
  • 壁の結露:壁紙の剥がれやカビの発生は、壁内部の結露を示唆します。 特に外壁に面した部分で顕著な場合は、建物の断熱性能に問題がある可能性が高いです。
  • 換気状況:換気を適切に行っていますか? 窓を開ける頻度、換気扇の使用状況などを記録しておきましょう。 ただし、適切な換気を行っていても結露・カビが発生するケースはあります。
  • 室温管理:室温を適切に管理していますか? 特に乾燥した冬場は加湿器の使用も検討しましょう。しかし、過剰な加湿はカビの発生を招く可能性もあります。

専門家の意見を仰ぐ

上記の点をチェックし、写真や動画で記録した後、専門家に相談することをお勧めします。 具体的には、以下の専門家に相談してみましょう。

  • 不動産会社:まずは契約している不動産会社に相談しましょう。 彼らは、大家との交渉を仲介してくれる可能性があります。
  • 建築士・不動産鑑定士:建物の構造上の問題や、結露・カビ発生の原因を専門的に判断してもらうために、建築士や不動産鑑定士に調査を依頼しましょう。 調査費用は発生しますが、証拠として非常に有効です。
  • 公的機関:自治体の住宅相談窓口などに相談することもできます。 彼らは、あなたの権利を守るためのアドバイスをしてくれます。

専門家による調査で、建物の構造上の問題が原因と判断された場合、大家は修繕義務を負います。 修繕を拒否する場合は、裁判等による法的措置も検討する必要があるかもしれません。

具体的なアドバイス

1. **証拠の収集:** カビの発生状況を写真や動画で詳細に記録しましょう。 窓の結露、壁のカビ、家具のカビなど、あらゆる証拠を収集します。 日付と時刻を記録することも忘れずに。

2. **記録の保管:** 記録した写真や動画、そして大家とのやり取りの記録(メール、手紙など)は、大切に保管しましょう。 これらは、今後の交渉や裁判において重要な証拠となります。

3. **専門家への相談:** 不動産会社、建築士、不動産鑑定士、公的機関など、複数の専門家に相談し、それぞれの意見を聞きましょう。 複数の専門家の意見があれば、より説得力のある主張ができます。

4. **交渉の記録:** 大家との交渉は、必ず記録に残しましょう。 日付、時間、場所、交渉内容、そして相手の発言を詳細に記録します。 メールや手紙でのやり取りは、証拠として非常に有効です。

5. **法的措置の検討:** 交渉がうまくいかない場合は、弁護士に相談し、法的措置を検討しましょう。 裁判を起こすことは、時間と費用がかかりますが、あなたの権利を守るためには必要な手段です。

事例紹介

実際に、建物の構造上の問題が原因で結露・カビが発生し、大家が修繕義務を負った事例は多数あります。 例えば、古いマンションで断熱材が不足していたり、窓の気密性が低かったりする場合、結露・カビが発生しやすいです。 これらの事例は、あなたの場合を主張する上で有効な証拠となります。

まとめ

賃貸住宅における結露・カビ問題は、必ずしも借り手の責任ではありません。 建物の構造上の問題が原因である可能性が高い場合は、大家に修繕を請求する権利があります。 証拠をしっかり集め、専門家の意見を参考に、積極的に交渉を進めていきましょう。 必要であれば、法的措置も検討する必要があります。 健康被害も懸念されるため、早急な対応が重要です。

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