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築10年RCマンションの壁クロスから発する臭いの原因と対処法
半年前に引っ越した築10年程度のRCマンションで、壁クロスからプラスチックやポリプロピレンが変質したような臭いが発生し、頭痛、目のチカチカ、咳、喉の痛みなどの症状が出ているとのこと。さらに、小さなお子さんにも影響が出ているとのことですので、非常に深刻な状況です。管理会社も対応してくれないため、非常に困っているというご相談ですね。
まず、ご安心ください。このような状況は決して珍しいものではありません。築年数に関わらず、建材の劣化やカビ、VOC(揮発性有機化合物)などによって、健康被害を及ぼすような臭いが発生することがあります。
臭いの原因を特定する
まずは、臭いの原因を特定することが重要です。ご指摘のように、壁クロスが原因の可能性が高いですが、他の可能性も検討する必要があります。
- 壁クロス:経年劣化による変質、カビの発生、施工不良など。
- 建材:接着剤、断熱材、塗料などから揮発するVOC。
- カビ:壁内部やクロス裏に発生している可能性。
- 排水管:排水管のつまりや劣化による臭いの発生。
臭いの発生源を特定するために、以下のことを試してみてください。
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- 臭いの発生場所の特定:部屋の様々な場所の臭いを嗅ぎ、臭いの強い場所を特定する。
- 換気:窓を開けて換気をし、臭いが軽減するかどうかを確認する。軽減する場合は、外部からの臭いの侵入の可能性も考えられる。
- 湿度測定:湿度の高い場所ではカビが発生しやすいので、湿度計で湿度を測定する。
- 専門業者への相談:原因が特定できない場合は、建築会社や害虫駆除業者などに相談して、専門家の意見を聞く。
シックハウス症候群の可能性
ご質問にある「シックハウス症候群」は、新築住宅だけでなく、築年数の経過した住宅でも発生する可能性があります。建材から放出されるホルムアルデヒドなどのVOCが原因で、頭痛、目や喉の痛み、咳、アレルギー症状などを引き起こします。築10年でも、建材の劣化やカビなどによってVOCの放出量が増加し、症状が悪化することがあります。
管理会社への対応と相談窓口
管理会社に現状を説明し、再度対応を求める必要があります。その際、以下の点を意識しましょう。
- 具体的な症状を伝える:頭痛、目のチカチカ、咳、喉の痛みなど、具体的な症状を具体的に伝える。
- 臭いの発生場所を明確にする:壁クロスから臭いが発生していることを明確に伝える。
- 写真や動画の撮影:臭いの発生場所や症状を記録するために、写真や動画を撮影する。
- 専門家への相談を提案する:管理会社に、建築会社やシックハウス症候群に詳しい専門家への相談を提案する。
管理会社が対応してくれない場合は、以下の相談窓口に相談することをお勧めします。
- 自治体の住宅相談窓口:お住まいの自治体の住宅相談窓口に相談する。
- 消費者センター:消費者センターに相談する。
- 弁護士:法的措置を検討する場合には、弁護士に相談する。
具体的な対策と改善策
管理会社との交渉が難航する場合は、以下の対策を検討しましょう。
- 空気清浄機の設置:高性能な空気清浄機を設置して、室内の空気を浄化する。
- 換気の改善:窓を開けるだけでなく、換気扇を効果的に使用し、室内の空気を循環させる。
- 消臭剤の使用:安全性の高い消臭剤を使用する。ただし、根本的な解決にはならないため、一時的な対策として使用する。
- クロス張替え:最終的には、壁クロスの張替えが必要になる可能性が高いです。管理会社に強く交渉するか、専門業者に相談して、費用負担について検討する。
専門家の意見
建築士やシックハウス症候群の専門医に相談することで、客観的な証拠を得ることができ、管理会社への交渉を有利に進めることができます。専門家による調査で、クロスが原因と判断されれば、管理会社は修繕義務を負う可能性が高いです。
まとめ
賃貸マンションの壁クロスから発生する臭いは、健康被害につながる可能性があるため、早急な対応が必要です。管理会社との交渉、専門家への相談、そして具体的な対策を講じることで、安全で健康的な住環境を取り戻すことができます。諦めずに、粘り強く対応していきましょう。