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蓄熱暖房ユニデール70Jと電気代の悩み:ケーススタディ
新築住宅で初めて冬を迎えた施主様は、ユニデール70Jによる暖房コストの高騰に悩んでいらっしゃいます。12月の電気代は25097円(夜間料金14538円)、1月は39148円(夜間料金23249円)と、特に夜間料金の増加が顕著です。吹き抜けのある住宅という構造的な問題も電気代の高騰に影響している可能性があります。ハウスメーカーの推奨にも関わらず、現状の暖房システムでは満足できず、より効果的な暖房方法を探していらっしゃいます。シーリングファンは終日稼働させているとのことです。
高額な電気代の原因を探る:蓄熱暖房の特性と住宅構造
電気代の高騰にはいくつかの要因が考えられます。
1. 蓄熱暖房の特性と設定温度
ユニデール70Jは、夜間の安い電力を利用して蓄熱し、日中に放熱する暖房システムです。100%蓄熱で21.5度設定、14時まで放熱しない設定は、日中の暖房能力が不足し、エアコン併用を余儀なくされる可能性があります。蓄熱量が不足しているため、エアコンの稼働時間が長くなり、電気代が高騰していると考えられます。12月の18度終日放熱設定では、ベース温度が確保できた分、エアコン併用の必要性が低かったと考えられます。
2. 吹き抜けの影響
吹き抜けのある住宅は、熱が逃げやすく、暖房効率が低くなる傾向があります。そのため、同じ暖房能力の機器でも、吹き抜けのない住宅と比べて多くのエネルギーを消費します。これは、暖房機器の能力不足というよりは、住宅構造上の問題です。
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3. 東京電力「電化上手」の利用状況
東京電力の「電化上手」は、時間帯別の電気料金プランです。夜間料金が安い代わりに、ピーク時間帯の料金が高くなる場合があります。蓄熱暖房と併用する場合、ピーク時間帯の電気使用量を削減する工夫が必要です。
電気代を節約するための具体的な対策
電気代を削減するためには、以下の対策が有効です。
1. 蓄熱暖房の設定の見直し
* 蓄熱率の調整:100%蓄熱は、日中の暖房能力が不足する場合があります。80%程度に下げ、日中のエアコン併用と組み合わせることで、電気代の節約につながる可能性があります。
* 放熱時間の調整:14時まで放熱しない設定は、日中の暖房能力不足につながります。放熱時間を延長し、エアコンの稼働時間を短縮することを検討しましょう。
* 設定温度の調整:21.5度はやや高めです。1度下げるだけでも、電気代の節約になります。体感温度を上げるために、暖房器具の配置や断熱対策を検討しましょう。
2. エアコンとの併用
* ベース温度の確保:12月のように、蓄熱暖房で18度程度のベース温度を作り、エアコンを補助的に使用する方法が効果的です。蓄熱暖房が室温を維持する役割を担い、エアコンの稼働時間を短縮できます。
* 時間帯別の使用:日中は主に蓄熱暖房、朝晩はエアコンを併用するなど、時間帯によって暖房機器を使い分けることで、電気代の節約になります。
3. 住宅構造に合わせた対策
吹き抜けは熱が逃げやすい構造であるため、以下のような対策が有効です。
* シーリングファンの活用:既に終日稼働させているとのことですが、風向きの調整や風量調整によって、より効果的に室温を均一化できます。
* カーテンやブラインド:窓からの熱損失を防ぐために、断熱性の高いカーテンやブラインドを使用しましょう。
* 断熱対策:吹き抜け部分の断熱性を高めるリフォームを検討するのも有効です。
4. その他の節約策
* こまめな換気:換気は必要ですが、短時間で済ませるようにしましょう。
* 機器のメンテナンス:暖房機器のフィルター清掃など、こまめなメンテナンスを行うことで、効率的な暖房を実現できます。
* 省エネ家電の活用:その他の家電製品も省エネタイプに交換することで、電気代の節約につながります。
専門家の意見:建築士・インテリアコーディネーターの視点
吹き抜けのある住宅は、デザイン性が高い反面、暖房効率が低くなるというデメリットがあります。ハウスメーカーの推奨は、あくまで標準的な条件に基づいている可能性があり、個々の住宅の状況によっては、暖房能力が不足するケースも考えられます。建築士やインテリアコーディネーターに相談し、住宅構造に合わせた最適な暖房システムや断熱対策を検討することが重要です。
まとめ:快適さと経済性を両立させるために
ユニデール70Jの電気代が高額になった原因は、蓄熱暖房の特性、吹き抜けによる熱損失、そして設定温度などが複雑に絡み合っている可能性があります。上記で紹介した対策を参考に、ご自身の住宅状況に最適な暖房方法を見つけることが重要です。試行錯誤しながら、快適さと経済性を両立できる暖房運用を目指しましょう。