要介護者のオムツ着用への移行:抵抗のある父親への対応

要介護2の父にオムツを受け容れさせるにはどうしたら良いでしょうか? ようやく78歳の父の介護認定が決まりました。母はがんの再手術を終えて現在入院中ですが、まもなく退院を予定してます。父は最近毎日大便で便器とパンツを汚しています。便座には毎回トイレに行くたびに汚れが確認できます。掃除は母の入院中は専ら私が行っています。父の一番の困った行動は、汚れたパンツをそのまま家族の洗濯物と一緒に洗おうとすることです。ここ最近は、大量の大便を付着させており、匂いも誤魔化せません。私が発見し、洗おうとすると異常な怒りを見せて大声で喚きます。「自分で洗う」といって引き下がりません。どこで洗うのかと思えば、台所のシンクを使い出したので、止めさせました。他にも浴槽内で脱糞してしまったり、風呂場で下着を洗って誤魔化していたようです。大便の汚れは全て洗い落としたから大丈夫だと言い張るのですが、そもそもきちんと洗える人なら便座を毎回汚すようなことはありえないはずです。この誰にでもわかる理屈がどうしても判らないのか受け容れられないようです。大便を撹拌した洗濯物を入院している母に届けるのは非常に忍びなく、本当に情けなくなります。洗濯機が幸い2台あるので、1台を父用に分離したいと提案したら大激怒です。洗濯物を隠すようになってしまいました。部屋中に汚臭だけが充満してます。無視して父以外の洗濯物だけを洗おうとしても怒り出す始末です。入院患者がいるのに洗濯が普通にできない状態です。介護用の尿漏れパッドやオムツは既に家に配備してあり、いつでも使える状態なのですが、肝心の本人が頑なに拒否しており、母が入院前は毎日パンツを洗っていたのです。母の入院後、状態の悪化が著しい父の姿に愕然とします。退院してきた母にこれ以上の負担を強いるわけには行きません。「感染症は命にかかわるのでくれぐれも気をつけるように」と母の主治医には釘を刺されています。父は母の病状をきちんと認識できているかさえ疑わしい状態です。私は既に1度父が感染源と思われるO-157に罹患した経験があります。もし母が同じ状態になればもう助からないかもしれません。強い危機感があります。父自体は全く意に介していません。他にも問題行動はたくさんあるのですが、これだけは止めさせなければどうにもなりません。どのようにオムツに移行させるべきでしょうか。本人が受け容れないのに強いるのは不本意です。しかし綺麗事も言ってられません。

現状の把握と問題点の整理

ご高齢のお父様の介護、そしてご入院中の奥様の看病と、大変な状況にあることと思います。まず、現状を整理し、問題点を探ることから始めましょう。

* 汚物処理の問題:お父様は排泄後の処理を適切に行えず、便座や下着を汚してしまう。
* 衛生管理の問題:汚れた下着を洗濯機で洗おうとする行為は、感染症のリスクを高める重大な問題。特に、ご入院中の奥様への感染リスクは深刻です。
* コミュニケーションの問題:お父様は、オムツの着用や汚物処理の必要性を理解しておらず、抵抗を示す。
* 心理的な問題:プライドや尊厳の維持、自立心の低下などが、抵抗の背景にある可能性がある。

オムツへの移行をスムーズに進めるためのステップ

お父様の抵抗を最小限に抑え、安全かつ衛生的にオムツに移行するための具体的なステップをご紹介します。

ステップ1:医師やケアマネージャーへの相談

まずは、かかりつけ医やケアマネージャーに相談しましょう。認知機能の低下や、その他の精神的な問題が抵抗の背景にある可能性があります。専門家のアドバイスを受けることで、お父様に合わせた適切なアプローチ方法を見つけることができます。

ステップ2:お父様の気持ちを理解する

お父様はなぜオムツを拒否するのでしょうか?プライド、自立心の低下、不快感、理解不足など、様々な理由が考えられます。お父様の気持ちを丁寧に聞き取り、理解しようと努めることが大切です。

ステップ3:段階的なアプローチ

いきなりオムツを着用させるのではなく、段階的に進めていきましょう。

  • 尿漏れパッドの使用:まずは、オムツではなく、尿漏れパッドを試してみましょう。オムツに抵抗がある場合、パッドの方が受け入れやすい可能性があります。パッドの使用に慣れてきたら、徐々に吸収力の高いパッドに移行します。
  • オムツの種類の検討:様々な種類のオムツがあります。布オムツ、紙オムツ、パンツ型オムツなど、お父様に合ったタイプを選びましょう。肌触りが良いものや、装着感が快適なものを選んで、不快感を軽減することが重要です。試着させて、お父様の意見を聞きながら選ぶと良いでしょう。
  • 時間帯を限定する:夜間だけ、あるいは外出時だけオムツを使用するなど、最初は時間帯を限定して使用してみましょう。徐々に着用時間を延ばしていくことで、抵抗感を和らげることができます。

ステップ4:具体的な説明と共感

お父様に、オムツを使用する理由を丁寧に説明しましょう。

* 「お母さんが病気で入院していて、感染症にかかると大変危険だから、一緒に感染症を防ぐために協力してほしい。」
* 「最近、トイレに間に合わなくて困っているみたいだね。オムツを使えば、安心して過ごせるよ。」
* 「オムツは、あなたを助けるためのものだよ。決して、あなたを子供扱いしているわけではないよ。」

といったように、共感と理解を示しながら説明することが重要です。

ステップ5:環境整備とサポート

* 清潔なトイレ環境:便座を清潔に保ち、トイレを使いやすくする工夫が必要です。手すりを取り付けたり、便座を高くしたりするなどの工夫も有効です。
* 適切な排泄介助:排泄のタイミングを把握し、適切な介助を行うことで、事故を防ぎます。
* 家族の協力:家族全員で協力し、お父様をサポートすることが重要です。役割分担を明確にすることで、負担を軽減できます。
* 介護用品の活用:介護用品を有効活用しましょう。ポータブルトイレ、おしり洗浄器など、快適な排泄をサポートする様々なアイテムがあります。

専門家の活用

介護は一人で抱え込まず、専門家の力を借りることも検討しましょう。

* ケアマネージャー:介護サービスの利用相談や、介護計画の作成、各種手続きのサポートなどを行います。
* 訪問介護員:自宅に訪問し、排泄介助や身体介護などを行います。
* 精神科医・神経科医:認知機能の低下や精神的な問題がある場合は、専門医の診察を受けましょう。

具体的な事例と解決策

例えば、お父様が「自分で洗う」と主張する場合は、「お父さんの気持ちはよくわかるけど、今は感染症の危険性が高いから、一緒に安全な方法を考えよう」と提案し、一緒に洗濯方法を検討してみましょう。洗濯機を2台に分けることに抵抗がある場合は、洗濯時間をずらす、あるいは、お父様専用の洗濯ネットを使用するなど、工夫が必要です。

まとめ

オムツへの移行は、時間と忍耐を要するプロセスです。お父様の気持ちを理解し、段階的なアプローチ、そして専門家の協力を得ながら、安全で快適な生活環境を整えましょう。焦らず、一つずつ解決していくことが大切です。

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