被災者支援金と覚書:娘夫婦と親戚間のトラブル解決への道

覚書の効力について 娘夫婦と親戚間のトラブルです。 娘の夫つまり娘婿は、早くに両親を亡くし親戚の方々に育てられました。両親と共に育った家に娘を迎えて二児をもうけましたが、昨年3月11日の震災でその家が全壊し、娘婿の単身赴任先である他県に引っ越ししました。 その際、被災者生活再建支援制度による支援金を頂きました。娘は、初めての土地で勝手もわからず、生活にも苦しんでおりましたので、大変喜んでいました。 ところが親戚の方々から、家を建て直すので支援金を渡すように言われました。 相続の手続きをしていないので、家の所有者は婿の祖父になっています。婿の家ではないというのが、親戚の主張です。 親戚の方々は、婿に覚書を書かせました。支援金等は親戚の方々に譲るという内容のものです。6人の親戚全員と同じ文書を結んでいます。 すでに、娘も、支援金の一部を払っています。 今回、その覚書を理由に全額の支払を求め、民事調停を申し立ててきました。 娘は市の法律相談でその旨を相談したところ、次のような回答でした。 ①被災者生活再建支援制度については、実際にその建物に住んでいた人が対象となるので、法律的には支払う義務はないのですが、 ②覚書があるのでは、その時点で譲る意志があったことは明白なので、払わざるを得ないだろう 法律とは、こういうものなのでしょうか。 私見ですが、元々、婿は気が弱く、親戚に育てて貰った恩義があります。覚書を迫られれば書かざるを得ない状況であったと推測されます。 それはそれとしても、 ③一方的に不利な契約は無効 民法民法第1条第2項の基本原則(=信義誠実の原則)に反する ④同じ内容の覚書を複数の方に書いているということは、覚書自体が実行不可能なものであり、そもそも成立していない のではないかと考えています。 生兵法ですので、現実にはどうなるのかわかりません。 以上、お知恵を貸して頂ければと思います。補足今回の問題を第三者的に見れば、年輩者たちが、何も知らない若者をうまく言いくるめて、お金をせしめようとしている、ということになると思います。調停の場で親戚に「なんで覚書を書かせたのですか」と質問すれば、合法的な説明はできないと思われますが、いかがでしょうか。

被災者生活再建支援金と覚書の法的効力

まず、被災者生活再建支援金は、実際に被災し、生活再建のために必要な方への支援を目的としています。 ご質問にあるように、娘婿が実際にその家に住んでおり、生活の拠点を失ったことが支援金の支給要件を満たしていると考えられます。そのため、法律的には、親戚に支援金を渡す義務はありません

しかし、問題となるのは、娘婿が親戚に対して「支援金を譲る」という内容の覚書を作成している点です。 この覚書が、法的拘束力を持つのかが争点となります。

覚書の法的効力:強要や不当な圧力

法律相談で「覚書があるため、譲る意志があったことは明白」と言われたとのことですが、これは必ずしも真実ではありません。 覚書が作成された状況を詳しく検討する必要があります。

ご質問にあるように、娘婿が親戚に育てられた恩義があり、精神的に弱い立場にあったと推測されます。 そのような状況下で、親戚から支援金の譲渡を迫られ、強い圧力を感じて覚書に署名した可能性が高いです。

もし、娘婿が自由な意思で支援金を譲渡する意思表示をしたとは認められない場合、この覚書は無効と判断される可能性があります。 民法第90条では、意思表示に錯誤、詐欺、脅迫があった場合は、無効とされています。 このケースでは、「脅迫」に近い状況があったと主張できる余地があります。

覚書の法的効力:信義誠実の原則

さらに、民法第1条2項の信義誠実の原則にも反する可能性があります。 信義誠実の原則とは、契約当事者は、互いに誠実に、そして公平に契約を履行しなければならないという原則です。 親戚が、娘婿の弱みにつけ込み、一方的に有利な覚書を作成させた行為は、この原則に反すると主張できます。

覚書の法的効力:実行可能性と複数への譲渡

また、覚書が6人の親戚全員に対して同じ内容で作成されている点も問題です。 支援金を複数の者に同時に譲渡することは、実行不可能です。 この点も、覚書の無効を主張する根拠となります。

民事調停における対応

民事調停では、上記の点を主張することが重要です。 具体的には、以下の点を証拠とともに主張しましょう。

  • 娘婿が覚書を作成した際の状況:親戚からの圧力、娘婿の精神状態など
  • 覚書作成時の娘婿の経済状況:支援金が生活再建に不可欠であったこと
  • 覚書の不公平性:一方的に親戚に有利な内容であること
  • 覚書の実行不可能性:支援金を複数の者に譲渡できないこと

専門家の意見を仰ぐ

これらの点を効果的に主張するためには、弁護士などの専門家の助言を受けることを強くお勧めします。 専門家は、証拠の収集方法、主張の仕方、調停における戦略などをアドバイスしてくれます。 弁護士費用は負担が大きいかもしれませんが、最終的に有利な解決を得るためには重要な投資となります。

親戚への質問:調停の場で

調停の場で親戚に「なぜ覚書を書かせたのか」と質問することは有効です。 親戚が合法的な説明をできない場合、そのことが覚書が無効であることの証拠となります。 ただし、感情的な対立を避けるため、弁護士などの専門家を通じて質問することをお勧めします。

具体的なアドバイス

* 証拠集め:覚書、支援金受給に関する書類、娘婿の精神状態を示す資料(医師の診断書など)を収集しましょう。
* 専門家への相談:弁護士や司法書士に相談し、適切なアドバイスを受けましょう。
* 冷静な対応:感情的にならず、冷静に事実を説明しましょう。
* 記録を残す:すべてのやり取りを記録に残しましょう。

まとめ

今回のケースは、被災者支援金という重要な制度に関わる問題であり、法的にも複雑な要素を含んでいます。 専門家の助言を得ながら、冷静に、そして毅然とした態度で対応することが重要です。 娘婿の立場、そして支援金の本来の目的を踏まえ、公正な解決を目指しましょう。

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