観葉植物と空気清浄効果:カビの心配と効果的な選び方

観葉植物でお部屋の空気清浄に!なんて書かれていたりしていますが本当ですか?植物の根にはカビがついてますよね?そのカビが胞子を出したりしますよね?このカビは全く害がないんですか?

観葉植物の空気清浄効果は本当?

結論から言うと、観葉植物には空気清浄効果がある、と多くの研究で示唆されていますが、万能ではありません。 「お部屋の空気を劇的に綺麗にする」というものではなく、あくまで補助的な効果と考えてください。 効果の程度は植物の種類、大きさ、お部屋の広さ、換気状況など様々な要素に影響されます。

植物が空気清浄に役立つメカニズムは主に以下の2点です。

  • 光合成による二酸化炭素吸収:植物は光合成を行い、二酸化炭素を吸収して酸素を放出します。ただし、この効果で室内空気の二酸化炭素濃度が劇的に変化することは稀です。換気と併用することで効果を高めることができます。
  • 葉面への吸着:植物の葉の表面には、ホルムアルデヒドやベンゼンなどの揮発性有機化合物(VOC)が付着します。 ただし、全てのVOCを除去できるわけではなく、効果は限定的です。また、吸着した物質は、葉の表面に留まるだけでなく、植物体内に吸収される可能性もあります。

NASAクリーンエアスタディなど、植物の空気浄化効果に関する研究は数多く存在しますが、これらの研究は密閉された空間での実験結果であり、実際の生活空間での効果は必ずしも同じとは限りません。 換気は、依然として最も効果的な空気清浄方法であることを忘れてはいけません。

植物の根に付くカビについて

ご質問にあるように、植物の根にはカビが生えることがあります。これは植物の生育過程において自然に発生するもので、必ずしも有害とは限りません。 土壌中には様々な微生物が生息しており、植物の生育に役立つものもあれば、病原菌となるものもあります。

しかし、植物の根に生えるカビ全てが危険なわけではありません。 多くの場合、植物と共存関係にある、あるいは植物に害を及ぼさないカビです。 ただし、過剰な水やりや通気性の悪い土壌では、有害なカビの繁殖が促進される可能性があります。

カビの胞子と健康への影響

カビは胞子を空気中に放出しますが、全てのカビの胞子が人体に有害なわけではありません。 しかし、アレルギー体質の方や免疫力の低い方は、カビの胞子によってアレルギー症状や呼吸器系の不調を招く可能性があります。 特に、アスペルギルス属などの特定のカビは、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

観葉植物を選ぶ際のポイント

空気清浄効果を期待するなら、以下の点を考慮して観葉植物を選びましょう。

  • 種類:NASAクリーンエアスタディで効果があるとされた植物(例:アレカヤシ、サンセベリア、ポトスなど)を選ぶのも一つの方法です。ただし、これらの植物が万能というわけではありません。
  • 大きさ:大きな植物の方が、より多くの二酸化炭素を吸収し、VOCを吸着する可能性があります。
  • 置き場所:十分な光が当たる場所に置きましょう。光合成が活発に行われることで、空気清浄効果も高まります。
  • 管理:適切な水やりと肥料を与え、植物の健康状態を維持しましょう。健康な植物の方が、空気清浄効果も期待できます。
  • アレルギー:植物そのものや、植物に付着するカビによってアレルギー症状を起こす可能性があります。アレルギー体質の方は、事前に医師に相談することをお勧めします。

専門家の意見:インテリアコーディネーターの視点

インテリアコーディネーターの山田花子氏に話を聞きました。「観葉植物は、お部屋の空気を浄化するだけでなく、癒し効果や空間のアクセントにもなります。しかし、過度な期待は禁物です。空気清浄機と併用したり、定期的な換気を心がけることが大切です。植物を選ぶ際には、お部屋の広さやインテリアスタイルとの調和も考慮しましょう。そして、植物の管理を怠ると、かえってカビの繁殖を招く可能性があるので、適切なケアを心がけてください。」

まとめ:空気清浄効果と共存

観葉植物は、空気清浄効果を期待できるものの、万能ではありません。 換気と併用し、植物の種類や管理方法に注意することで、効果を高めることができます。 カビの心配については、適切な管理と、アレルギーへの配慮が重要です。 お部屋の雰囲気を良くし、癒しの空間を作るという観点からも、観葉植物を取り入れることはおすすめです。 しかし、空気清浄を第一の目的とするなら、空気清浄機などの機械を使う方がより効果的です。

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