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職場復帰困難と労災請求:慰謝料請求の可能性と手続き
ご質問の内容は、職場で発生した事故による怪我の後遺症を抱え、職場復帰が困難になったため転職を希望され、その際の保険料精算や慰謝料請求についてのお悩みですね。 大変な状況の中、ご自身で解決策を探ろうとされていることに敬意を表します。
まず、重要なのは、感情的にならず、冷静に事実を整理し、法的根拠に基づいて対応することです。 会社との関係を良好に保ちつつ、ご自身の権利を主張することが大切です。
慰謝料請求の可能性
ご質問にあるように、労災保険の給付金以外に、会社に対して慰謝料を請求できる可能性があります。 これは、会社側の安全配慮義務違反が認められる場合です。 ご質問では、使用していた備品が安全でなかったことを会社側も認めているとあります。これは、慰謝料請求の大きな根拠となります。
請求できる慰謝料の範囲は、以下の要素によって判断されます。
* **怪我の程度と後遺症の程度:** 左踵の骨折と瘢痕体質による持続的な痛み、歩行困難など、具体的な症状と日常生活への影響を明確に示す必要があります。医師の診断書や治療経過を記録した書類は非常に重要です。
* **会社の安全配慮義務違反の程度:** 備品の安全性の欠如がどの程度重大であったか、会社側にどのような過失があったのかを具体的に示す必要があります。
* **精神的苦痛:** PTSDの診断書があれば、精神的苦痛に対する慰謝料請求も可能です。
保険料精算について
会社が立て替えていた健康保険料と年金保険料については、退社時に精算する必要があります。 しかし、現在金銭的な余裕がないとのことですので、会社と相談し、分割払いを検討するのも良いでしょう。 会社側に事情を説明し、柔軟な対応を求めることが重要です。 誠意をもって対応すれば、会社側も理解を示してくれる可能性が高いです。
特別給付(20%)について
労災保険の特別給付は、後遺障害の程度に応じて支給されるものです。 ご自身のケースでは、後遺障害等級の認定を受ける必要があります。 そのためには、医師の診断書や、必要に応じて専門医の意見書などを労働基準監督署に提出する必要があります。 20%の特別給付が認められるかどうかは、後遺障害の程度によって判断されますので、まずは主治医に相談し、後遺障害等級認定の手続きについてアドバイスを受けることをお勧めします。
弁護士への相談
正確な金額を算出し、会社との交渉をスムーズに進めるためには、弁護士に相談することをお勧めします。 弁護士は、労災保険や慰謝料請求に関する専門知識を持っており、適切なアドバイスとサポートをしてくれます。 特に、会社との交渉が難航する可能性がある場合は、弁護士の介入が有効です。 弁護士費用は、場合によっては成功報酬型を選択することも可能です。
具体的な行動ステップ
1. **医師に相談:** 後遺障害等級の認定について相談し、診断書などの書類作成を依頼します。 PTSDの診断書も必要であれば作成してもらいます。
2. **労働基準監督署に相談:** 労災保険の特別給付について相談し、手続き方法について説明を受けます。
3. **会社との面談:** 退社と保険料精算、慰謝料請求について、冷静に事実を説明し、会社との話し合いを行います。 具体的な請求額を提示する前に、会社側の意見を聞き、合意形成を目指します。
4. **弁護士への相談(必要に応じて):** 会社との交渉が難航する、または請求額に納得できない場合は、弁護士に相談し、法的措置を検討します。
専門家の視点:弁護士からのアドバイス
弁護士に相談することで、以下のメリットがあります。
* **法的根拠に基づいた請求額の算出:** 適切な慰謝料額を算出するための法的根拠を示し、会社との交渉を有利に進めることができます。
* **会社との交渉のサポート:** 弁護士が会社との交渉を代行することで、感情的な対立を避け、円滑な解決を目指せます。
* **裁判などの法的措置への対応:** 交渉がまとまらない場合でも、弁護士が適切な法的措置をアドバイスし、サポートします。
まとめ
職場復帰が困難な状況での転職は、精神的にも経済的にも大きな負担となります。 しかし、冷静に状況を整理し、適切な手続きを踏むことで、ご自身の権利を守り、新たな一歩を踏み出すことができます。 まずは医師、労働基準監督署、そして必要に応じて弁護士に相談し、適切なサポートを受けながら、問題解決に取り組んでください。