認知症高齢者の徘徊と持ち去り行動:グループホームでの対応とインテリアの工夫

私の母は昭和6年生まれの80才です。要介護2で徘徊を繰り返し現在、グループホームでお世話になっていますが、最近、他の部屋に入ったり、人の洋服などを持ってきたりしてしまうようで、注意されて、もらったものと言ったり、名前まで書き直したりしてしまう事もあるようです。かと思えば、施設の人が勝手に飴を持って行ってしまったなどの言動もあります。認知症だと思っていますが、施設では、認知症ではそんな事しない、と言いきっています。それでは、まるで、認知症以前の普通に暮らしていた時から泥棒でもしたいたかのような言い草でしたが、行くところがなければ、私たちが困るので何も反論できないのを知っていて、言いたい放題いわれ、気持の置き場がないほどです。物に対し執着心や、人の物が何でも良く見え、子供のように欲しがったり、物をもってきてしまったり、… 名前を書き直す知恵だけは働くようですが、これって、認知症ではないんですか?

高齢者の徘徊と持ち去り行動:認知症の可能性

ご心配されているお母様の様子、大変お辛いですね。80歳で要介護2、徘徊を繰り返す状況、そして他人の持ち物を持ち去ったり、名前を書き換えたりする行動は、認知症の可能性が高いと推測されます。施設の対応に納得できないお気持ちもよく分かります。

認知症の症状は、人によって様々です。施設の職員の「認知症ではそんなことをしない」という発言は、専門家としての発言としては適切ではありません。認知症は、記憶障害や判断力の低下だけでなく、行動や心理症状(BPSD)を伴うことが多く、徘徊や持ち去り行動もその一つです。 お母様の行動は、認知症に伴うBPSDの一種と考えられます。

認知症による行動・心理症状(BPSD)とは?

BPSDは、認知症に伴って現れる様々な行動や心理症状の総称です。具体的には、徘徊、暴力、攻撃性、不穏、抑うつ、幻覚、妄想などが挙げられます。これらの症状は、認知機能の低下によって引き起こされるだけでなく、環境要因も大きく影響します。

グループホームでの対応と家族の役割

まず、施設に対して、お母様の症状について改めて説明し、専門医による診断と適切なケアプランの作成を求めることが重要です。 認知症専門医の診察を受け、診断に基づいた適切な薬物療法や非薬物療法(環境調整など)を検討しましょう。

施設との具体的な話し合いのポイント

* 具体的な行動事例を記録する:いつ、どのような状況で、どのような行動があったのかを詳細に記録しましょう。日付、時間、場所、行動の内容、状況などを具体的に記述することで、施設側も状況を把握しやすくなります。
* お母様の気持ちを理解しようとする姿勢を示す:施設の職員に、お母様の行動の背景にある気持ちを理解しようと努力していることを伝えましょう。
* 専門医の診断結果を提示する:認知症専門医の診断結果を提示することで、施設側にも状況を理解してもらいやすくなります。
* 協力体制の構築:施設と連携し、お母様に合わせたケアプランを作成し、定期的に状況を共有しましょう。

インテリアの工夫による環境調整

グループホームの環境を調整することで、お母様の徘徊や持ち去り行動を軽減できる可能性があります。

視覚的な工夫

* 部屋の区画を明確にする:視覚的な区切りを作ることで、お母様が自分の部屋を認識しやすくなります。例えば、色使いや模様替え、目印となる家具の配置などを工夫してみましょう。落ち着いた色調のインテリアを選ぶと、落ち着きを与え、徘徊を抑制する効果が期待できます。例えば、紫や青などの寒色系はリラックス効果があるとされています。
* 分かりやすいサイン:部屋番号やトイレの表示などを大きく、分かりやすく表示しましょう。視覚的な情報が不足していることで、混乱が生じる可能性があります。
* 見やすい時計とカレンダー:時間や日付の感覚が曖昧になっている可能性があります。大きな文字で表示された時計とカレンダーを設置しましょう。

触覚的な工夫

* 安全な素材を使用する:角のある家具や鋭利なものは避け、安全な素材の家具を選びましょう。
* 手触りの良い素材:柔らかい布や木製の家具など、手触りの良い素材を取り入れることで、落ち着きを与え、不安感を軽減する効果が期待できます。

聴覚的な工夫

* 穏やかな音楽:穏やかな音楽を流すことで、落ち着きを与え、不安感を軽減する効果が期待できます。ただし、音量に注意し、お母様に不快感を与えないようにしましょう。

専門家の視点:認知症ケアの専門家からのアドバイス

認知症ケアに携わる専門家によると、認知症高齢者の徘徊や持ち去り行動は、不安やストレス、認知機能の低下などが原因として考えられます。そのため、環境調整による安心できる空間づくりが非常に重要です。 また、個々の状況に合わせた個別ケアが不可欠です。

まとめ

お母様の状況は、認知症の可能性が高いと考えられます。施設と積極的に連携し、専門医の診断を受け、適切なケアプランを作成することが重要です。 インテリアの工夫も、環境調整の一環として有効な手段です。 落ち着きのある空間づくり、安全性の確保、視覚・触覚・聴覚への配慮などを通して、お母様の安心安全を確保し、穏やかな生活を送れるようサポートしていきましょう。 諦めずに、お母様とご家族、そして施設の職員が協力し、最善の対応を検討することが大切です。

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