認知症の母の宝石の管理:安心と楽しみの両立を目指して

認知症の母の宝石の管理について質問です。母は現在軽度の認知症で老人施設にいます。父は他界し現在は私の姉が母の後見人となっています。母が施設に入所したのは昨年で、その際に若いときから買い集めた宝石も持って行きました。ですが・・・というか、案の定というか・・・入所当初の精神不安もあり、「お掃除の人に宝石が盗まれた!」と騒ぎだしました。ですが、これは母の妄想だったのでちゃんと3日後に彼女の部屋から発見され、一段落付きました。後見人である姉はもうこんな騒ぎを起こしてもらいたくないと思ったらしく、母の全ての宝石を「預かる」といって事実上取り上げてしまいました。ただ、母の精神が安定していると「宝石を身につけたい」「もう死ぬまで宝石が見られないのは寂しい」と私に訴えます。私としては全ての宝石を母に渡すのでは無く数量が一目でわかる程度を渡し、あたかも「本」に見えるジュエリーボックスに収納すれば母の盗難の不安も解消しつつ宝石を楽しめるのではないか?と姉に提案したのですが、まったく取り合ってもらえません。実は私と姉は、しょっちゅう母の介護の事で対立しています。今回も姉は後見人としての職務の都合上、トラブルの元は一つでも多く排除したい。という思いが先行し、宝石を通して母が色々思い出に浸る時間を想像することをしません。高価な宝石を認知症の老人に渡すことはリスクが大きいし、今後認知症が進行すればもっとリスクが高くなります。また騒ぎを起こすことも十分考えられます。一方で、母には1日でも長く日々の楽しみを満喫してほしいという思いもあります。母の財産管理に付いては、司法書士の後見監督人が付いているのでまず大丈夫とは思いますが、何分、私には金銭の大まかな流れすら、絶対に教えてくれません。(後見人は法律上お金の使い道を公表しなくて良いそうです)また、いつも姉は「私ばかり無報酬で色々やっている。」と不満を私や母に怒りの矛先をぶつけています。実際には私だって、姉ほどでは無くとも色々やっているので決して姉ばかりにはしていないつもりなのですが・・・意見がいつも対立するので、私のやることなすことが不満なのでしょう・・・そんなこんなで私は姉のことを信頼することが出来ないでいます。「もしかすると宝石を売ってしまって自分のお小遣いにしたかも?」と変な事まで考えてしまいます。後見人であれば母の全ての財産の運用ができるので、母の宝石のの売買も法律上可能なのでしょうか?

認知症と宝石の管理:難しいバランス

認知症の母の宝石管理は、母の心の安らぎと安全、そして財産管理の透明性の確保という、難しいバランスの上に成り立つ課題です。ご姉弟間の意見の相違も、状況を複雑にしています。まずは、それぞれの立場を理解し、冷静に解決策を探ることが重要です。

後見人の権限と宝石の売買

後見人は、被後見人の財産を管理する権限を有します。そのため、宝石の売買も法律上可能です。しかし、売買には、被後見人の利益を最優先し、司法書士などの後見監督人の同意を得る必要があるなど、厳格な手続きが求められます。勝手に売却することはできません。

後見人の職務と倫理

後見人は、被後見人の利益を最優先し、誠実に職務を遂行する義務があります。私的な利益のために財産を処分することは、重大な法的責任を問われる可能性があります。姉さんの行動に疑問を感じるのは当然です。

司法書士への相談

ご質問にあるように、司法書士の後見監督人がついていることは安心材料です。まずは、司法書士に現状を説明し、姉さんの行動について相談することをお勧めします。後見監督人は、後見人の行動が適切かどうかを監視し、必要に応じて介入する権限を持っています。

母の心のケアと安心感の確保

母の精神的な安定を保つことは、非常に重要です。宝石は、母にとって大切な思い出の品であり、心の支えとなっている可能性があります。

代替案の提案

姉さんと対立せずに、母の心の安らぎと安全を確保するための代替案を考えてみましょう。

  • 一部の宝石を厳選して、安全なジュエリーボックスに保管する:母が容易にアクセスできる場所に、数点の宝石を保管します。ジュエリーボックスは、見た目も美しく、まるで本のように見えるものを選び、盗難防止にも配慮しましょう。例えば、鍵付きのボックスや、目立たない場所に収納するなどです。 母が自分で開け閉めできるか確認することも大切です。
  • 写真や動画で宝石を記録する:全ての宝石を写真や動画で記録しておけば、紛失や盗難があった場合に証拠として役立ちます。また、母がいつでも宝石の写真を見られるようにすることで、心の慰めになる可能性があります。
  • 定期的な面会とコミュニケーション:母と定期的に面会し、宝石に関する話をしたり、思い出を共有したりすることで、心のケアに繋がります。母が宝石を身に着けたいと言っている場合は、安全な状況下で許可するのも良いでしょう。例えば、施設のスタッフに見守ってもらいながら、短時間だけ身につけるなどです。
  • 専門家への相談:認知症ケアに詳しい専門家(医師、看護師、ケアマネージャーなど)に相談し、母の状況に合わせた適切な対応策を検討しましょう。専門家のアドバイスは、ご姉弟間の意見調整にも役立ちます。

姉さんとのコミュニケーション

姉さんとの関係改善も重要です。

  • 冷静な話し合い:感情的にならず、冷静に姉さんと話し合うことが重要です。それぞれの立場や気持ちを理解し、共通の目標(母の幸福)に向かって協力していく姿勢を示しましょう。
  • 記録の共有:母の財産管理に関する記録を共有し、透明性を高めることで、姉さんの不安を解消できるかもしれません。記録には、宝石のリスト、写真、保管場所などを含めることが有効です。
  • 役割分担の明確化:介護や財産管理における役割分担を明確にし、それぞれの負担を軽減することで、姉さんの負担感を減らすことができます。例えば、姉さんが財産管理を主に担当する代わりに、あなたが母の身の回りの世話などを積極的に担うなどです。
  • 第三者への相談:どうしても意見が合わない場合は、家族相談や民生委員などに相談し、第三者の意見を聞くのも有効です。

専門家の意見

認知症ケアに詳しい専門家は、次のようにアドバイスします。「認知症の方にとって、思い出の品は心の支えとなる大切なものです。しかし、安全面にも配慮する必要があります。ご家族で話し合い、母の状況や性格を考慮した上で、適切な管理方法を決定することが重要です。専門機関の相談も有効です。」

まとめ

認知症の母の宝石管理は、難しい課題ですが、冷静な判断と適切な対応によって、母の心の安らぎと安全を両立させることが可能です。司法書士、専門機関、そして姉さんとのコミュニケーションを効果的に活用し、最善の解決策を見つけていきましょう。

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