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賃貸住宅退去時のフローリング補修:過剰な請求への対処法
8年間居住された賃貸住宅の退去に伴い、フローリングの補修費用として23万円の追加請求を受けられたとのこと、大変なご心痛かと存じます。この金額が妥当かどうか、そして連帯保証人への請求、行政書士への相談など、順を追って解説いたします。
フローリングの損傷と補修費用の妥当性
まず、損傷の内容について確認しましょう。
* イスのキャスターによる傷(1㎡×2ヶ所):これは居住者の責任範囲と判断される可能性が高いです。しかし、1㎡×2ヶ所という範囲であれば、部分的な補修で済むケースも多く、全面張替えは過剰な対応と言えます。
* 日光による変色(2㎡程度):これは居住者の責任とは言い切れません。経年劣化や日当たりによる自然現象である可能性が高いです。通常、経年劣化による損耗は貸主の負担となります。
23万円という高額な請求は、全面張替え費用と推測されますが、損傷の程度から判断すると、部分的な補修で済む可能性が高いです。不動産会社に、以下の点を明確に伝えましょう。
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* 損傷箇所の具体的な写真や動画を提示する。
* 部分補修の見積もりを請求する。
* 他の同程度の物件における一般的な補修費用を調査し、比較する。
部分補修と全面張替えの費用差
部分補修と全面張替えでは、費用に大きな差が出ます。部分補修であれば、数万円で済む可能性も十分あります。全面張替えが必要な場合でも、損傷箇所のみに限定すれば、23万円という金額は高すぎる可能性があります。
専門家の意見:不動産鑑定士や建築士に相談し、損傷箇所の状況と適切な補修費用について意見を求めるのも有効です。専門家の意見書があれば、不動産会社との交渉に有利に働きます。
連帯保証人への請求について
敷金を超える費用を支払わない旨を通知した場合、連帯保証人に請求が行く可能性はあります。連帯保証契約の内容をよく確認しましょう。しかし、請求が不当であると判断できる場合は、連帯保証人に相談し、状況を説明することで、請求を回避できる可能性もあります。
行政書士への相談と返還請求
行政書士に相談し、返還請求を依頼する場合、以下の点に注意しましょう。
* 証拠の収集:賃貸契約書、敷金領収書、損傷箇所の写真・動画、見積もり書など、全ての証拠を準備しましょう。
* 費用:行政書士への依頼には費用がかかります。事前に費用を確認しましょう。
* 交渉:行政書士は交渉のプロです。不動産会社との交渉を円滑に進めてくれます。
* 訴訟:交渉がまとまらない場合は、訴訟も視野に入れる必要があります。
具体的な行動ステップ
1. 不動産会社に書面で異議を申し立てる:損傷箇所の状況、部分補修の提案、過剰な請求額への異議を明確に記載した書面を送付します。写真や動画などの証拠資料も添付しましょう。
2. 専門家への相談:不動産鑑定士や建築士に相談し、専門家の意見書を作成してもらいます。
3. 交渉の継続:不動産会社との交渉を継続し、妥当な金額で合意を目指します。
4. 行政書士への相談:交渉がまとまらない場合は、行政書士に相談し、返還請求を依頼します。
5. 訴訟:それでも解決しない場合は、裁判を検討します。
まとめ:冷静な対応と証拠の確保が重要
賃貸住宅の退去時のフローリング補修費用に関するトラブルは、冷静な対応と証拠の確保が非常に重要です。過剰な請求と感じた場合は、すぐに異議を申し立て、専門家の意見を参考にしながら、交渉を進めていきましょう。