薪ボイラーのお湯が回らない!配管50mの温水循環システムのエア抜きとトラブルシューティング

薪ボイラーのお湯が回りません。 エアーが抜けて、お湯の回路が完全密閉されていれば ちいさなポンプでも循環すると聞きましたが本当ですか? 総延長50mあり、3,5mの鳥居形があります。 配管は20Aの架橋管をつかいました。 総延長 約、50メートルになります。 ボイラー内部、熱交換器水位地上から1,5m,→ミキシングバルブ→水平に2m→立ち上がり3,5m→膨張タンク→ ポンプ(膨張タンクより低い位置)→水平に5m→下り4メートル、どうしても鳥居形にせざるを得ない部分です。 ヘッダーにより2部屋に分岐→水平にファンコンベクターまで行き、(おのおの、5mぐらい)ヘッダーまで戻り 隣の部屋のお湯と合流いたします。 この戻りのヘッダー部分にはバイパスが設けてあります。 上り4m→水平に5m→下り3,5m→分岐→ミキシングバルブ→温度調整後、往き回路に。 分岐した1方はそのままボイラーの熱交換器に。 以上が温水循環回路です。 テストの結果お湯が回りません。 ポンプの揚水能力は6mですが、回路が完全密閉されており、空気が完全に抜かれていれば 小さなポンプでもサイホンの原理により簡単に回ると聞きましたが、本当ですか? 原因がエアーにあるとすれば、どのような対策をすればよいでしょうか?

薪ボイラー温水循環システム:エア抜きと循環不良の原因究明

50mもの配管を持つ温水循環システムは、エア抜きが非常に重要です。小さなポンプでも循環する、というのは、システムが完全に密閉され、空気が完全に除去されていれば、サイフォンの原理で循環が成立する可能性があるという意味です。しかし、現実的には、完全な密閉とエア抜きは非常に困難であり、ポンプの揚程能力が不足している可能性も高いです。 今回の事例では、3.5mの鳥居形配管や、複数の高低差があるため、エアが溜まりやすく、循環不良を起こしやすい状況と言えます。

エア抜き不良が疑われる場合の具体的な対策

エア抜き不良が原因と考えられる場合、以下の対策を試みてください。

1. エア抜きバルブの確認と操作

* システム全体にエア抜きバルブが設置されているか確認します。
* 各エア抜きバルブを開放し、エアを完全に排出します。この際、配管内の水が勢いよく噴出するまでバルブを開けておくことが重要です。
* エア抜きバルブは、配管の最高点、特に鳥居形部分の上部に設置されていることが多いので、重点的に確認しましょう。
* エア抜き後、バルブを確実に閉めることを確認してください。

2. 自動エア抜き弁の設置

* エア抜きバルブの手動操作が難しい場合は、自動エア抜き弁の設置を検討しましょう。自動エア抜き弁は、配管内の空気を自動的に排出してくれるため、メンテナンスの手間を省くことができます。
* 自動エア抜き弁は、配管の最高点に設置するのが一般的です。

3. ポンプの能力確認と増強

* ポンプの揚程能力が不足している可能性があります。ポンプの揚程能力と、システム全体の揚程(高さ)を比較し、不足している場合は、より高揚程のポンプへの交換を検討しましょう。
* 配管の摩擦抵抗も考慮する必要があります。配管の長さや径、曲がり具合などによって抵抗が変化します。
* 専門業者に相談し、適切なポンプの選定を行うことをお勧めします。

4. 配管内のエア抜き:専門業者への依頼

* 上記の方法を試しても改善が見られない場合は、専門業者にエア抜き作業を依頼しましょう。専門業者は、特殊な工具や技術を用いて、配管内のエアを効率的に排出することができます。
* 特に、50mもの配管を持つ複雑なシステムでは、専門家の技術が必要となる場合があります。

5. 配管の傾斜角度の確認

* 配管の傾斜角度が適切でない場合、エアが溜まりやすくなります。配管の傾斜角度を確認し、必要に応じて修正しましょう。
* 特に、水平部分が多い場合は、わずかな傾斜でもエアの滞留を防ぐ効果があります。

6. システム全体の点検

* 配管の破損や接続不良がないか確認します。
* 配管の接続部から漏洩がないか、慎重に点検しましょう。
* ミキシングバルブやその他のバルブの動作も確認します。

サイフォンの原理と温水循環システム

サイフォンの原理は、密閉された管内において、液体の密度差と重力によって液体が低い位置へ移動する現象です。温水循環システムにおいては、ボイラーからの高温の水が、低温の水よりも密度が低いため、サイフォンの原理によって循環が促進されます。しかし、エアの存在はサイフォンの原理を阻害します。エアが配管内に滞留すると、水の連続性が途絶え、循環が停止する原因となります。

専門家の視点:信頼できる業者選び

複雑な温水循環システムのトラブルシューティングには、専門家の知識と経験が不可欠です。信頼できる業者を選ぶ際には、以下の点を考慮しましょう。

* 経験と実績:多くの温水循環システムの施工・メンテナンス実績を持つ業者を選びましょう。
* 資格と技術:適切な資格を持つ技術者が在籍しているか確認しましょう。
* 対応力:迅速かつ適切な対応をしてくれる業者を選びましょう。
* 見積もり:明確な見積もりを作成してくれる業者を選びましょう。

まとめ:徹底的なエア抜きと専門家への相談が重要

50mの配管を持つ温水循環システムでは、エア抜きが非常に重要です。上記の方法を試しても改善が見られない場合は、迷わず専門業者に相談しましょう。早期の対応が、システムの長寿命化と安全な運用につながります。 適切なメンテナンスと専門家のアドバイスによって、快適な暖房環境を維持しましょう。

ネットで買うなら?いろのくにのおすすめインテリア(PR)