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賃貸マンションでのピアノ・エレクトーン設置:床への負担と対策
築2年、RC造、12畳の洋室にピアノ(約250kg)とエレクトーン(約110kg)の設置をご検討とのこと。床が「ふわふわした感じ」とのことですので、床の強度や耐久性が心配ですね。結論から言うと、楽器の設置自体は不可能ではないものの、十分な確認と対策が不可欠です。
RC造でも床の強度にはばらつきがある
RC造は地震に強いことで知られていますが、床の強度については、建物の設計や施工、使用されている材料によって大きく異なります。12畳の洋室とはいえ、360kg以上の重量を一点に集中させることは、床への大きな負担となります。「ふわふわした感じ」というのは、床材の材質や下地、あるいは施工上の問題が考えられます。
床の強度を確認する方法
不動産会社に確認するだけでなく、ご自身でも床の強度を確認する必要があります。具体的には以下の方法があります。
- 不動産会社に構造図の提示を依頼する:床の構造や耐荷重に関する情報が記載されている可能性があります。専門家に見てもらうのも良いでしょう。
- ピアノ設置予定箇所に、複数の大人に立ってもらう:ピアノとエレクトーンを置く予定の位置に、数人が立って、床の沈み込み具合を確認します。明らかに沈み込むようであれば、楽器の設置は難しいでしょう。
- 専門業者に相談する:ピアノの設置に詳しい業者に相談し、床の強度診断を依頼しましょう。彼らは適切な対策を提案してくれます。
床への対策
床の強度が確認でき、設置可能と判断された場合でも、床への負担を軽減するための対策が必要です。
- 床補強:専門業者に依頼して、床下に補強材を入れるなどの補強工事を行うのが最も確実です。費用はかかりますが、楽器の設置によるトラブルを防ぐことができます。
- 分散荷重:ピアノとエレクトーンを置く位置を分散させ、一点に集中しないようにします。また、ピアノの下には、専用のピアノボードを敷くことで、荷重を分散し、床への負担を軽減できます。ピアノボードは、楽器店などで購入できます。
- 防振対策:ピアノやエレクトーンの振動による床への負担を軽減するために、防振ゴムなどを活用しましょう。これにより、床への衝撃を吸収し、音漏れ対策にもなります。
契約前に確認すべき事項
契約前に、以下の点を不動産会社と明確に確認しましょう。
- 楽器設置の許可:書面で許可を得ることが重要です。口頭での合意だけでは、トラブルになった際に不利になります。
- 床の補修費用:楽器設置による床の損傷が発生した場合の費用負担について、明確な合意を得ましょう。契約書に明記してもらうのが理想的です。
- 解約時の状況:退去時の床の状態について、どのような基準で判断されるのかを事前に確認しておきましょう。写真やビデオで記録を残すことも有効です。
ワンルームマンションでの楽器設置:現実的な検討
12畳の洋室であっても、ピアノとエレクトーンを置くスペースを確保するのは容易ではありません。特に、防音対策や床補強などを考慮すると、さらにスペースが必要になります。ワンルームマンションでは、楽器の設置が物理的に困難な場合もあります。
代替案の検討
もし、現在の物件で設置が困難な場合は、以下の代替案を検討してみましょう。
- より広い物件を探す:楽器の設置スペースと防音対策のためのスペースを確保できる物件を探しましょう。地方では物件数が少ないかもしれませんが、根気強く探すことが重要です。
- 練習室の利用:自宅以外に、練習室を借りるという選択肢もあります。定期的に練習室を利用することで、自宅での練習時間を短縮し、騒音問題を回避できます。
- 電子ピアノ・電子キーボードの検討:アコースティックピアノやエレクトーンに比べて重量が軽く、防音対策も比較的容易です。音質も向上しており、練習用としては十分な選択肢です。
専門家の意見
建築士や不動産のプロに相談することで、より具体的なアドバイスを得ることができます。彼らは、建物の構造や床の強度について専門的な知識を持っており、適切な対策を提案してくれるでしょう。
まとめ
賃貸マンションにピアノとエレクトーンを設置することは、床の強度や騒音問題など、様々な課題を伴います。しかし、適切な確認と対策を行うことで、安心して楽器演奏を楽しむことができます。不動産会社との丁寧なコミュニケーション、専門家への相談、そして現実的な代替案の検討が重要です。焦らず、じっくりと検討し、最適な解決策を見つけてください。